「インスパイア系」と聞くと、ラーメン二郎に影響を受けた店が頭に浮かぶ人は多いだろう。それだけ、「二郎インスパイア系」はよく耳にする言葉と言っていい。しかし、今や二郎インスパイア系の波はすでに他業種にも及んでいるのか、ステーキでも野菜マシマシメニューを提供するお店がある。
そして実は、持ち帰り弁当でも二郎インスパイア系のものが存在した! 東京・足立区のダイナマイトキッチンには、「ダイ二郎」と呼ばれる弁当があったのだ。肉だけで300グラムもあるというその弁当。味は一体どんなものなのだろうか?
・デカ盛りの弁当屋
このお店、私(佐藤)は過去に1度訪ねたことがある。安くて量の多いお弁当屋としてこの界隈では有名で、メニューには「デカシリーズ」として20種もの商品を揃えている。
お店は公共交通機関を使う場合、最寄駅の王子神谷駅からバスに乗った方が良い。都営バスの千住車庫前行きに乗り、鹿浜橋で降りればもっともスムーズにお店にたどり着くことができるはず。そうと知りながら、私は徒歩で片道30分、隅田川を越え荒川を越えてお店へとやってきた。
注文するのは、もちろんダイ二郎(税込850円)。無料でニンニク・唐揚げ・野菜・アブラ(背脂)のトッピングが可能。さらに野菜・アブラは増量も無料なのだとか。そりゃ付けられるオプションは全部付けるっしょ! ということで、全マシで注文した。
・カオスだ!
10分程度待った後、会計を済ませて商品を受け取った。川沿いのどこかで食べたいなと思いながら、来た道を歩いて戻っていると、にわかに大粒の雨が降ってきた! ゲリラ豪雨かコレ!? とにかく橋の下に避難だ。しばらく雨が止む気配がないので、ここで食べるとしよう。袋から取り出して見てみると、フタがせり上がっているじゃないか! 中身があふれ出しそうだよ!
よく見ると、2重に巻かれた輪ゴムがフタに食いこんでいるじゃないか。マジではち切れそう……。
フタを開けたら、そこにはカオスが待っていた! 二郎だよ、コレマジで!!
・1番美味いのは最深部のご飯
弁当だよな? 本当に弁当なんだよな? この下に麺がいたりしないよな? おそらく最深部に控えているのは白飯だ。その上に野菜と肉、そしてアブラ・ニンニク・唐揚げ・玉子が乗っかってしまっている。これをカオスと言わずして、どう表現したらいいのだろうか。
眺めていても始まらないので食おう。とにかく食おう。まずは肉をどうにかしないとな……。肉は箸でつかむとホロリと崩れ落ちそうなほど柔らかい。醤油ベースのタレがしっかりとしみ込んでいて、300グラムでもペロリと平らげてしまいそうなほど美味しい。
唐揚げはお店の看板メニューだけあり、これまた美味! ニンニクが効いていて、これひとつだけでご飯を1膳食えそうだ。
野菜の山と格闘した後にようやく、最深部への道筋が見えてきた。下にいるのは麺か? いや麺ではないな、やっぱり白飯だ。
「ここまでなんとかたどり着くことが出来たけど、飯を食えるかな……」そんな考えが頭をよぎったが、ご飯を一口食べたら不安は消し飛んだ。なぜなら、ご飯が1番美味かったからだ!
・旨味凝縮!
ご飯がというよりも、タレが激ウマ! 醤油ベースの甘ダレがご飯にしっかりしみ込んでいて、その味がめちゃくちゃクセになる。野菜や肉、脂の旨味もご飯に浸透しており、すべての旨味が凝縮された状態になっている。腹はそこそこいっぱいのはずなのに、食べる手が止まらない!
その結果、最後はかき込むようにして完食してしまった。食事を愛するすべての食いしん坊は、ダイナマイトキッチンのダイ二郎に挑戦すべき! きっとクセになるぞ!!
・今回紹介した店舗の情報
店名 ダイナマイトキッチン
住所 東京都足立区鹿浜2丁目25-1
時間 9:30~20:00
定休日 なし
参考リンク:Twitter @yyyaaa0219(ダイナマイトキッチン公式)
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24