知りたくなかった!? 『タイタニック』のジャックは本当は死なずに済んだことが実験で証明される

知りたくなかった!? 『タイタニック』のジャックは本当は死なずに済んだことが実験で証明される

1997年に公開され、世界的なヒットとなった映画『タイタニック』。レオナルド・ディカプリオ演じるジャックが、ケイト・ウィンスレット演じるローズの目の前で命を落とすシーンはあまりにも有名である。

沈没する巨船から極寒の海に放り出された二人――ジャックは浮いていた木板にローズを乗せ、自らは死を選ぶ。そんな二人の悲劇的な運命に涙した観客は多いだろう。ところが最近、米国のTV番組が同シーンを再現した実験を行い、ある事実が判明した。なんと、ジャックは助かることができたというのだ。

映画では、船の破片らしき木の板に救命道具を着けたローズが乗る格好になり、ジャックは頭だけを海面から出して同じ木板につかまるものの、低体温症により絶命する。その後、ローズは救助隊に自分の位置を知らせることに成功。ジャックの亡骸(なきがら)は冷たい海へと沈んでいくが、彼が命を賭して繋いだローズの命は守られるのだ。

このシーン、観客の中には感涙にむせびつつも「あの木材、ひょっとして二人乗れたんじゃ?」とチラリと考えた人も少なくないようだ。その疑問を解決すべく、今回検証を行ったのが米国のTV番組『ディスカバリー・チャンネル』だ。

番組は映画で用いられた木板や救命道具を再現し、出演者2名をディカプリオとウィンスレットに見立てて実験。その結果、ローズが救命ジャケットを脱いで木板の下に入れれば、大人2人を支えるだけの浮力が生まれていたことが判明したのだ。

またジャックが63分以内に海から出ていれば低体温症による死亡を防げたことを実証する実験も行われた。ゼラチン質で作ったダミー人形に、人間の血流に見立てた温水循環チューブを通したものを用意。実際のタイタニックが沈没した1912年の事故当時の状況に合わせ、濡れた服を着せた人形を、木板に乗せマイナス1.7℃の外気中に放置した。

その結果、当初37℃だった人形の中心部温度は1時間後でも28.1℃と、「救助時に体温がこれ以下にならなければ助かる」という27.8℃をわずかに上回った。映画でローズを発見した設定になっている実際の救助隊は、記録によると45分間捜索を行っているため、ジャックは板に乗っていれば生還できたということになる。

番組内で『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督は、「板はもっと小さくするべきだったかもしれないな。しかし論点はそこじゃない。脚本上死ぬことになっているジャックは、どうしても死なねばならない。どうすればジャックが助かったとかいう問題ではないんだ。とにかくジャックが死ぬ運命は変わらない」とコメントしている。

『タイタニック』ファンとしては、今回の実験で悲運の恋物語に水を差された感もあるかも知れない。しかし見事生還した若い二人の、新天地での幸せな生活を思い描くのもまた一興ではないか。

参照元:DailyMail(英文)


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