日本マクドナルドが『世界のマック』として販売しているオージーデリとチーズオージーデリ。オーストラリアのマクドナルド商品をモチーフにアレンジした料理だが、正直、お世辞にも美味しいとはいえない駄作である。味付けが濃いだけの『ビッグアメリカ』シリーズの再来かと思ってしまったくらいだ。
・マクドナルドのオージーデリ商品説明
ふっくらとしたスチームバンズに、オージービーフを使用したパストラミビーフをたっぷりとサンドしました。マイルドな辛さのイエローマスタードソースと香味野菜のソースがビーフの旨みを引き出した、オーストラリア生まれのおいしさです(引用ここまで)
・マクドナルドの料理に対する勘違い
マクドナルドは、良い食材を贅沢に使って味を濃くすれば客にウケると思っているのだろう。食べればひとくちでわかるが、ふっくらとしたパンがパストラミビーフにまったく合っていない。贅沢な雰囲気を出すためにパンをふっくらさせたのかもしれないが、ここは安い食材でもいいので水分量の少ない乾いた硬めのパンにするべきなのだ。
・間違った組み合わせ
パンが柔らかすぎてパストラミビーフのソフトな持ち味を殺しているばかりか、どちらも柔らかいので不気味な綿を食べているような感覚に陥(おちい)る。しかも余計なモチモチ感まで出してしまって噛みにくい。ここはパストラミビーフの肉のウマミを生かすため、香ばしさの強い硬めのパンを使用するべきなのである。ちょうど、ル・グランに使用したパンがそれに近い。
・香味野菜ソースがダメっぷりにとどめ
また、味付けのメインを飾っているイエローマスタードソースと香味野菜ソースがどうしようもないほど味付けが濃く、オージーデリのダメっぷりにとどめを刺している。マクドナルドが商品説明として「マイルドな辛さのイエローマスタードソースと香味野菜のソースがビーフの旨みを引き出した」とコメントしているが、真っ赤な嘘状態である。実際はソースがビーフの味を殺しているのだから、嘘以外の何物でもない。
・パンとソースがビーフをリンチしている
つまり、食感に関してはパンがビーフの美味しさを殺し、味付けに関してはソースがビーフの美味しさを殺しているのである。オージーデリの唯一の救いであるパストラミビーフを、パンとソースがリンチをして台無しにしているというわけだ。マイルドゴールドマサラのときも微妙だったが、この流れでは次回の新ハンバーガーにも期待できそうにない。
Correspondent: Kuzo
ジャンクなグルメから海外の料理まで幅広い「食べる専門」のグルメ特派員。TVチャンピオン、マツコデラックス月曜から夜更かし、ニュースEveryなどにも出演。
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オリジナル記事: 【マクドナルド】オージーデリとチーズオージーデリは近年まれに見る駄作 / 食感・味・組み合わせすべてに失敗
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