19日は今年最後の満月「コールドムーン」 / 2021年で最も小さい満月
【属性過多】10月31日の満月は見るべき理由が沢山 / 今月2度目の満月「ブルームーン」で、今年最も小さい「マイクロムーン」で、さらに…
本当は「たった一つの理由」とかにしたいんですけどね。だって、その方がキャッチーでしょ? でも10月31日の満月については、スペシャルな要素を一つに絞ることができませんでした。見るべき理由を詳しく説明していきましょう。
・ブルームーンとは
まずは話題の「ブルームーン」について。今回のブルームーンは「同じ月の2度目の満月をブルームーンと呼ぶ」という風習によるもの。アメリカ議会図書館やNASAによると、この風習は1940年代に「スカイ&テレスコープ」というアメリカの天文雑誌に掲載された、とあるコラムの内容における些細な間違いが発端とされています。
元は間違いなのかもしれませんが、今となってはすっかり定着しているため、もはやスタンダードと言って問題は無いでしょう。より古い「ブルームーン」の由来については、今月の最初の満月について報じた際に触れているのでそちらを読んでいただければ。
ちなみに、パプアニューギニアやウラジオストク、オーストラリア標準時などの一部のタイムゾーンに属するエリアでは、満月の瞬間が11月1日にずれ込みます。そういったエリアでは10月31日にはブルームーンとならず、そのかわりに11月の終わりの満月がブルームーンになるもよう。
・最小の満月
そんなブルームーンですが、実は2020年最小の満月「マイクロムーン」でもあります。月は地球からおよそ38万5千キロメートル離れている……というのは学校などで習います。
ですがこれはあくまで平均の距離。国立天文台によると、実際の地球から月までの距離は35万6千キロメートルから、40万6千キロメートルの間で変化するもよう。およそ5万キロものブレ具合。ちなみに地球の外周は約4万キロです。
もちろん見え方も変わってくるので、もし前回のスーパームーンの時に満月を撮影した方は、同じ条件で今回のマイクロムーンを撮影し、どれくらいサイズに違いがあるのか比べてみるのも面白いかもしれません。
・属性盛りすぎ
ブルームーンとマイクロムーンの話題力で忘れがちですが、アメリカの先住民たちがつけた10月の満月の名前はハンターズムーン。10月2日の満月はハーベストムーンだったため、31日の満月がハンターズムーンになります。
そして言うまでも無く、31日はハロウィンの夜。属性盛りすぎにも程がある感がありますが、全属性をブチ込むと
ハンターズハロウィンマイクロブルームーン
という感じでしょうか? それぞれの単語の順番はお好きなように。昨年のスーパーブラッドウルフムーンを超える属性力を感じます。なお、月の見た目そのものは別に青く無く、普段よりも小さめな普通の満月です。
・見えるのか?
最後に気になるのが各地の天気。10月30日17時時点での気象庁の週間天気予報によると、10月31日から11月1日にかけての天気は全国的に晴れる場所が多そう。31日から1日にかけて曇りなのは青森のみ。他は少なくともどちらかは晴れのマークが出ています。
多少の雲程度なら、切れ間から満月を見ることもできるでしょう。ちなみに気温は全国的に冷え込みそうなので、外でムーンウォッチングをする予定の方は、防寒の用意をした方がいいかも知れません。
参照元:アメリカ議会図書館、NASA、The Old Farmer’s Almanac、気象庁
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.