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ベルリンの壁崩壊から30年 … 普通の日本人が現地へ行ってみて感じたこと / 今日は『ドイツ・運命の日』
ドイツといえば有名なのがビール、クリスマスとニベア、それから『ベルリンの壁』だ。かつてドイツを東西に分断していた壁は現在、歴史的遺跡として約1.3kmほどがベルリン市内に残されている。
今からちょうど1年前の11月、私がベルリンを訪れた理由は「何となく」だったのだが、到着してからとんでもない事実が判明した。なんと『ベルリンの壁崩壊』が起きたのは1989年の11月9日……つまり、私はかの歴史的事件からちょうど30年の節目に現地を訪れたのだ。
この偶然はきっと神の導き的なモノに違いない。世界史に疎い自分でも、ベルリンの壁を拝めば何かを感じ取ることができるだろうか? 例えば “世界平和” とか “人類の罪” とか?
・全身で感じたい
現存する壁群の通称は『イースト・サイド・ギャラリー』。壁建設にインスピレーションを受けた世界各国の芸術家たちが、壁に思い思いの絵を描いたことが『ギャラリー』と呼ばれる所以だ。
イースト・サイド・ギャラリーはベルリン中心部にほど近く、最寄り駅から人の流れについて行けばすぐカラフルな壁画が出現する。私はてっきり有名画家たちの作品ばかりが集まっているものと思っていたが、どちらかといえば “ストリートアートの延長線” みたいなノリであるようだ。
写実的なもの、抽象的なもの、騙し絵的なもの……様々なタイプの作品が描かれており、クオリティは様々。正直言って中学生が描きなぐったような絵もある。どれも見るからに「悲しみ」「怒り」「自由」などといったテーマが潜んでいそうだな。
しかし平日の昼間とはいえ、「かのベルリンの壁」にしちゃ見物客の数は少なめである。その内訳は8割ほどが20〜30代の欧米系。意識高い系の若年層だろうか?
日本のアーティストによる作品もあった。
私も日本代表として、何かを感じ取りたい……!
何か……平和的なメッセージを……
何か…………
・例のアレ
ちなみに私のテンションが唯一爆上がりしたのは “ブレジネフとホーネッカーの抱擁” を発見した時だ。これはベルリンの壁に描かれた中でおそらく最も有名な作品であり、タイトルは『神よ、この死に至る愛の中で我を生き延びさせたまえ』。
私がこの絵を見て感じたこと → 「うわ〜! ホンモノだぁ!」
それにしても……この絵の周辺だけ人だかりができているのだから、全く現金なものである。中には動画配信中のユーチューバーとみられる人物も数人いて、壁の前を長時間陣取っている様子。なんだか日本とあんまり変わらないなァ。まぁ、自分も同じなんだけどさ……。
・結論として……
けっきょく私は全長1.3kmのアート作品を鑑賞する中で、 “世界平和” や “人類の罪” といった大きなテーマを感じとることはできなかった。周辺では破壊された壁の一部や、その裏側などに触れることもできる。それぞれについて私が感じたことを以下に箇条書きしておこう。
“壁にかけられた南京錠” を見て感じたこと → 「恋愛の聖地なのかな〜」
“壁の高さ” を見て感じたこと → 「けっこう低いな〜」
“壁の厚み” を見て感じたこと → 「落書き多いな〜」
……なんだかロクな気づきを得ていない気もするが、 “ベルリンの壁を見たのにロクな気づきを得なかったこと” もまた、ある意味貴重な経験といえるだろう。
“壁への落書き” がドイツで長年問題になっているらしいのだが、壁をアートとして残すことも含めて様々な考え方があるらしく、何も知らぬ私がとやかく言うことではない。ともかく「ドイツの歴史について勉強せねば」という気持ちになったのだから、それだけでもここを訪れた価値があったというものだ。
あれから世界はコロナ禍にみまわれ、今となってみれば昨年がドイツ旅行のベストタイミングであった。コロナで遠方の家族に会えなくなった時、ふと「冷戦時代のドイツ人たちはこんな気持ちだったのかも」と感じたものである。そういう意味で、やはりアレは神の導きだったのかもしれない。
ちなみに本日11月9日はドイツの『運命の日』。実は11月9日という日は「ベルリンの壁崩壊」以外にも、ドイツ史における重大事件がいくつも起きている日らしいのだ。詳しいことは各自調べてみてほしい…………いやはや、勉強になるなぁ〜!
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.