2020年9月、株価が大暴落したNTT。私(中澤)が、ドコモ口座事件の翌日NTT(日本電信電話)株を約24万円購入し、トレーダーデビューを果たしたのは以前の記事でお伝えした通りだ。
要は安いところで買って高いところで売れば儲かるじゃん。これだけ下がったらもう上がるしかないっしょ。そう思っての購入だったわけだが、世の中そんなに甘くなかった。
・やってもうた
そもそも、菅首相が携帯料金引き下げに熱心な上、NTTがドコモのTOB(株式の公開買い付け)を発表したため、さらにガクンと株価が下がったのである。もうアカン……。毎週月曜日、下がるチャートを見て私は思っていた。「マジでやってもうた」と──。
NTTが下がったのは時流だ。買値まで上がることすら厳しそうである。とっとと売っぱらって経験を今後に生かした方が良いのではないか? 授業料を払ったようなものと考えて。
そう葛藤しながらも売れなかった。損が確定してしまうからである。こういうのを「塩漬け株」と呼び、個人投資家の陥りがちなミスであることは株取引を描いたマンガ「インベスターZ」で知った。で、売っぱらって切り替えることを「損切り」と言うのだという。
・爆発
チャートを見るとなにせヘコむので、放ったらかしにしていた。で、たまに様子を見て下がっているチャートにヘコむ。その繰り返しで気づいたら2カ月が経過。もうアカン、ホンマにアカン。損切りしよう。そんな11月9日の朝……
奇跡、起きてた。
NTTの株価が100円以上急上昇して購入額を越えてるゥゥゥウウウ!! 復ッ活ッ! NTT復活ッッ!! しかしなぜ?
・NTTが自社株買い発表
実は11月6日にNTTの決算が発表されたのだが、同時に自社株買いも発表されていたのである。NTTのリリースによると、取得株式数はNTT普通株式1億2000万株で、取得総額は2500億円が上限。期間は2020年11月11日から2021年3月31日までとのこと。さて置き……
売らなくてよかったァァァアアア!!!! ドコモTOBと同じく誰がこんな展開を予想できただろうか。現在の評価損益額は+6365円。初めてプラスに転じたが、株価の上下ってマジで現状の材料だけでは予想しきれないものであることをNTT株には教えられた。今後の動向も見守っていきたい。