夜勤があったり曜日や時間は変則的だったりと、日によって勤務体制が異なることを意味する「シフト制」。みなさんのなかにもシフト制勤務をしている人もいることだろう。そんな方々にはご注意頂きたい。不規則な勤務体制が心臓発作や冠動脈疾患などになるリスクを高めることがわかったそうだ。
様々な国から集められた専門家たちによる研究チームが明らかにした。彼らは、200万人以上におよぶ人々のデータをもとに、勤務体制と血管系疾患との関連性を調査した。
その結果、シフト制で働く人は通常勤務の人と比べると、心臓発作を起こす確率が23パーセント高いことが判明。また、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患になるリスクは24パーセント、脳卒中は5パーセント高かったとのこと。
さらに、シフト制勤務のなかでも夜勤をしている人に限ってみると、冠動脈疾患の確率が41パーセントもアップしたそうだ。主な理由としては睡眠不足や運動不足、食生活の乱れなどがあげられるとのこと。しかし、これらの様々な要因を考慮してもシフト制勤務が健康に与えるリスクは非常に大きいという。
これまでにもシフト制勤務が健康に及ぼす影響についてはたびたび研究が行われてきた。仕事が不規則だと生活習慣そのものも不規則になりやすいため、体内時計が正常に機能しなくなり高血圧や糖尿病などの原因となることはすでに明らかにされている。だが、血管系疾患との関係性が示されたのは今回が初めてだ。
臨床薬理学者のダニエル・ハッカム氏は、「シフト制で働いている人は特に自らの健康を意識して生活すべきです。そのためには、彼らが血管系疾患などに関する正しい知識を身につけられるよう雇用者側の対応が重要だと思います」と語っている。
シフト制で働いている人、特に夜勤のある方人は気をつけて頂きたい。あなたの周りのシフト制勤務の人にもこの結果を教えてあげるといいだろう。
参照元:Mail Online(英文)
photo: flickr chokola
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オリジナル記事: シフト制勤務は心臓発作や冠動脈疾患などのリスクを高める / 夜勤だと41パーセントも危険性アップ
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