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【実録】海外からの謎のワンギリ着信に速攻でかけ直したらこうなった / 不審な国際電話「+88216」の場合
何の前触れもなく、突然のことだった。「+88216」から始まる12桁の電話番号から、突如、着信があったのだ。ちょうどスマホを触っていたこともあり、条件反射的に出ようとすると、すぐにコールは切れてしまった。いわゆるワンギリ。それも、おそらく海外からのワンギリだ。
もちろん、こういった謎着信があった場合、むやみにかけ直してはいけない。通話料金が高額となる可能性があるからだ。しかし私は、あえて火に飛び込む迷惑メール評論家。むしろチャンスとばかりに、速攻でかけなおしてみると……
\ベンベンベラベラウンタラカンタラ……/
うわわわわわわ、なにこれ怖い。
ヒアリングがサッパリな私は何を言っているのか聞き取れなかったが、英語の詳しい人の情報によると、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」と言っているとのこと。
また、英語だけではなく、フランス語でも「おかけになった電話番号は現在使われておりません」と言っているらしい。その他にも言語があるが、おそらく同じ意味であろう。
というか、なんなんだコレ? ワンギリしてきて、かけ直したら「おかけになった電話番号は現在使われておりません」って……何がしたいんだコラ! どこのどいつなんだコラッ!! ということで「+88216」について調べてみると……
・アラブ首長国連邦の衛星電話スラーヤ
まずはソフトバンクのページにて、「88216」で始まる電話番号は衛星電話であることが判明。それも「Thuraya(スラーヤ)」という名の衛星電話であるとのこと。
次にスラーヤについて調べてみると、どうも “アラブ首長国連邦の『Thuraya Telecommunications Company』が提供している、衛星電話サービス” であるとのことがJSC株式会社のページに書いてある。
さらにドコモのページには、“スラーヤへの発信は、30秒ごとに200円の通話料金となっており、通話料金が高額となる可能性があります……” とも書いてある。
話をまとめると、こうだ!
何者かが、アラブ首長国連邦の衛星電話スラーヤを用いて私のスマホにワンギリしてきたが、かけ直すと「おかけになった電話番号は現在使われておりません」との返答……。
だれが? なぜ? なんのために? 謎!!
結局その日は、それ以上の答えが見つからず、そのまま寝ることにした。しかし翌朝、スマホをチェックしてみると……
またもスラーヤから着信が! しかし昨日のスラーヤの番号とは違うスラーヤであり(しかも13桁)、どうもスラーヤ愛好家の中で私の番号が出回っている様子。なんなんだスラーヤ軍団! 衛星電話を使って何がしたいんだコラッ!!
んで、またも懲りずにかけ直してみると……
昨日と同じアナウンス。まいどおなじみ、数カ国語での「おかけになった電話番号は現在使われておりません」だ。なんなんだコレ……。なんなんだ!? もしかして高額な通話料が発生しているとかなのか?
不安になった私は、自分の携帯電話のキャリアに「アラブ首長国連邦の衛星電話スラーヤから謎のワンギリがあったのでかけ直してしまったのですが……」と問い合わせてみた。突然アラブだのスラーヤ言われたコールセンターの人も困惑気味だったのだが、なんと返答は、
「料金はもちろん、通話の記録もない」
とのこと。え? どういうこと? ますます意味がわからない。疑い深い私は、わざわざ「通話料金明細書」の発行を依頼し、着信があった月の通話記録と通話料金を調べてみることにしたのだが、なんとそこにも……
スラーヤの痕跡は一切なかったのである……。
もしかしたら、本当だったら “30秒ごとに200円の通話料金” が発生するところを、せっかちな私ときたら、幸か不幸か “30秒以内に切ってしまったから料金が発生しなかった” だけなのかもしれないが、いずれにしても私は無傷。
ダメージはゼロ。通話料金ゼロ。通話記録もゼロ。スラーヤは流れ星のように消えていった。謎だけを残して。
<完>
Report:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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