人類にとって、新しいエネルギー開発は急務である。世界中で脱原発の機運が高まっているのだが、アメリカの科学者が太陽光発電にとって大きな一歩となる技術開発に成功した。それは透明な太陽光パネルのプロトタイプ開発である。もしこれが実用化にこぎ着ければ、あらゆるガラスが発電パネルになるという。つまり、高層ビルは巨大な発電所となり、ケータイやスマホは別途器具をつけることなく電力を供給できることになるだろう。
米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の科学者は、新しいポリマー電池の試作に成功したという。これは、66パーセントの透過率のパネルで、向こう側を透かしてみることができる。太陽光を当てると4パーセントの変換効率で赤外線を電気に変えるそうだ。
これが指し示す未来は、思いのほか明るい。というのも、従来型のパネルは広い敷地を必要とした。無論、このパネルも設置するのに、相応の面積が必要になる。しかし透過性があるために、窓ガラスとしても利用することが可能だ。そうなると、都市部の高層ビルが巨大な発電所のような機能をまかなうことができるだろう。
また自動車の窓ガラスに採用すれば、電気自動車は走行しながら発電することも可能かもしれない。またケータイ・スマホなどの端末のタッチパネルに採用すれば、戸外で使用している間に、充電もできるはずである。
おそらく実用化までには、まだまだ時間がかかるだろう。さらなる研究開発が進められることを願ってやまない。
参照元:GEEKOSYSTEM(英語)
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オリジナル記事: 太陽光発電に大きな一歩! 透明なパネルの試作に成功 / ビルが巨大な発電所になる
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