漫画家体験ができる『まんが一本道〆』を漫画家がプレイしてみたら、身に覚えがありすぎて胃がギリギリした
【昭和の絵師】きみは同棲ブームを巻き起こした伝説の漫画家「上村一夫」を知ってるか!? 原画展もやってるよ!
その流麗(りゅうれい)な筆画から「昭和の絵師」と呼ばれた伝説の漫画家がいたことをご存知だろうか。彼の名は上村一夫(1940-1986)。シニア世代と呼ばれる人や、カルチャー好きなら聞いたことがあるかもしれない。1970年代前半に代表作『同棲時代』が大ヒットし、若者の間に同棲ブームが起こり「同棲」が流行語になるほどだった。
作画をつとめた漫画『修羅雪姫』は映画化され、これを見て感銘を受けた映画監督クエンティン・タランティーノは、映画『キル・ビル』の中でオマージュしたカットを作ったという。そんな伝説の漫画家・上村一夫の生誕80周年を記念して、代官山蔦屋書店で原画を展示するフェアが開催されているというので行ってみた!
1970〜80年代に活躍した漫画家・上村一夫。『しなの川』『離婚倶楽部』『悪魔のようなあいつ』など多くの漫画を描き上げ、映画化・ドラマ化もされている。そして漫画雑誌の表紙やレコードジャケット、化粧品のポスターなど幅広く手掛けた。彼の描く女性は狂気と儚(はかな)さをはらんでいて、筆者も初めて見た時、恐れおののいたのを覚えている。恐ろしいほど美しいのだ。
酒がなによりも好きで、ヒット時は月に400枚もの原稿を描き上げる一方、毎晩のように夜の街に繰り出していたという。そしてみんなに奢っていたというから実に太っ腹! 45歳という若さでこの世を去ってしまったが、没後は国内にとどまらず、ヨーロッパを中心に翻訳版が出版されたり、原画が展示され、今もなお各国で絶大な人気を誇っている。
今回生誕80周年を記念して開催されているフェアの名前は上村一夫アートエキシビジョン「manazashi」(まなざし)。ポスターからすでにかっこいい。ちなみにエキシビジョンとは、古いフランス語に由来する英語で、 展覧会、品評会、展示、陳列、などの意味だそう。直訳すると芸術展覧会。なるほど。
東急東横線代官山駅から徒歩約6分。代官山蔦屋書店は3棟の建物からなっていて、今回フェアが行われているのは真ん中の2号館。旧山手通り側のギャラリーに、ドドンと原画が7枚飾られている。そしてそれを囲むように書籍やグッズが並んでいた。絶版書籍も販売あり! よく見ると上の段にも小さな原画があるぞ。
原画は約40年前に描かれたとは思えないほど色鮮やか。どの女性も妖艶かつ繊細で、展覧会名の「manazashi」の通り、女性たちの眼差しに目が離せない。うーむ、これが生の上村一夫が描く美女画。一目見たら、まぶたの裏に焼き付いてしまいそうだ。
今回作ったという代官山蔦屋書店限定のオリジナルグッズも実に豊富。トートバッグにTシャツ、そして数量限定のシルクスクリーンポスター。このポスターを部屋に飾ったら一気にオシャレになること間違いなしだ。
何枚持ってても困らないクリアファイルには美女が描かれている。こんな美女たちをカバンに入れて持ち歩きたい! 他にはステッカーや缶バッジもあったぞ。
メニューを頼むことにはなるが、2階のカフェラウンジ「Anjin」のガラスショーケースにも、原画をはじめ、なかなか見ることができない貴重な愛用品が飾られている。豪華な屏風の前で、原画を見ながらのティータイム。なんて贅沢な時間なのだろうか。
ソファ席のガラスショーケースには、原稿を編集者に渡すため作ったオリジナルの封筒や使用していた丸ペンと羽箒、またデザイナー時代の名刺が飾られていた。これはファンにはたまらない!
代表作『同棲時代』の便箋と封筒はとても愛らしい。冒頭で1970年代に同棲ブームがあったと述べたが、当時女性が「私の次郎は……」と話す時の「次郎」は、『同棲時代』の登場人物、今日子と次郎にちなんで、同棲相手のことを指していたというから、その影響力の大きさが伺える。
上村一夫を堪能できる空間に、胸がいっぱいになってしまった。会期は2020年8月9日(日)まで。まだまだ外出が厳しい現状ではあるが、時代を超えて令和の今、昭和の伝説の漫画家に会いに行くのもいいかもしれない。グッズはオンラインショップでも購入できるぞ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 代官山蔦屋書店
住所 東京都渋谷区猿楽町17-5
営業時間 9:00~23:00(新型コロナウイルスの感染拡大防止のため営業時間短縮中)
【フェア】上村一夫 ART Exhibition 「manazashi」
場所 代官山蔦屋書店2号館 1階 ギャラリースペース
期間 2020年7月24日(金) – 8月9日(日)
Report:千絵ノムラ
Photo:RocketNews24.
【実話です】週刊少年マンガ雑誌で発生した前代未聞の大騒動 / 編集者「私の妻は人気漫画家!!」
おーおー、今日もよい子がたくさん集まったみたいだな。ちゃんと親のいうこと聞いているか? いい子にしかお話きかせないからな? ん? そうけ。わかった。じゃあ今日は新しい話っこするからな。もっと前に集まって来い。近寄って座れ。うんうん。
むかしむかし、3~4年くらい前かな。とあるマンガ雑誌編集部でこんな事件があったんだよ。これは実話でな、マンガ業界ではよく知られている話なんだ。実話だからプライバシーが大切だべ? だからちょっとだけ表現変えて話すからそこんところだけカンベンな。話の大筋は間違いないから、よーく聞けよ。
・わたし実はマンガを描いているの
マンガ雑誌編集者のA氏は既婚者であり、妻と仲良く生活をしていた。ある日、妻がA氏に「実は私、週刊少年○○○○で連載している『○○○○○○○○○○○○○○○○○』の作画をしているの。秘密にしててごめんね」と激白。これには夫もビックリ! まさか自分の妻が人気マンガ家だったとは!
・私の妻は人気漫画家だった!! キター!!
あまりにもリアリティーのある妻の説明に信用しきった夫のA氏。いてもたってもいられず、同僚の編集者に自慢しまくった。毎日毎日、とにかく自慢しまくった。週刊少年○○○○の『○○○○○○○○○○○○○○○○○』といえば、大ヒット中のマンガである。巨万の富! 名声! カリスマ! 人生にサプライズ キターーー! という気分なのだろう。
・あやしいぞ
最初は信用せずに聞いていた同僚の編集者たち。しかし、あまりにもA氏が自慢ばかりしてくるため「さすがに確認するべきじゃないか」と判断した同僚編集者が、他社であるにもかかわらず週刊少年○○○○編集部に確認をとったのである。どう考えてもA氏の妻が『○○○○○○○○○○○○○○○○○』の漫画家とは思えなかったのだ。
・週刊少年○○○○編集部「ありえないから(笑)」
A氏の同僚編集者が週刊少年○○○○編集部に確認を取ったところ、A氏の妻の発言がすべて嘘であることが判明。どういう理由で嘘をついたのか不明だが、A氏の妻は『○○○○○○○○○○○○○○○○○』の漫画家ではなかったのである。同僚編集者は「ま、だろうな」と思ったらしい。最初からありえないと思っていたのだけど。
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