コストコなのに高くない?「缶のワイン」を飲んだらこうだった

これまで何度コストコに足を運んだことだろう? 私、P.K.サンジュンは少なく見積もっても100回は会員制スーパー「コストコ」で買い物をしたハズだ。そして少年のようなピュアな気持ちでいまだにこう思う……「うわっ、安ッ」と──。

そう、コストコの商品は基本的にどれも安い。仮にそうでもない場合は「そこまで安くない」くらいで収まる。……のだが、つい最近発見した『缶のワイン』の値段を見て思わず口走ってしまった……「高ッ!」と。コストコなのにメチャメチャ高く感じるだなんて、これはこれで気になるではないか。

・350mlの缶のワイン

コストコで発見した「缶のワイン」の正式名称は、白ワインを『アクロバット ピノグリ』、赤ワインを『アクロバット ピノノワール』という。どちらもアメリカはオレゴン産の缶タイプのワインで、350mlが4本セットになっている。

白ワイン『アクロバット ピノグリ』の購入価格は税込2498円、赤ワイン『アクロバット ピノノワール』は税込2998円なので、1本あたりの価格は白が約625円赤に至っては約750円という計算だ。350mlで600円……いや、700円とか……! ハッキリ言って震えが止まらない超高級ワインといえよう。

・ボトルより俄然高い

というのも、以前の記事でお伝えした通りコストコには1000円以下でも美味しいワインがズラリと並んでいる。どれも基本量は750ml入りなので、モノによっては半額以下で美味しいワインが購入できるのだ。しかも、言っちゃ悪いが缶なんざましょ……? ビンではなく缶の方が高いだなんて、どうかしているのではあるまいか?

とはいえ、そこは世界のコストコ様。正直、高く感じるワインをあえて取り扱うには理由があるに違いない。そしてコストコ会員の中には「あれってどうなの?」と気になっている方も少なからずいらっしゃるハズ。その疑問、我々ロケットニュース24が解決いたしましょう。

飲んでみた・

さて、今回もコストコのワインを試飲するのは、当サイトが誇る酒好きの4名である。いずれも以前の「1000円以下の赤ワイン飲み比べ」に参加した猛者たちだから、より深みのある意見が聞けそうだ。

・白ワイン『アクロバット ピノグリ』(1本あたり約625円)

「本格的な白ワインではない」「レストランで出てきたら正直ハズレだと思う」という意見がある一方で、「とても飲みやすい」「レストランで出てきても全然イイ」という意見が挙がった缶の白ワイン。少なくとも「カジュアルで飲みやすいワイン」であることは間違いないようだ。

・赤ワイン『アクロバット ピノノワール』(1本あたり約750円)

「ハウスワインっぽいけど、その中ではかなり上位」「ベーシックなワイン」「悪い意味じゃなく個性がない」「クセが無く万人受けする味」などなど、赤ワインは概ね評価が高かった。本格的な赤ワインではないようだが、価格を考慮するとコスパは悪くないらしい。

また、両方を通じて全員が口を揃えていたのが「缶なのにこんなに美味しいとは思わなかった」ということ。雰囲気はともかくとして、純粋に「味だけならビンのワインにヒケを取らない」との意見で落ち着いたことは意外であった。

・シチュエーションによっては最高かも

さらに缶の特性を活かして「キャンプとかに持っていくなら最高」「いちいちボトルを開けるのが面倒な時はいいかも」「ボトルだと多いときがあるからサイズ的にちょうどイイ」などの意見も。シチュエーション次第では、大いに活躍の場がありそうな予感である。

ちなみに「缶だからゴクゴクいっちゃいそうで危険」との声もあったので、くれぐれも飲み過ぎにはご注意いただきたい。加えて同一商品をネットで検索してみたところ、およそ4000円~5000円で販売しているケースが多かったので、コストコのそれはやはり格安であったことも記述しておこう。

というわけで、出会った瞬間は「高ッ!」と感じたコストコの缶のワインではあるが、シチュエーションによってはかなり有能な商品ではなかろうか? 特にキャンプの際などはビンより遥かに使い勝手がいいハズなので、ワイン好きな方はぜひご記憶いただきたい。

オススメ度(☆5中): ☆☆☆(シチュエーションによっては☆5!)
また買う度(☆5中): ☆☆☆(機会があれば)
オススメシチュエーション:BBQやキャンプなど、屋外で飲むなら最強。

参考リンク:コストコ公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.



【キツイ】腕時計のオーバーホール代が高すぎて破産しそう

高い……高すぎる。出だしから唐突で申し訳ないが、腕時計のオーバーホール料金はなぜあんなにも高いのだろうか? 真面目な話、私、P.K.サンジュンはいま、オーバーホール破産の危機に瀕している。

果たして世の中のみなさんは、オーバーホールの料金に納得しているのだろうか? それとも私が知らないだけで、もっと安く済ます方法があるのだろうか? それともそれとも「そういうもの」と割り切っているのだろうか? 腕時計のオーバーホール……マジで高すぎる

・本当に腕時計は必要か?

21世紀も20年が経過したこのご時世。時間を知るための道具としての腕時計の価値は、もはやゼロに近いのかもしれない。純粋に時間だけ知りたいならばスマホや携帯電話で事足りるし、なんならそちらの方が正確だからだ。

おそらく、現在の腕時計はファッションやステータスとしての価値、そして何より「人類が長らく腕時計をつけ続けた習慣」の上に成り立っているのだろう。固定観念を捨てて冷静に考えた場合「あってもいいけど、別に無くてもそこまで困らないモノ」これが2020年の腕時計の立ち位置ではなかろうか?

とか言いながら私はここ15年以上、それなりの愛着を持って腕時計をハメ続けている。私の腕時計は「Sinn(ジン)」というドイツのメーカー製で、なんと価格はおよそ30万円──。いつも全身ユニクロの私にとっては、ズバ抜けて高価なアイテムだ。

・15年以上の相棒、Sinn(ジン)

ただし、これは貰い物である。あれは確か17年ほど前のこと。私がスーツを着て仕事をするようになったタイミングで、経済的にも気持ち的にも太っ腹な友人が「そろそろサンちゃんも1つくらいいい時計してた方がいいよ」と言いつつ、自身のコレクションの中からSinnを気前良くプレゼントしてくれたのだ

それまでは中学生や高校生の頃、せいぜいスウォッチやG-SHOCKを着ける程度だった私は純粋に嬉しかった。30万円という高級感にもドキドキしたが、武骨でシックなSinnのたたずまいに、着けるだけでちょっぴり大人になった気がしたからである。

以来、Sinnは相棒としていつも私の左腕に巻かれている。Sinnを貰い受けたその日から、私が他の腕時計に浮気したことはタダの1度きりもない。出会った時からずっとカッコいいぜ、Sinn。これからも俺と一緒にいような、Sinn。信頼してるぜ、相棒──。

……と言いたいところだが。

もしかしたらそう遠くない将来、私とSinnは別々の道を歩むかもしれない。そう、冒頭でもお伝えした通り、とにかくオーバーホールの料金が高いのだ。Sinnに愛着はあるものの、聞けば真顔にならざるを得ないほどSinnのオーバーホール代はマジで高い。

・過去2回オーバーホール済み

私の手元に来て以来、Sinnは2度のオーバーホールを受けている。1度目はSinnを貰い受けて2年ほど経ったときのこと。1日に30分近くも時間がずれるようになり、日本にあるSinnの代理店に相談したところ「オーバーホールの時期ですね」とあっさり言われたのだ。

当時はオーバーホールに関する知識が無かったため「10万円を見ておいてください」と言われた時は心底ビビった。また「ドイツの工場に送るので3カ月かかります」と言われダブルで目が飛び出した。

結局はセール割引きなどもあり金額は約6万円、期間も2カ月足らずで済んだが「オーバーホールはシャレにならない金額が飛んでいく」と、当時30歳手前だった私は初めて学習したのである。とはいえ、このときは「貰いものだし、自分が買ったと思って」料金を支払った。

月日は流れ、2回目のオーバーホールは2018年のこと。1回目のオーバーホールから10年以上が経過している。この時も1日に30分近く時間がずれるようになり、まずはヨドバシカメラに持ち込んだところ「オーバーホールですね。おそらく10万円以上はかかります」と宣告を受けた。

ヨドバシの店員さんの説明は実に明快で「開けてみないとわからないですけど」と前置きしつつ、Sinnなのでベースが何万円、クリーニングが何万円、時間がずれるということはおそらくAとBとCというパーツを取り寄せるのでこれで〇万円。合計で10万円以上です、というものである。

・10万円はあたり前

私はうなだれるしかなかった。Sinnに愛着はあるにせよ、10万円オーバーか……。だったらその10万円で新しい時計を買った方がいいのでは? いや、むしろ腕時計なんていらなくない? かけがえのない相棒とはいえ、一撃で飛んでいく額が鬼すぎる

結局この時は、時計をくれた友人に紹介された貴金属屋にSinnを持ち込んだ。貴金属屋のオヤジさんからは「汚ねえな~。3~4年に1度はオーバーホールしなきゃ。まあ長くても5~6年に1度だな。よく10年以上頑張ったよ」とお叱りを受け、金額も7万円で交渉が成立した。

正直、7万円は痛かった──。が、この時もポジティブに「10年間で7万円、つまり1年あたり7000円」と、出来るだけ金額を小さく見せることで自分を説得。オーバーホールから戻ってきたピカピカのSinnを相棒に「俺とSinn、シーズン3」が始まった。

……のだが、最後のオーバーホールから約2年経ったつい先日のことである。Sinnが曇っているではないか。最初はガラスが汚れているだけかと思ったが、拭いても拭いてもガラスはボヤけたまま。どうやら内側に水が入り込み、中からガラスが曇っているようだ。

・たった2年で

私は震えながら、2回目のオーバーホールを依頼した貴金属店にSinnを持ち込んだ。オヤジさんの判定は「あー、水が入っちゃってるな。オーバーホールだな、こりゃ」という非情なもの。顔馴染みになっていたことや、前回のオーバーホールから2年しか経っていないことを考慮して「4万円」という見積もりが出た。

4万か──。オヤジさんがボッタくっていないことはよくわかる。「おそらく部品の取り寄せは必要無い。ただ、水分を取るには全て分解する必要がある。それすなわちオーバーホール」という筋が通った理論である。ただ4万円は痛い……痛すぎるよ。

結局私はオーバーホールを依頼せず、Sinnを1度持ち帰った。ガラスは常に曇っているワケではなく、室内や涼しい場所だと曇りは収まる。気温の高い屋外だとうっすらとガラスが曇ってくる感じだ。

とりあえずは向こう数日で、自分で出来る限りの手は尽くす。ダメなら最後のつもりで4万円を支払うしかないだろう。オヤジさんからは「サビたらもっとかかるから早めに出した方がいいよ」と言われているので時間はあまりない。4万円、嗚呼4万円。オーバーホール、高すぎるって──。

・わかるけど高い

以上の経験から、私が言えることはただ1つ「身の丈にあった腕時計をしよう」ということ。高額な腕時計には高額の維持費がかかる。お金持ちにとっては痛くもかゆくもない金額かもしれないが、小市民の私にとって4万円も7万円もかなりきつい。腕時計を買う前に「本当に必要か?」熟考するといいハズだ。

細かい作業が苦手な私に、時計を分解して組み立て直す技術は無い。そのことを思えば、職人さんにお支払いする料金としてオーバーホール代は適切なのだろう。問題はウン万円という金額が現実として飛んでいくことである。Sinnに愛着はある……が、これからどうすべきなのか? 非常に迷っている。

参考リンク:Sinn
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.



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