赤いシートで暗記するのはもう古い!? スマホで暗記できる「アンキスナップ」を使ってみた

暗記するにもいろんな方法があるが、誰しも一度はやったことがあるのが「赤いシート」であろう。サッとかざせばアラ不思議。問題になりうる文字が消え、その隠れた部分を思い出すってアレである。

左手に参考書、右手には赤いシート。勝負の夏とも言われるだけに、今ごろ受験生たちは赤いシートをかざして暗記しているはず……なんて思っていたら、どうやら令和となった今は新しい暗記方法もあるらしい。そう、なんとスマホを使うのである!

・ぺんてるの商品

時代の進化を感じると同時にどんなものだろうと試しに買ってみたのは、ぺんてる株式会社から販売されている「アンキスナップ(税抜500円)」という商品。文字を書くボールペンタイプ、そしてなぞるマーカータイプがあって私は前者をチョイスした。

見たところな〜んてことないオレンジ色のペンだが、使い方は至って簡単。消したい文字をアンキスナップで書き、スマホアプリで読み取ればOK。ただそれだけだ。

するとタップ1つで文字が消えたり出てきたり……って操作ができるそうな。さっそく実際に使ってみたのだが、結論から言えば「向上の余地あり」だった。

・読み取りが正確でない

というのもずばり、読み取りにムラがあるのだ。例えば「2020年8月現在、日本の首相は安倍晋三である」との文。アンキスナップで「安倍晋三」の部分だけを書いて消そうとするも……

「三」のみ認識しない現象が発生して、中途半端な穴埋め問題に……。シート不要になるアイデアはスゴくいいだけに期待していたものの、思い通りに消えてくれなかった。一応、文字をスクラップしても消えるらしいのでやってみたところ……

こちらは問題なく認識してくれた。その後もいくつか試してみたが、個人的にはやはりムラがあるように感じた。成功率は8割程度。文字のバランスが関係するのだろうか、うまくいったかと思えばそうでないものもあったのだ。

正確性という点ではもう一歩。それだけにアプリの評価には厳しいコメントが並んでおり、まだまだ改善の余地はあるような気がした。他にもアプリ内で細かい作業ができるが、どうせならペンで書いた時点で消えてほしい。これならマーカータイプの方が安定感ありそうだ。

・勝負の夏

もし機能がさらに向上したら赤いシートを持ち運ぶ必要もなくなる。スマホ1つあれば暗記の勉強ができるため、遠くない未来で流行るかもしれない。何はともあれ、今は勝負の夏。今年は新型コロナウイルスの影響でさまざまな支障があるが、受験生のみなさんには頑張っていただきたい。やればできる!

参考リンク:アンキスナップ
イラスト・Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
Screen Shot:AnkiSnap(iOS)



【困惑】おお、これは便利…なのか? 定規がなくても直線が書けるボールペン「三代目 直記ペン」

勉強中、大事なところに気づいてアンダーラインがひきたい。あるいは漫画のペン入れ中に急いで集中線をひきたい。なのに、ああっ、定規がない!

そんなときに活躍するかもしれない(しないかもしれない)ボールペンをご紹介。「三代目 直記ペン」といい、いつでもどこでも直線をひけるアイディアグッズらしい。三代目といっても「J SOUL BROTHERS」とはなんの関係もないぞ。

・「三代目 直記ペン」(税込550円)

商品を見てみると、宇宙をイメージさせるようなブルーのパッケージに「まっすぐ書けるぜ!!」「定規いらずのスグレモノ!」とあおり文が入っている。「特許取得技術!」という誇らしげな宣言もあり、技術とオリジナリティは折り紙つきのようだ。

直線でデザインされたロゴも近未来感がありかっこいい。

が、裏面を見ると妙なことが書いてある。

公式サイトによると大阪市に本社を置く協和工業株式会社は、1956年の創業から60年以上の歴史を誇り、おもにキッチン用品の開発、生産、輸出入を手がけている。実演販売士・レジェンド松下氏と共同で商品開発をすることもあるそうで、包丁や水筒の実演販売を見たことがあるかもしれない。東京のほか韓国や中国にも支店がある立派な株式会社だ。

その中で三代目の中村直樹氏は「異端児として腫れ物扱いを受けてきた」らしく、「その実直が故に交わらなかった点と点が初めて直線で記されたのがこの直記ペン(チョッキペン)である」と……ちょっと意味がわからない。

試作を繰り返し、ペンも本人と同じ三代目なのだそうだ。「本人の性格同様曲がることのない直線を是非ご堪能ください」とのこと。ああ、曲がったことの嫌いな社長らしい……って存じ上げません。

・使ってみよう

いろいろと疑問はあるが、実際に書いてみよう。ペン本体は2つの目が飛び出たエビのようなユニークな外観。

ペン先は上下2つあり、片方で普通に字を書くこともできる。なめらかな書き味である。

特徴的なのはもう一方。車輪がついていて、紙にぐっと押しつけるとペン先が出てくる。

そのまま車輪を転がすと……確かに直線がひける! 力を弱めるとペン先は自動的に引っ込む。

三輪車のように左右にぶれてしまうので、完璧な直線とはいえないが……平行線ぽいモノも書ける。

狙いを定めれば、文章の気になるところにアンダーラインを入れることも。

指先に神経を集中して、一定の角度を保つことができればきれいな曲線も書ける。

頑張れば集中線も書けそう。乾いていないインクに車輪が乗って原稿が汚くなるけど。

ペン先を離さず、直角に向きを変えることで四角形も書けた。パッケージにあった「かんたんな図を作りたい時」に便利というのは嘘ではない。

・イマジネーション!

どれも「頑張れば」「集中すれば」と条件がついてしまったが、そこまで努力するのなら、さっさとフリーハンドで書いてしまうのでは……という疑問はまぁ否定できない。思い通りの線をひくためには習熟が必要だ。

もうひと工夫どうだろう。例えばペン先が横並びに5本出てきて、正確無比な平行線がひけるとか。むしろ常に曲がり続けて真円が書けるとか。定規がないときのために、いっそ定規にトランスフォームするとか。

即刻「いらない」という声が聞こえてきそうだが、ともかくアイディアを形にする行動力は大事だ。「三代目 直記ペン」はブラック・レッド・ブルーの3色展開中。続編やシリーズ品はないようだが、これからもそのクリエイティビティを存分に発揮していって欲しい。

参考リンク:協和工業株式会社(商品カタログ)
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.



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