他人事じゃない!? 「現代男性の精子は数・質ともに著しく低下している」との調査結果が海外で相次ぐ
男性のみなさんにとっては “他人事” では済まされない事態が、ここ最近になって次々と明らかにされている。というのも、「現代男性の精子の数と質がともに著しく減少している」という内容の研究結果が相次いで発表されているのである。
最新の調査結果を報告したのは、スペインにあるムルシア大学の研究者たちだ。彼らは、2001年に男性273人から採取した精液と、2011年に男性215人から同様に採取した精液をそれぞれ検査し比較した。被験者たちはみな、サンプル採取時に年齢が18~23歳の青年男子である。
結果、精液1ミリリットルあたりの精子数は、過去10年のあいだに平均で7200万から5200万まで減少していることが判明。1年間に約2パーセントの濃度低下がみられ、このままいけば近い将来、妊娠の障害となり得る数値まで減少する可能性があるという。また、運動率や形態など、精子の質に関しても低下していることが明らかになったそうだ。
ただこの調査報告だけでは、サンプル数からみても決して十分とは言えず、サンプルを採取した一部地域での現象ではと軽く捉える方もいるかもしれない。だが、実は今回の発表よりも1カ月早い2012年12月に、フランスの研究チームが大規模な調査を行い同様の結果を報告しているのだ。
それは1989~2005年までの17年間にわたり、2万6600人に及ぶ男性からサンプルを採取し行われたもの。この分野では世界的にみても最大規模の研究だという。これによると、過去17年間で精子の数が3分の1減少していたとのこと。また、精子の質に関しても同様に3分の1程度の低下がみられたそうだ。
研究者らによると、主な理由として食生活や生活習慣の変化が考えられるという。さらに、ボクサーパンツのようなピタッとした絞めつけ感のある下着なども、精子の数や質の低下に影響を及ぼしている可能性が指摘されているそうだ。
今回ご紹介したのは、スペインとフランスで行われた研究である。しかしこの他にも、現代における精子の数と質の低下に関しては、様々な国で調査報告がなされているとのこと。男性ならば決して無関係とは言い切れない事態が世界規模で起きていることは確かなようだ。
参照元:Mail Online(英文)
illustration:Rocketnews24.
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オリジナル記事: 他人事じゃない!? 「現代男性の精子は数・質ともに著しく低下している」との調査結果が海外で相次ぐ
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