外出が制限されるなか、情報収集や暇つぶしにおいてYouTubeは欠かせない存在だろう。すさまじい数のチャンネルがあるなか、東京23区の各区もYouTubeチャンネルを運営しているのをご存知だろうか?
投稿する動画の内容や頻度などは各区で管理されてるようで、登録者数にも差が見られる。む……もしかしてチャンネル登録者数が区民の支持率とイコールになるのでは? と勝手な仮説を立ててみたところで、23区のチャンネル登録者数ランキングを作ってみたぞ!
・波乱のトップ5
先にお伝えしておくと、区長のiPhoneが破壊されたり、区役所の役員が裏話をしたり、そのような再生数狙いの動画が投稿されている訳ではない。いたって真面目だ(当たり前か……)。
ババっと目を通した感じだと、地区の歴史、お役立ち情報、健康体操などが多い印象である。CATV放送用として制作した広報番組などをYouTubeで転用しているだけの動画も少なくない。
さて、なんとなく雰囲気を理解していただいたところで、まずは5位~1位を紹介していくぞ!(2020年8月22日時点の数字)
5位 /City Ota Channel/大田区チャンネル(大田区)
登録者数:3030人
動画本数:842本
人気動画:On the way to enter the public bathhouse,foreign guests
率直な意見を言わせてもらうと、意外性は皆無である。最新の国勢調査によれば人口数も23区で3番目に多いし! つまり、ポテンシャル通りの結果というわけだ。
ちなみに、もっとも再生数が多い動画は「On the way to enter the public bathhouse,foreign guests」。英語で分からん……。Google先生に聞いてみたところ「大浴場に入る途中、外国人客」とのことで、どうやら外国人観光客へ向けた動画のようだ。
……区民と関係なくね? 冒頭で述べた「チャンネル登録者数が区民の支持率とイコールになるのでは?」という仮説が、いきなり破綻しつつあることを、ご容赦いただきたい。ランキングを楽しんでください。
4位 CityShinjuku(新宿区)
登録者数:3770人
動画本数:445本
人気動画:新宿シンちゃんパトロール わるい大人に気をつけて
個人的には1位だと思っていたが、そもそも新宿は居住人口が多いわけでもないので妥当な結果かもしれない。1位の座は逃したものの、CityShinjukuの中には、再生回数100万回を超えるモンスター動画が存在している。
それは「新宿シンちゃんパトロール わるい大人に気をつけて」というアニメ動画である。キャラクターデザインはアンパンマンの作者で有名な「やなせたかし」さん。歌舞伎町という大人達の歓楽街でもある新宿区だが、YouTubeチャンネルでは子供たちに人気なのかもしれない。
3位 品川区公式チャンネル しながわネットTV(品川区)
登録者数:4230人
動画本数:1085本
人気動画:子どもと一緒に、手遊びしましょう!! 0歳児編
チャンネル開設日は「2016年10月21日」と23区内では新参者なものの、圧倒的な投稿頻度により動画本数は23区ナンバーワン。最近のサムネイルを見ていると、ユーチューバー臭ぷんぷんな画像が多く見られる。23区でもっとも意識が高い系のチャンネルと言えそうだ。
人気動画は、「子どもと一緒に、手遊びしましょう!! 0歳児編」。お母さん目線の動画ではあるが、新宿に続き、子供需要は強いようである。
2位 台東区公式チャンネル(台東区)
登録者数:4820人
動画本数:462本
人気動画:やってみよう!ころばぬ先の健康体操
ちょっと意外。国勢調査によれば、人口数は23区で21番目という少なさのため、数の暴力からの順位ではない。投稿動画を見渡してみると、お祭りとか工芸の動画が多いし、浅草関連、つまり外国人効果か!? と考えたものの、人気動画は「やってみよう!ころばぬ先の健康体操!」。
あっ……お爺ちゃん、お婆ちゃん! 3位、4位と子供需要の動画が人気だったが、一気に高齢化が進んだ模様。
1位 cityadachi(足立区)
登録者数:5220人
動画本数:522本
人気動画:転倒予防体操あだち(基本体操)
えっ足立区が1位!? と驚いたのは私だけではないはず。しかし、チャンネル概要を確認したところ疑問はすぐに解消された。開設日を見ると、なんと……
2009年12月9日
な、ながーーーッ! 10年以上も運営してるやん!!
YouTube界の古参である「HIKAKIN」の開設日が2006年、大人気YouTuber「はじめしゃちょー」の開設日が2012年と考えると、どれだけ運用歴が長いか分かるだろう。まさに先行優位である。
なお、人気動画は「転倒予防体操あだち(基本体操)」。
・23区ランキング一覧(2020年8月22日時点)
第1位
足立区 5220人(cityadachi)
第2位
台東区 4820人(台東区公式チャンネル)
第3位
品川区 4230人(品川区公式チャンネル しながわネットTV)
第4位
新宿区 3770人(CityShinjuku)
第5位
大田区 3030人(/City Ota Channel/大田区チャンネル)
第6位
千代田区 2870人(千代田区公式チャンネル)
第7位
江戸川区 2610人(江戸川区公式チャンネル えどがわ区民ニュース)
第8位
文京区 2340人(文京区公式チャンネル)
第8位
杉並区 2340人(杉並区公式チャンネル)
第10位
世田谷区 2240人(SetagayaCity)
第11位
葛飾区 2220人(citykatsushika)
第12位
江東区 1700人(江東区公式チャンネル)
第13位
練馬区 1670人(練馬区公式チャンネル)
第14位
港区 1660人(港区役所)
第15位
中央区 1400人(中央区役所)
第16位
板橋区 1340人(板橋区公式チャンネル)
第17位
豊島区 1190人(Toshimananamaru)
第18位
墨田区 1030人(墨田区公式チャンネル)
第19位
渋谷区 824人(渋谷区公式チャンネル)
第20位
荒川区 784人(荒川区公式チャンネル)
第21位
北区 494人(東京都北区公式チャンネル)
第22位
中野区 236人(中野区公式チャンネル)
ランク外
目黒区 チャンネルなし
最後にランキング一覧を載せてみたが、やはり、区によってチカラの入れ具合に差があるようだ。動画本数トップの品川区 1079本に対して、100本以下の投稿数の地区もあり、目黒区にいたってはチャンネルを見つけることができなかった。
登録者数が区民の支持率に繋がってると一概には言えなさそうだが、時代に適応しようと頑張る姿勢、素敵やん……。せっかくなので、23区に在住の皆様は、お住まいの地区が運営するチャンネルを覗いてみてはどうだろうか?
参考リンク:東京都の人口(推計)
Report:hirazi(ひらじ)
Photo:RocketNews24.