広島で一番人気のお好み焼き屋に行ってみた『八昌』

広島で一番人気のお好み焼き屋に行ってみた『八昌』

広島で一番人気のお好み焼き屋はどこだろうか? いちばん美味しい店は「人の好みによって違う」ので「ココが絶対!」と決めることはできないが、人気度は行列や評判によって計り知ることができる。

あらゆるところで、広島の人気のお好み焼き屋の情報を収集してみた。インターネットでは『八昌』(はっしょう)が一番人気、広島駅の歩行者たちに聞いた話でも『八昌』、タクシーの運転手さんまでもが『八昌』という店名をあげた。ということで『八昌』に行ってみた。

・1時間待ちは覚悟
『八昌』は広島の繁華街のはずれにあり、立地としては良い場所にあるとは言えないものの、それでも17時過ぎには行列ができていた。運が良ければ十数分で入れることもあるようだが、夜に行くのであれば基本的に1~2時間ほど待つかもしれない。筆者(私)は1人で行ったが1時間20分ほど待った。

・伝統ある料理として敬意すら表したい
筆者は、大阪と広島、どっちのお好み焼きが好きかと聞かれたら「大阪のお好み焼き」と返答していた。これは広島のお好み焼きがまずいからではない。むしろ伝統ある料理として敬意すら表したいと思っている。しかし食材と食材が重なっているものの、食材と食材が一体になっていない構造であるため、「味がない」エアポケットのようなゾーンが存在するため、うま味を感じないことがよくあるからだ。

・「食材が分離している」と呼んでいる
私はそれを「食材が分離している」と呼んでいる。ひとつの料理としてまとまってはいるが、食材と食材が共存を拒み、料理内で「味と食材がかみ合っていない状態」を意味する。広島のお好み焼きには、よくそれがある。たとえばキャベツが生地やそばの「干渉」を許さないため、「千切りキャベツを蒸しただけ」のような味しかしないことがある。

・お好み焼きとしての美味しさを200%出しきっている
だが『八昌』のお好み焼きは違った。構造は他店の広島お好み焼きとほぼ同じなのだが、その調理スキルと味付け、そして食材によって、お好み焼き全体に「うま味」が浸透。どこを食べても、どこから食べても、たとえソースをがかかっていない部分を食べたとしても、お好み焼きとしての美味しさを200%出しきっているのだ。

・そばを目の前で蒸す
うま味に対するこだわりは、お好み焼きに入れる「そば」からも感じ取ることができる。鉄板にそばを載せ、そこにヤカンに入った熱湯を注いで蒸す。しっかりと余計な水分を飛ばしたのち、お好み焼きの具にあわせていく。このそば自体にもうま味がたっぷりとあるようで、そばの持っている美味しさがお好み焼き全体にジンワリと浸透していく。

・牡蠣バターが絶品
もし『八昌』に行くのであれば、お好み焼きと一緒に牡蠣のバター焼きも注文しておきたい。こんがりとキツネ色の焼き目がついた牡蠣は、しっかりとバターのウマミと塩分を吸収し、ウマミの化学反応を起こしている。これがまずいはずがない。

・お好み焼きに勝るとも劣らない
生臭さをいっさい感じさせず、コクを「これでもか!」というくらい楽しませ、ほんのりとバターの風味を残して喉の奥に消えてゆく。お好み焼きに勝るとも劣らない、至福のひとときを堪能できるはずだ。確かに一番人気なのが理解できる。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 『八昌』(はっしょう)
住所 広島県広島市中区薬研掘10-6
時間 平日16:00~22:30 / 日祝16:00~21:00
休日 月曜日と第1火曜日と第3火曜日

Correspondent: Kuzo


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