ファッションの都フランス・パリ。モデルのようにおしゃれな女性が多いこの街に、つい最近まで女性の服装に関する驚くべき条例が存在したという。
その内容は「女性は公共の場でズボンをはいてはいけない」というものだ。マジか!? じゃあ、今までパリ市内でズボンをはいていた女性はみんな違反していたということ!? 一体どういうことだよ!?
この条例が注目を浴びたのは、2013年1月31日についに廃止が決まったためだ。「骨董品」とも呼びたくなるような条例は1800年に制定。1892年と1909年に改定され、自転車や乗馬の際はズボン着用もOKとなっていたが、この約200年間、基本的にパリの公共の場で女性がズボンをはくことは禁止されていた。
しかし、スカートではどうしても不便なときもある。やむをえない理由でズボンをはかなければならない場合は警察の許可が必要だったそうだ。つまり現代であっても無許可でズボンをはいて公共の場にいたら拘留されても文句は言えなかったのである。
だが、実際のところこの条例はすでに形だけのものとなっていた。実際にパリで女性がズボンを着用しているからといって逮捕されることはない。パリコレのモデルだってカッコよくズボン姿でキメている。警察も「条例違反」の女性が街中にあふれていることに目をつぶっていたそうだ。
とはいえ、条例は条例。このパリのズボン禁止条例はフランスがかかげる「男女同権」に反するとしてついに廃止が決まったそうだ。これで晴れてパリの女性は法的に自由にズボンを着用できるようになったのである。
この条例の廃止で、現地での女性の生活には特に影響はないだろう。むしろ、パリっ子でさえこの条例を知らなかった人も多いのではないだろうか。それにしても「廃止」になったことよりも、このような条例が200年以上も有効だったということが非常に驚きである。
(文=澤井恵)
参照元:Youtube Telegraph(英語)、新華網(中国語
illustration:Rocketnews24.
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オリジナル記事: 【フランス】パリには「女性は公共の場でズボンをはいてはいけない」という条例がある → ついに廃止
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