政府が「避けて」と言った『ビュッフェ飲食店』は今どうなっているのか? 銀座の店を訪れたらトングの山があった / 社長「自粛中は野菜を売って…」

みなさん覚えているだろうか。今年の3月、政府が「スポーツジムやビュッフェなどに集まるのは避けて」と注意喚起したことを。あれから約4カ月。ご存知の通り、その間いろいろあった。緊急事態宣言が出た。東京アラートが出た。そして最近また都内の新規感染者が増えてきた。

飲食店はどこも大変かと思うが、政府から「避けて」と言われたお店は特に大変なのではないか? というか、そもそも今どうなっているのだろう? 気になったので、ビュッフェ飲食店の1つ「グランイート銀座」に行ってみたら……ひとことでは言い尽くせないほど大変だったようだ。

実はこちら、以前に本サイトで取り上げたことがあるので、熱心な読者であれば覚えているかもしれない。味よし・ボリュームよし・価格よしの三拍子が揃った最強のサブスク弁当を展開していると、紹介したお店だ。

私はそのサブスクに申し込んでいたために、数週間前にお店の人から営業再開した旨の連絡を受けていた。だから、「自粛期間が終わって今は営業している」ということは知っていたのだが、お店がどんな状態なのかは分からない。

もしかしたら、経営悪化でビュッフェの内容が質素になっているかも。そんなケチなことを考えながら、店内に入ってみたところ……

以前とほぼ同じだった。細かい変更点はあるのかもしれないが、料理の種類や量は自粛前とほとんど変わらない。青々とした野菜も、見るからに食欲をそそる豚肉も、数カ月前に食べたものと同じだからどこか懐かしい。そんな中、大きく変わった点といえば……

トング類の山。

それも数カ所に。

そして、一部の座席に鎮座する人形。

──お察しの通り、新型コロナウイルス対策である。大量のトングはお客さんが出来るだけ同じものを使用しないためだろうし、座席の人形はソーシャルディスタンス対策に違いない。では、他にどんなことをやっているのだろう? そのあたりのことを、お店の人(実は社長)に聞いてみることにした。すると……

社長「入店の時に検温や手のアルコール消毒はされたでしょう? あとはご覧の通り、トングやらしゃもじを大量に用意して、他のお客さんと共用で使わないような対策をしています。ちなみに、トングだけで300本用意しています(笑)

ただ、スープのおたまのように、どうしても共用になってしまうものがありまして……。そういうものは、スタッフが15分に1回アルコール消毒をしています。他にも、座れる座席数を減らして密にならないようにしています」

──300本というトングの量に狂気を感じてしまうが、それほど感染対策に力を入れているということなのだろう。

・自粛中どうしてたの?

それにしても、営業再開にこぎつけるまでの間に一体何があったのだろうか? 自粛していたにせよ、少なくとも家賃(テナント料)は発生する。銀座という土地柄を考えると、その負担だけでもハンパではないと思われるが……やり繰りはどうしていたのだろう? 

それらについても聞いてみたところ、社長は4カ月の間に起きたことを詳しく教えてくれた。お話によると、店に影響が出始めた3月上旬。きっかけは、冒頭でも触れたアレだった。

社長「3月の1日でしたかね。確か日曜日だったかと思うのですが、安倍首相が『今はスポーツジムやビュッフェなどに集まるのを避けて』といった内容のことを発言されたでしょう? それが報道された直後から、入っていた予約が全部キャンセルになりまして……」

「いきなりですか?」

社長「ええ。翌日の月曜日の分もいくつかキャンセルになりまして、火曜日以降の予約は全部キャンセルです。え〜っていう感じでしたね(笑)」

「うわ……」

社長「そういう状態だったのですぐに営業自粛に入ったのですが、当初は「1カ月くらいすれば収束に向かうのではないか」と思っておりました。なので、4月1日からの営業再開を予定していたのですが……」

「えぇ」

社長「4月になって、とてもじゃないが再開できるような状態じゃないと。それで、実は私どもは農家さんから直接野菜を仕入れているのですが、「まさかここまで発注を止めることになるとは思わなかった」という話を農家さんとしまして……」

「仕入れ元まで影響があると頭では分かっていても、実際にお聞きすると壮絶な印象を受けます」

社長「5月の1日から、従業員と一緒に野菜のドライブスルー販売をしていました。言ってみれば、受け取りだけドライブスルー方式の八百屋さんですね。野菜を売ることで我々も売り上げの足しになるし、農家さんにとっても少しはプラスになりますし」

「たしかに!」

社長「売るだけじゃなく、野菜を作ったりもしていましたよ。この店の店長が一生懸命キャベツの苗を植えてくれました(笑) あとやったことと言えば、やはりお店の家賃の交渉ですね」

「実際に社長が交渉されたわけですよね?」

社長「もちろんです。交渉、交渉、交渉で、結局今年の4〜6月分の家賃は、支払いをしばらく待ってもらっている状態です」

「そうだったのですね……。もし差し支えなければ、そんな時に従業員の方の給料はどうだったのか教えていただいてもいいでしょうか?」

社長「3月は同じ。4月・5月はちょっと減らさせてもらい、6月から戻しました。そういう協力もしてくれて、従業員に感謝しています

ちなみにですが、最近になって政府が雇用調整助成金の上限をあげてくれたのですが、もともとは低かったので、会社が補填(ほてん)しないと従業員の給料が保てなかったのです。そういう意味で、会社も辛かったけど従業員も我慢してくれたといったところですかね」

「なるほど……。ところで、営業を再開されてからお店の売り上げの方はどうなのでしょうか?」

社長「6月5日に営業を再開したのですが、今月(6月)は前年同月比の3割くらいです」

「6月になって全体的に人出が戻りつつある印象があったのですが、やはりまだ厳しいのですね」

社長「銀座は大人の街ですから。焦りがない人が多いからか、みなさん慎重に動かれているようで、結果として我々が辛いと(笑)」

「(笑)」

社長「まぁそれでも、誰1人辞めず、同じメンバーでお店を再開できたので、とにかく従業員に感謝しています。畑仕事をしてくれたり、八百屋をやるかといったら八百屋をやってくれるし、柔軟に対応してくれました。よく付いてきてくれたなと。これでお客さんが戻ってくれば、最高ですね」

——以上である

なお、グランイート銀座ではランチの50分食べ放題が税込1925円(平日限定)となり、ランチの90分プランは平日なら税込2475円で、土日祝は税込2970円となっている。また、お弁当(1回税込980円)のほか、サブスク(1月税込4980円)も実施しているとのこと。

最後に、お店の料理に関する個人的な印象を述べさせてもらうと、大体なんでも美味いが、店のウリである野菜は特に美味い。野菜より圧倒的に肉が好きな私でもそう思うくらいなので、もともと野菜が好きな人ならハマる可能性は高いかと思う。マジでオススメだ。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 グランイート銀座
住所 東京都中央区銀座西2-2 銀座INZ2 2F
時間 11:00~15:30(最終入店14:30)、18:00〜22:00(最終入店20:30)
休日 日曜日

参考リンク:Instagram @graneat.ginza毎日新聞厚生労働省(PDF)
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.



シンガポール発の「ヤクンカヤトースト」本日オープン! カヤトーストを食べたいなら明日以降の訪問がオススメ / 新型コロナの意外な影響

今日から7月、早いもので2020年も半年が過ぎた。この節目にコンビニやチェーン店では新商品の発売を開始したり、新店舗がオープンしたりしている。シンガポール発の「ヤクンカヤトースト」の新宿住友ビル店も、そんな新しいお店の1つだ。看板メニューはシンガポールの定番朝食であるカヤトーストなのだが……。

お店に行ってみると、新型コロナウイルスの思わぬ影響を受けていた。行ってみたい! という人は明日(2日)以降をオススメする

・コロナで食材の入荷に遅れ

お店のオープンは午前7時。開店時間から少しずらして、9時頃にお店に行ってみたところ、表のメニュー看板にこんな「お知らせ」が出ていた。

「COVID‐19 の影響により物資の調達に影響が出ています 輸入の関係上『カヤトースト』『カヤジャム』『シンガポールフード』の販売を現在行っておりません」

なんと! こんなところにも新型コロナの影響が。カヤジャムとは、ココナッツミルク・たまご・砂糖などで作られた東南アジアで定番のジャムなのだとか。コレが入ってこないことには、カヤトーストをはじめとするお店のメニューの提供ができない訳だ。せっかく楽しみにしてたのに、残念……。で、いつから食べられるようになるのかを、お店の人に尋ねると、

お店の人「国内にはすでに入っているんです。明日(2日)にはこちらに配送される見込みです」

お! 明日にはお店に入ってくるもよう。少なくとも今週中には確実に入荷するはずである。ということで、カヤトーストを食べてみたい人は明日以降、チェックだ!!

・トーストウィッチを食べる

フードに関してはメニューが限られているが、ドリンクは注文可能となっている。メニューを見ると、コーヒー・紅茶ともその種類が充実している。ちなみにシンガポールではコーヒーのことを「コピ」と呼ぶそうだ。

今回はコンデンスミルク入りのホットのコピ(レギュラー税別240円)と、オーダーできるフードメニューからトーストウィッチのエッグマヨ(税別390円)を注文した。

トーストウィッチはトーストサンドウィッチのことである。ただ食パンで挟んでいる訳ではなく、厚切りトーストに切り目を入れて袋状にし、そこに具材を挟んでいる。とても食べやすく、パンと具材の一体感を楽しむことができる。ありそうでなかったサンドウィッチの食感だ。

とにかく、カヤトーストはしばしお待ちあれ。予定では明日から、少なくとも来週には食べることができるはず。それにしても、こんなところで新型コロナの影響を受けるとは。1日でも早く、完全収束することを願うばかりである。

・今回訪問した店舗の情報

店名 ヤクンカヤトースト 新宿住友ビル店
住所 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル 地下1階 B-7区画
営業時間 7:00~22:00
定休日 なし(施設に準ずる)

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24



【上半期】今日で1年も半分終了、半年の出来事を振り返ったら目まぐるしすぎてため息が出る……

早いもので今年、2020年も半分が終わった。明日から7月、下半期に突入する。言うまでもなく、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自宅で多くの時間を過ごした人がほとんどだと思う。もう半年終わるのか? と驚きと共に、今日の日を迎えているはずである。

この半年間に一体何があったのか? 振り返ってみると、つい2~3カ月前のことが、遠い過去のように感じられる。年明けの頃には、こんな風になるとは思いもよらなかった……。1~6月のコロナ関連の出来事をまとめてみた。

・2020年上半期(1~6月)の新型コロナウイルス関連の主な出来事

1月
18日 屋形船で新年会が行われる
24日 都内で初の感染者(武漢からの旅行者)
28日 渡航歴なしの感染者を確認

2月
5日 ダイヤモンド・プリンセス号の乗員乗客10名の感染を確認
7日 ダイヤモンド・プリンセス号で、新たに41人の感染者を確認
12日 政府、「(マスク)毎週1億枚以上供給できる見通し」と発表
13日 新型コロナで国内初の死者
16日 第1回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
17日 「37.5度以上の発熱が4日以上続いたら相談」という受診の目安公表
19日 ダイヤモンド・プリンセス号乗客、下船はじまる
24日 専門家会議「今後1~2週間が瀬戸際」と公表
25日 新型コロナ対策基本方針を発表、時差出勤やテレワークの推進を呼びかけ
26日 イベント開催の自粛要請
27日 首相、3月2日から春休みまでの臨時休校要請
28日 北海道で独自の緊急事態宣言
29日 首相、会見開く
※2月始めにマスク、下旬にはトイレットペーパーが品薄となり店頭から消えた

3月
1日 招待選手約200名のみで東京マラソン開催
7日 世界感染者数10万人を超える
9日 プロ野球開幕延期、4月中の開幕を目指す方針を発表。専門家会議が「3密」を避けることを求める
11日 春の選抜高校野球中止を決定、WHOが新型コロナ感染拡大は『パンデミック』であると表明
14日 首相、五輪を予定通り開催したい意向を示す
15日 マスク転売禁止に
19日 北海道、緊急事態宣言解除。大阪・兵庫間の不要不急の往来自粛を両知事が呼びかけ
20日 五輪聖火到着
22日 IOC、五輪の開催を延期を含めて検討すると発表
24日 IOC、五輪延期を発表
25日 東京都が都民に「今週末は不要不急の外出自粛を」と要請。外務省、すべての国への渡航自粛を要請
26日 東京都ほか神奈川・埼玉・千葉・山梨(首都圏)で外出自粛要請
28日 首相、会見開く
29日 志村けんさん死去
30日 東京都、夜間の外出自粛を要請
31日 脚本家の宮藤官九郎さんが新型コロナに感染したことを公表

4月
1日 首相、全戸にマスク配布することを表明
5日 世界の感染者数120万人を超える。東京都の感染者数1000人を超える
7日 7都府県に緊急事態宣言、5月6日まで
12日 首相官邸Instagramなどに「うちで踊ろう」動画
16日 緊急事態宣言、対象を全国都道府県へ拡大
17日 1世帯2枚のアベノマスク(布マスク)の配布がはじまる
18日 スターバックス、全国の約1100店舗休業へ。国内の新型コロナ感染者、1万人を超える
20日 総務省が特別定額給付金(1人10万円)の概要発表
23日 岡江久美子さん死去
25日 ステイホーム週間スタート(5月6日まで)
26日 全国高校総体中止を発表
29日 政府、緊急事態宣言を1カ月程度延長する方針を示す

5月
4日 首相、緊急事態宣言を5月31日まで延長する発表、10日後をめどに再評価
8日 厚労省、PCR検査相談の目安「37度5分以上の発熱が4日以上」の表記を取りやめ
14日 全国39県で緊急事態宣言、解除
21日 大阪・京都・兵庫で緊急事態宣言解除
25日 全国で緊急事態宣言解除

6月
1日 学校再開
2日 東京都民に感染拡大の注意を促す「東京アラート」発出
8日 USJ再開
11日 東京アラート終了
19日 プロ野球開幕。厚労省、接触確認アプリ「COCOA」リリース。県またぎの移動制限解除
29日 世界の新型コロナ感染者数1000万人を超える

ざっくりとまとめただけでも、すべてが遠い過去のように感じられる。それと同時に、訃報から3カ月が過ぎたものの、志村けんさんが亡くなったことをいまだに信じられない。東京アラートが終了したのちも都内での感染者は増え続けており、完全に収束するのはまだ先のことになるだろう。感染予防を心がけて、1日1日を大切に過ごしたいものだ。

執筆:佐藤英典
イラスト:Rocketnews24



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