「All You Need Is Love!」 愛が憎しみに勝る瞬間を捉えた動画が美しいと話題に

「All You Need Is Love!」 愛が憎しみに勝る瞬間を捉えた動画が美しいと話題に

現在、米国大手メディアのニューヨーク・タイムズが発信するあるドキュメンタリー映像が話題だ。

動画は、2011年9月10日にニューヨークの繁華街タイムズスクエアで撮影されたもの。ある人物が行き交う人々に向かってスピーチを行っているのだが、その時に起きた出来事が素晴らしいと絶賛されている。そこには「愛が憎しみに勝る瞬間」が捉えられていた。

この日、スピーチを行ったのはテリー・ジョーンズ牧師だ。ジョーンズ牧師といえば、アメリカ同時多発テロからちょうど9年となる2010年9月11日に、イスラム教の聖典コーランを焼却するイベントを計画した人物。国内外から批判を浴び、当時メディアでも大きく取り上げられたため記憶に残っている方もいることだろう。

結局この時は計画実行には至らなかったが、再度計画を立てて、翌2011年3月と2012年4月にコーラン焼却を実行している。そのたびにイスラム圏の国々の激しい怒りを買い、世界中から非難されている。

昨年、テロから10年を迎えるにあたり、ジョーンズ牧師はタイムズスクエアでのスピーチを計画した。それを知ったニューヨーク・タイムズが彼を追い、その時の様子をまとめたのがこの動画である。

人で溢れるタイムズスクエアに立ち、いつものようにイスラム教を糾弾する牧師。「私たちはアメリカ人として、イスラム社会に対し断固とした意志を示さなければなりません。イスラム教の教えでは、寛容であることや善行について説いています。事実、イスラム教は寛容な宗教です。束縛の宗教であり、嘘や欺きの宗教であり、暴力を奨励する宗教なのですから」と、持論を展開した。

映像には、これを聴いていた人々がそれぞれに反応を示す様子が映されている。そして、そのなかにいたひとりの男性がケイタイを見ながら何かを言っている……いや、言っているのではない、歌っている!!

「オーユニーディズラッブ! トゥットゥトゥルルル~♪」

気付けば、彼が歌い始めたThe Beatlesの『All You Need Is Love(邦題:愛こそはすべて)』は群衆による大合唱になり、ジョーンズ牧師の声はかき消されてしまっている。愛が憎しみに勝った瞬間であった。

参照元:YouTube TheNewYorkTimesThe New York Times(英文)


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