世界遺産にも登録されているサグラダ・ファミリアは、スペインの人気観光地のひとつだ。まだ建造中だというのに、その荘厳さは人々を圧倒させる。入場料のほか、別途料金を払えばエレベータで塔の中まで入ることができる。
そのエレベーターには空調がついているのだが、そのエアコンには「H」の文字がついた日本語っぽいメーカー名が記されていた。Hで始まる家電メーカーと言えば真っ先に思い浮かぶのが「HITACHI」。……かと思いきや、よくよく見ると「HIYASU」。「ヒヤス」? 「冷やす」? クーラーなだけに「冷やす」のか!?
スペインで突如現れた謎の空調メーカー「HIYASU」。この紛らわしいネーミングセンス、見た瞬間思い浮かべたのはお隣のパクリ大国・中国である。
しかし、調べてみたところ、意外な事実が発覚した。「HIYASU」はヨーロッパ発、フランス、スペインなどを中心に展開する空調メーカーだったのだ。設立当初は日本人をメインターゲットにした会社だったが、1995年よりフランスで空調機を販売を開始。現在に至るという。
日本人をメイン層にしたというのならば、「HIYASU」は「冷やす」が由来である可能性は高い。現地の人が「何か日本人にもわかるイイ感じでクールな日本語を……」と一生懸命セレクトしたのかもしれない。そう想像するなんだか微笑ましくも感じる。
日本人が見ると思わずクスっと笑ってしまう「HIYASU」だが世界遺産内のエレベータに採用されるというのは、HIYASUの製品の品質やサービスが一定のレベル以上ということの証明とも言える。これはなかなかすごいことではないだろうか。
ちなみに「HIYASU」は、名前こそHIYASUだが、冷房だけでなく暖房も可能だ。これからの時期も稼動していることだろう。もし、あなたがサグラダ・ファミリアに行く機会があれば、是非とも「HIYASU」を確認してきてほしい。
(写真、文=澤井恵)
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オリジナル記事: 【スペイン】サグラダ・ファミリアに設置されているエアコンが「HITACHI」かと思ったら「HIYASU(ヒヤス)」だった(笑)
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