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全120号『ブルートレイン 3車両をつくる』が欲しくてたまらない! またもや分冊百科の底なし沼が誘惑してくる…
日本で分冊百科(パートワーク)の老舗といえば「デアゴスティーニ・ジャパン」。筆者は過去に何度か定期購読し、ひどい目……ならぬ幸福な目にあってきた。もう簡単には流されないぞ、と固く誓っているのだが、最近になってデアゴと双璧をなす「アシェット・コレクションズ・ジャパン」がすごい商品を投入。テーマはブルートレインだ!
平成27年の「北斗星」最終運行でブルートレインは引退。筆者は鉄道にはまったく詳しくないのだが、オレンジ色の光をこぼしながら夜闇を走り抜ける寝台列車はやはり憧れだった。
気になってたまらないので、どんな商品なのかシリーズガイドを見てみよう。
・『ブルートレイン 3車両をつくる』
分冊百科の創刊号にはたいがいシリーズガイドがついていて、完成したらどういう姿になるか、どんな機能があるか、シリーズの魅力を全力でアピールしてくる。シリーズガイドを見るためだけに創刊号を買っても惜しくないくらいだ。
今回は冊子のほかに「スタートアップDVD」がついてきた。「作り方ガイドかな? なら見なくていいや」と思ったが、さにあらず。シリーズのコンセプトを紹介しつつ、実際に動いている(本物の)ブルートレインの映像も流れて胸アツだった。これは必見!!
全120号、完成した暁には全長185cmの車両が誕生する。人間の身長ほどの大きさだ。ど、どこに置く!?
シリーズ名の「3車両」というのは「機関車」「食堂車」「B寝台車」のことで、運転席では天井の扇風機まで忠実に再現。寝台車には寝具がしつらえられ、上段にあがるハシゴや、ベッドから落ちないようにするガードもある。食堂車には料理が並ぶぞ。
ギミックも満載。Nゲージのようには走らないのだが、まるで走っているかのように車輪が回る仕掛けがある。ガタンガタンという走行音や車内アナウンス、警笛を流すことも可能。ヘッドライトや室内の蛍光灯、読書灯なども点灯するという。どこまで凝っているんだ!
マガジンは「ブルートレイン大百科」「メモリアルギャラリー」「ブルートレイン列車列伝」と、ブルートレインづくし。お腹いっぱいです……。
・創刊号を組み立ててみよう
創刊号は分厚いボックス型だ。表紙をめくると本誌があり、さらに下にパーツがある。購入前にパーツをのぞくことができる、よく見るスタイルだ。
さっそく組み立ててみよう。創刊号のメインとなるEF66ボディ前面はダイキャスト製で、手に持つとずっしり重い。プラスチックとはまったく違う高級感がある。
細かいパーツはABS樹脂なので、ニッパーで切り離す。
接着剤は自分で用意する必要がある。本体は金属なので「多用途接着剤」がオススメとのこと。デアゴスティーニだと、初回は同梱されていて「なくなったら次は自分で買ってね」というパターンが多く、購入の目安になるのでありがたい。アシェットはもう少し上級者向けかも。
さらに精密ドライバーが必要。100円ショップのもので十分だが、作業中に「え、持ってない!」という人もいるかもしれない。
少し苦戦しながらも細かいパーツを接着。木工用ボンドに比べて、接着剤は間違ったところについてしまったときのリカバーが難しい。さらに角度を調整しながら接着、という作業が必要。誰でも絶対に失敗しないスナップフィットではなく、接着位置を自分で決める昔ながらの模型づくりに近いというか、硬派なキットという印象を受ける。
けれど苦労のかいはある! 機械らしい複雑な形状がリアルに再現されて、まだちょっとしか作っていないのに映える!!
ダイキャストのナンバープレート! こ、これもかっこいい!!
理屈なしの機能美がある! しびれる〜!!
乗務員ドアかな? これからヘッドライトがついて、フロントガラスがついて……。
早く「あさかぜ」のプレートつけたいな〜。
作業は10分ほどで終了。全120号なのでほんの少ししか進まない。が、この「もっと作りたい!」「早く先に進みたい!」という物足りなさが大きな罠であることは以前に書いた。ここから底なしの沼が始まる……。
・週刊で全120号完結予定
刊行は2020年9月9日だったので、すでに数号が発売されている。完成までは2年半ほどかかる計算だ。定期購読者には「運転士フィギュア」などの特典あり。毎号250円(税込)を追加する「プレミアム定期購読」にすると、車両を3段にわけて、ひな壇のようにかっこよく飾れるディスプレイ台がもらえるぞ。ふむふむ、これなら185cmのスペースはいらないな……
はっ! また沼にはまるところだった!!
価格は創刊号だけ特別価格299円(税込)で、第2号以降は通常価格1999円(税込)になる。シリーズが終わる頃には総額いくらになっているのか……その悲劇も過去記事に書いたので、お時間があればご覧いただきたい。
けれども、わかっていても惹かれてしまう魔力が分冊百科にはある。創刊号を触っただけだが、今回のシリーズもクオリティはかなりのもの。欲しいなぁ……どうしようかなぁ……。
参考リンク:アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
【思い出のG体験】インドの夜行列車に乗ったら四次元ポケットから無数に出てくるゴキブリに遭遇した
ムシムシと蒸し暑いのが日本の夏。そんなムシムシとした状態が大好きな昆虫といえば、家庭内を爆走する黒いギャングことゴキブリ(以下「G」と略す)である。その姿は、思い出したくないくらいのインパクトをほこり、その動きはトラウマさえ植え付ける。
しかし同時に、思い出したくもないが、思い出深い“出会い”、“戦い”、“経験談”が誰にでもひとつくらいはあるのも「G」である。寒い地方に住んでいる人も、海外の暑い国に行けば「G」が待っているので油断は禁物。
ということで今回は、私(記者)がインドで体験した最悪の「G」体験をご紹介したい。場所はデリーからバラナシまでの夜行列車。インド庶民が乗る激安価格の寝台席であり、私の席は2段ベッドの下段だった。
・寝転んで見上げたら無数の「G」がいた
ベッド横の壁には小物入れ的なポケットがあり、ガイドブックなどを入れるのに丁度良いサイズ。しかし、車内は暗く、さらにベッド下段ということもあり、ただただ眠って過ごすことにした。
ベッドに寝転び、ふと上を見上げる。見えるのは上段ベッドの床裏面だけなのだが、何かがモゾモゾと動いている。よく見ると、チャバネサイズの「G」だった。2匹いた。持参したトイレットペーパーでつぶすも、どこからともなく、また2匹あらわれた。
トイレットペーパーでつぶした。しかし、またも2匹……3匹……4匹……と、続々と目の前の天井に現れたのだ。さながら「G」会場と化した二段ベッド上段の裏面と、私の顔との距離は4~50センチ。潰さないと、ポロリと落ちてくる。
・「G」の巣は壁横のポッケだった
一体どこから湧いてくるのかと思っていたら、なんと「G」の登場地点はベッド横のポケットだった。試しにポッケをグシャグシャと力強く押してみた。すると、次々と小さな「G」がはい出てきたのだった。
今にして思えば、なぜ逃げなかったのか謎であるが、「これがインドか」と納得している部分もあり、とにかく一匹一匹トイレットペーパーでつぶした。何十匹つぶしたのか分からない。しかし結局、つぶしてもつぶしても壁ポッケから「G」は出続けるのである。
・床にも無数の「G」がいた
さらに、ふと床に目をやると、床にも常時5~6匹の「G」がウロチョロと歩き回っていた。そのうちにトイレットペーパーも全て使い切り、何も対抗できなくなった。いや、対抗するのは無駄だと思った。
そして私は寝袋をカバンから取り出し、息苦しいがチャックを全閉じして寝ることにした。一体なぜここまで「G」がいたのかは謎であるが、「これがインドか」と納得せざるを得ない大変貴重な経験である。
もしも夏休みにインド旅行をする際には、価格の安い寝台列車には十分気をつけていただきたい。特に逃げ場のない2段ベッドの「下段」には要注意。できるかぎり「上段」を買うようにしよう。
Photo:RocketNews24.
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