アニメを見ない練馬区民に『小林さんちのメイドラゴンS』の4話を見せたら男泣き → その理由が予想外だった
最後にもう1回だけ「としまえん」に行ってみた結果 → 練馬区民「本気で閉園したって思ってるの?(笑)」
この男は人よりだいぶ愛が深いのか? それとも単に執念深いだけなのか? それともそれとも、真性のアホなのだろうか? この男とは練馬区生まれの練馬区育ち、練馬を愛し練馬に愛された男こと、当サイトのYoshioである。
2020年8月31日、Yoshioを始めとする多くの練馬区民に愛された「としまえん」が閉園した。あの日以来、明らかにYoshioの様子がおかしいのだが、ついに「最後にもう1回だけとしまえんに行ってくるわ」と言い出したからさあ大変。Yoshioはこう言う「本気でとしまえんが閉園したと思ってるの?(笑)」と──。
・現実を受け入れられない男
閉園翌日、「としまえんはまだ営業している!」と言い張るYoshioに同行したことは以前の記事でもご紹介した。当然ながらとしまえんが営業しているハズはなく、静まり返る園内を目にしたYoshioはようやく現実を受け入れた……と思われていたのだが。
直接的に「としまえん」とは口に出さないものの、あの日からYoshioの様子がおかしい。普段は明るい性格のYoshioなのに、暗い顔で考え事をしていることが俄然多くなった。それほどYoshioにとって「としまえん」は大きな存在だったのであろう。
・話しかけてみた
とはいえ、いつまでも閉園したとしまえんに引きずられるのは精神衛生的にもよろしくない。私(P.K.サンジュン)はYoshioを励ますため、さえない表情のYoshioに声をかけることにした。
──Yoshioさん、最近元気ないですね。
「うーん、そうかな……そうかもね」
──悩み事でもあるんですか? それがもし としまえんの事だったら忘れた方がいいですよ。
「あ……わかる? そう、としまえんのことばっかり考えちゃってさ……」
──気持ちはわかりますけど、実際に閉園しちゃってるんだから良き思い出にしましょうよ。
「ちょっと待って。いま閉園してるって言った?」
──い、言いましたけど……。
「ウケるわ(笑)。え、本当にとしまえんが閉園したって思ってるの?(笑)。ちょっと待って、本気でそう思ってる人っているの?(笑)。」
──いやいや、閉園翌日に行ったらやってなかったじゃないですか? そろそろ現実を受け入れましょうよ。
「はい、出た。確かに正門から見た園内には人がいなかったよ。たださ、奥はわからないじゃん? え、としまえんの中に入ったの? 中に入って確かめたわけ?」
──えええ……。
「俺がしばらく考えごとをしていたのは、としまえんは表向きには閉園したことになってるけど、実は練馬区民だけが入場できる秘密のルートがあるんじゃないか、ってこと。だってさ、94年よ? 94年続いたとしまえんが練馬区民に相談なしで勝手に閉園する? ありえないでしょ?」
──うーーーーん……。
「でさ、俺ようやく秘密の入り口わかっちゃったから。よっしゃ、仕方ないから連れて行ってやるか! 明日、としまえんに集合ね!!」
なんと哀れな男であろう? いっそのこと大きな病院にでも連れて行こうかと思ったが、真性のアホにつける薬はないハズ。こうとなってはとことんYoshioに付き合って、現実を受け入れさせてやるしかあるまい。私はイヤイヤながらも閉園したとしまえんに足を運んだ。
・Yoshioの推理
翌日、登場したのは としまえんの公式キャラクター「カルーセルちゃん」に扮したYoshioである。自宅からカルーセルちゃんの格好で車を運転してくるとは、やはりこの男、しっかり治療を受けた方がいいのかもしれない。ただし、その表情は実に晴れやかだった。
ニコニコしながら正門ゲート付近に到着するYoshio。まるで、本当にとしまえんが営業しているかの如く、Yoshioはフルパワーでとしまえんを満喫している。
とはいえ、やはり園内は静まり返ったまま。それはそうであろう、としまえんは閉園しているのだ。だがYoshioは確信めいた様子でこう言うではないか。
「確かに正門からは閉園しているように見えるよね。隠し扉とかマンホールに通じる秘密の入り口とか色々と考えたんだけど、結局はシンプルだった。答えは西ゲート。正門の反対側にある西ゲートだけが生きていたんだ」
──そ、そうだったんですか……。
「というのもね。大通りに面していない西ゲートは、としまえんに行こうとしなきゃ辿り付かない唯一の入口なんだ。しかも正門から西ゲートは絶対に見えない。散々悩んだけど謎は全て解けた……! さあ行こう!! 希望への入口、西ゲートへ!!!!」
そろそろ肌寒さを感じる陽気の中、Yoshioだけがとんでもない熱を発している。西ゲートへ足を運ぶ道中も「入園したい練馬区民を拒むほど としまえんは無慈悲な遊園地じゃないよ~」などと言い、としまえんの閉園を疑う様子は微塵も見られない。返す返す、哀れな男である。
・いざ西口ゲートへ
やがて15分ほど歩いただろうか? ついに西ゲート入園口が近づいてきた。Yoshioは「こっちの駐車場はメチャメチャ大きいから、むしろ練馬区民には都合がいいんだよ」などと話していたが、結果的には駐車場さえ硬く扉が閉ざされていたことをご報告する。つまり、
やっぱりとしまえんは閉園していた。
門の外から呆然と西ゲート方面を見つめるYoshioにかける言葉は無い。Yoshioが可哀想なのか、それとも2度も閉園したとしまえんに付き合わされた私が可哀想なのか? 判断は読者に委ねるが、1つだけ確かなことは「としまえんは閉園している」という事実だけである。くれぐれもYoshioのように、としまえんに押しかけぬようお願いしたい。
というわけで、最後の最後にとしまえんに出かけてはみたものの、残念ながら奇跡は起きなかった。それはそうである、としまえんは2020年8月31日で閉園しているのだから。仮にYoshioがまた「としまえんはやっている」とか言い出したら、今度こそ鉄拳制裁も辞さぬ所存であります。
──THE END──
参考リンク:としまえん公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
【朗報】としまえんグッズ、ギリまだ買える → これが本当の本当にラストチャンスだ!!
2020年8月31日、としまえんが94年の歴史に幕を閉じた。ある練馬区民は涙を流し、ある練馬区民は途方に暮れ、またある練馬区民はぶっ壊れたとかぶっ壊れていないとか。いずれにせよ、としまえんが閉園してしまった事実だけは変わりようがない。
それに伴い「としまえんグッズ」も今や幻のアイテムとなりつつあるが、実は2020年9月23日現在、としまえんグッズは定価での購入が可能だ。さあ、これが本当の本当にラストチャンス! としまえんグッズを購入する方法とは……!!
・場外のグッズ売り場にて
詳しい人はご存知かもしれないが、実はとしまえんグッズは閉園後も購入が可能であった。というのも、としまえん場外の「木馬の会」は9月14日まで引き続き営業しており、そちらに足を運べばとしまえんグッズが定価で購入できたのだ。
このご時世、ネット販売すらしていない としまえんグッズを求め、閉園後の木馬の会には多くの人が押し寄せていた。警備員さんによると入場まで1時間待ち、2時間待ちはザラだっとそうだから、かなりの人が “ラストとしまえんグッズ” を購入したのだろう。だがしかし……。
それでも買い逃してしまったそこのあなた! 何と木馬の会は当初の9月14日までだった営業期間をさらに延長し、9月27日(日曜日)まで営業を続けている。これがマジのマジでラストチャンス!! としまえんグッズが幻になる前に、ぜひとしまえん場外「木馬の会」に足を運んでみよう。
・行列も0人
なお、先述の通り閉園してからの数日間はかなりの人であふれ返っていた「木馬の会」だが、9月23日(水曜日)に足を運んだところ、行列はまさかの0人。ストレスフリーでグッズを購入できるので「並ぶのがイヤだったんだよなぁ」という人は、この機会をぜひお見逃しなく。
もちろん “勝負Tシャツ” として使えるくらいカッコいい「としまえんロゴTシャツ」もまだ十分に在庫があった。とはいえ、9月28日以降は定価で購入できないから買うなら9月27日まで! 9月27日までに「木馬の会」へ足を運びたい。後になって転売ヤーから買うのは馬鹿らしいゾ。
というわけで、これが本当の本当にラストチャンスだから(たぶん)、としまえんグッズを購入したい人はぜひ参考にしていただきたい。本当に「としまえんロゴTシャツ」はカッコいいからもう1枚買いに行っちゃおうかな~。それくらいカッコ良さMAXなんだ。
参考リンク:としまえん公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
【悲報】練馬区民、ぶっ壊れてしまう →「としまえんが終わるハズがない!」→ 行ってみた結果…
2020年8月31日、94年の歴史に幕を閉じた日本有数のテーマパーク、としまえん。ラストとしまえんに花を添えようと、我々ロケットニュース24は公式キャラのカルーセルちゃんに成り切って同園に足を運んだ。詳細はこちらの記事をご覧いただきたいが、最終日のとしまえんは実に感動的であった。
ありがとう、としまえん。さよなら、としまえん。多くの来場者がとしまえんの閉園を惜しむ中、現実を受け入れられない1人の男がいた。練馬生まれの練馬育ち「ミスター練馬」こと当編集部のYoshioである。Yoshioは澄んだ瞳でこう言う……「としまえんが終わっているハズがない。実はまだやっている」と──。
・練馬っ子、ぶっ壊れる
としまえんに縁もゆかりもない人にとって、同園の閉園はたかが1テーマパークが営業終了するだけの話であろう。形あるものはいずれ無くなる。テーマパークに限らず、森羅万象に共通する絶対的な真理である。だがしかし……。
練馬区生まれ練馬区育ち、練馬を愛し練馬に愛された男 Yoshioは現実を受け入れられないようだ。確かにとしまえんは長きに渡り練馬のランドマークとして君臨した、練馬の象徴的存在。ショックを受けるのも無理は無かろう。閉園当日、Yoshioのインスタグラムにはこう綴られていた。
「最終日にとしまえんに行けて本当によかった! ありがとう、としまえん。娘が大好きなチャレンジトレインはいつも行列で1度も乗れなかったけど、移設された西武園で乗らせてください。それでは、また会う日まで!」
なんて温かな投稿だろう? これにはとしまえんに思い入れがない私(P.K.サンジュン)も涙を禁じ得なかった。後ろ髪を引かれながらも、としまえんとの別れを受け入れるYoshio。たとえとしまえんが無くなっても、彼の心の中でその思い出は生き続けるに違いない、そう永遠に。
ところが──。
・滅茶苦茶な言い分
としまえん閉園の翌日、Yoshioが奇妙なことを口走り始めたではないか。詳細は以下をご覧いただきたいが、要約すると「としまえんが終わるなんてあり得ない。まだ営業している」と言うのだ。
──としまえんが……まだ営業していると? いや、さすがにそれは無理があるでしょ? だって昨日、閉園した現場にいたじゃないですか?
「え、なんで? 確かに昨日はとしまえんにいたけど、今日は行ってないよ? なんで今日はとしまえんがやってないって言い切れるの? 1人で行ったの?」
──えええ……。だって報道もされてますし……。
「はい、出た。ネットに載ってたってヤツですか? 大体さ、メディアの人間こそメディアの情報を鵜呑みにしちゃダメなんじゃないの? 真実をその目で確認してこそのジャーナリズムだろうよ!」
(うわぁ……超めんどくさい)
「というか、冷静に考えてみて? としまえんには94年の歴史があるのよ? 俺のおじいちゃん、父親、俺、娘もとしまえんのお世話になってるんだから。普通に考えて94年も続いてたものがいきなり終わる? あり得なくない?」
──そ、そうですね……。
「というわけで、今からひとっ走りとしまえんに行ってくるわ。おそらく昨日の閉園はとしまえん流の壮大なドッキリ。としまえんがまだ営業してるって知ったら練馬が引っくり返るぞーーー! 今世紀最大のスクープはもらったわ!!」
これが心の支えを失った男の姿なのだろうか? どうやら、Yoshioは完全に壊れてしまったようだ。嬉々としてカルーセルちゃんのメイクを施すYoshioに掛ける言葉は出てこない。私ができる事はただ1つ、Yoshioが他人様に迷惑をかけぬよう、としまえんに同行することだけだ。
・まさかの展開
そして降り立った豊島園駅。電車の中も駅のホームも、悲しいほど人が少ない。ここに来てようやく現実が見え始めたのか、Yoshioも無口のままだ。それでもYoshioはわずかな希望を胸に、としまえんの入口へ歩を進める。だがしかし……。
入り口付近で突き付けられた残酷な現実。そこにはこう記されていた。
「水と緑の遊園地としまえんは2020年8月31日をもちまして94年の歴史に幕を閉じました。長い間の皆様のご愛顧、本当にありがとうございました。楽しい思いでのひとつになれたことを誇りに思います。としまえんで生まれた笑顔が、未来を輝かせますように」
……。
…………。
Yoshio、完全に終了。
……かと思いきや!
Yoshioがワーワーわめき散らしながら指さす方向に目をやると、わずかに門が開いているではないか。……マジか! それは故意に開けられていることは明白で「さあ、どうぞお入りください」と言わんばかりのたたずまいである。
「ほらね! だから言ったでしょ!! やっぱりとしまえんは終わってないんだって! 終わるハズがないんだって!! 愛してるぜ、としまえん! としまえんフォーエバァァァァアアアアア!!」
・やってるのか?
そう叫ぶと、軽やかな足取りで正門方面へ向かったYoshio。カルーセルちゃんの看板もトムとジェリーの写真コーナーも、確かにあの日のままである。
……が、終わっているものは終わっている。わずかに門が開いていた理由は、としまえんに併設された「木馬の会」で9月14日までグッズを販売しているから。要するに、グッズ売り場への導線として門が開かれていたに過ぎない。当然、園内に人影は見当たらなかった。
私はYoshioの気が済むまで付き合うことにした。というか、誰がフェンスにかじりつく39歳の男性(カルーセルの姿)に声を掛けられるというのだろう? 私はただただ待ち続けた。男が現実を受け入れるまで──。
いくつもの日々を越えて
辿り着いた今がある
だからもう迷わずに進めばいい
栄光の架け橋へと
──完──
参考リンク:としまえん公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
【急げ】閉園した「としまえんグッズ」を定価で買う方法
2020年8月31日に閉園した東京都練馬区のとしまえん。閉園当日は最後のとしまえんを楽しもうと大勢の人が訪れており、中でも「グッズ売り場」はとんでもない数の人であふれ返っていた。
おそらく、泣く泣くとしまえんグッズの購入を断念した方も多いと思われるが、諦めるのはまだ早い。なんと今や幻になりつつある「としまえんグッズ」を定価で購入する方法が存在するのだ。全ての練馬区民、そして全てのとしまえん大好きっ子たちよ、急げ──。
・グッズ売り場は長蛇の列
我々ロケットニュース24は最後の雄姿を見届けようと、閉園当日のとしまえんに降り立った。コロナの関係でギュウギュウ詰めではなかったものの、としまえんの常連 Yoshioは「かなり人が多い」と話していたから、まさに満員御礼だったのであろう。
100年以上の歴史を持つ回転木馬「カルーセルエルドラド」や、人気No.1ジェットコースター「サイクロン」には長蛇の列が出来ていたが、それらに匹敵する勢いで行列を成していたのが「グッズ売り場」である。
園内のゲームセンターと併設されたグッズ売り場はもとより、園外のグッズ売り場も入店待ち、レジ待ちの行列が出来るほど、とにかく行列は凄まじかった。最後にとしまえんグッズを購入したくても、あの行列を見て心が折れた人も多いハズだ。
・ネット販売していない
さらに言うと、としまえんグッズはネットでの購入は不可能。今どき珍しい「現地に行かないと買えない方式」を採用している。ネットで買えないうえ、としまえんは今日で閉園──。最終日のグッズ売り場が、あれほどの行列になっていたのも頷ける話だ。だがしかし……。
実はとしまえんグッズは、まだギリギリ購入できる……もちろん定価で。というのも、としまえん場外の「木馬の会」は9月14日(月曜日)まで引き続き営業しており、そこでとしまえんグッズの購入が可能なのだ!
・としまえん場外「木馬の会」はまだやってる!
営業時間は毎日朝10時から夕方16時まで。そこまで大々的に周知されている情報ではないが、それでもとしまえん閉園後の「木馬の会」には多くの人が訪れていた。
スタッフさんに話を伺ったところ「早い人は8時くらいから並んでいる」とのことなので、なるべく早めの到着がいいのだろう。入店できるまでのおおよその目安は「タイミングにもよるが1~2時間」とのことである。
また、すでに記念バッジを始めとする3品ほどは売り切れており、入荷は未定とのとこだった。とはいえ、めちゃめちゃカッコいい「としまえんTシャツ」やその他のグッズは確認できたから(9月2日現在)、としまえんグッズを買うチャンスは無くなっていない。ギリ、まだ買える。
・最後のチャンス
とはいえ、どうしてもとしまえんグッズが欲しいなら、やはり早めのGOが吉だろう。泣いても笑っても、としまえんグッズが定価で購入できるのは9月14日まで。「買いそびれた」「どうしても欲しい」「諦めかけてた」という方は、ぜひ参考にしていただきたい。
というわけで、まだチャンスはあるから最後の最後まで「としまえんグッズ」を諦めないように! 特に「としまえんロゴTシャツ」は、デザインもカラーリングも最高にカッコ良くてオススメだぞ!! サンキュー、としまえん。フォーエバー、としまえん。
参考リンク:としまえん公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
【恐怖】絶叫マシンが死ぬほど苦手な私が初めて「バイキング」に乗ってみた結果 / その瞬間を収めた動画に意味不明なものが映っていた
絶叫マシンって何であるんだろう? マジで必要ない代物だと思う。そんな私(中澤)は、子供の頃から絶叫マシンと名のつくものが大の苦手。中でも巨大な海賊船が振り子みたいにブンブン空中を舞う絶叫マシン・バイキングは、私がこの世で最も恐れているものの1つと言っても過言ではない。
あれは絶対にヤバイ。見るだけで足がすくむ。っていうか、何のために乗るの? 乗り物のくせに前に進まないなんてエネルギーの無駄だ。この省エネの時代に逆行しているではないか! まったくもって乗る人がいる意味が分からない。分からないので乗ってみた。
・ノリの恐ろしさ
実は、これは以前お伝えした「としまえん最後の日」の出来事。なんか知らないうちにみんなでフライングパイレーツに乗ろうぜ的なノリになってしまった。
正直、全然乗りたくない。しかし、絶叫マシンが怖いと言い出せない。それとなく乗らない方向に誘導しようとしたが、なぜかこんな時だけ、乗る方向で一致する私以外の全員の意見。どうしよう……。そう思っているうちに行列に並んでいた。
・これだけは無理
並んだ時点で足はガクガク震えてまともに前に踏み出せない。だが、1度並んでしまったが最後、後ろに人の行列ができていく。あとは、列が進むのに流されるまま、雲の上を歩いているような、誰かに歩かされているような感覚で気づいたら中盤くらいに来ていた。
これはマズイと思った私は思い切ってメンバーに打ち明けてみた。実は絶叫マシン全般が怖い……と。記事のためにはカブトムシも食べる私だが、ネタになるとしてもこれだけはできない。ガチのガチで嫌だ。なんとか私抜きでやってくれないものだろうか?
・記憶がない
しかし、結果として、乗ることになった。なんで乗ることになったかはあまりよく覚えていない。「あのフライングパイレーツに乗らなければならない」という事実がショックすぎて記憶がないのである。
ここに来て私は冒頭の境地にたどり着いた。乗っている人たちは見たところ、私と同じ一般人である。そんな普通の人々が楽しめるということは、乗ってみたら意外と大したことがなく、むしろ楽しさが分かるのではないかということだ。
・大人になって初めての絶叫マシン
思えば、私は、子供の頃にビビって以来、絶叫マシンに乗っていない。大人になった今、そこの感覚が変わっているというのは十分ありえる話ではないか。車も運転できるようになったし、飛行機も怖くなくなった。フライングパイレーツの動きってそんなにスピード感ないし絶叫マシンもあるいは……? そう腹をくくり乗ってみた結果……
ギィィィヤァァァァアアアアアア!
ムリムリムリムリ!!
もうエエってーーーーーー!
止・め・てェェェエエエエエェェェエエエエ!!!!!
──ゴーゴーと顔面を叩きつける風! スピード感どころの話じゃない!! しかも、体の自由がきかないのがさらに怖い。椅子に縛られて地上45メートルから突き落とされてるようなもんやでコレェェェ―――!
・1番怖かった瞬間
しかし、私が1番怖かったのは、船が上まで上がりきった瞬間である。船の揺れは徐々に大きくなっていくのだが、正直、私からしたら最初の1発目から怖かった。にもかかわらず、どんどん船の高度は上がり角度は急になっていく。
普通に座っているはずなのに船の先に地面が見えるってどういうこと!? 1回ごとに高くなっていく目線が「次の落下はもっとすごい」と想像を膨らませるのだ。それはまるで引き絞られた弓に等しい。「これから来るぞ」という恐怖感が最も怖かった。
気持ちを追い越して叫び声が出る。こんなに口が勝手に動いたのは初めてだった。
・動画に意味不明なものが映り込む
驚くべきは、一緒に乗っていた上司のYoshioがそんな私の様子を動画で撮っていたこと。あの中で動画を撮れるとか一体どんな神経をしているのか。だが、動画にはさらに衝撃的なものが映っていた。バ、バカな!? なんだ、この……
隣の席のオッサンの余裕は……!?
私の隣には先輩記者のP.K.サンジュンが座っていたのだが、バーから手を放すどころか、カメラに向かってポーズを決めたり、後ろの人と話したり1回行って帰って来る度に違うことをやっている。ちょっと落ち着きたまえ。
・P.K.サンジュンが余裕な理由
なんで絶叫マシンの中でそんなに自由に動けるの? 『刃牙』のドリアンなの? 私なんて揺れが小さくなってきても、完全に止まるまで手が固まって離せなかったというのに。意味不明すぎる。そこでP.K.サンジュンになぜそこまで余裕をかませるのか聞いてみたところ……
P.K.サンジュン「だって安全じゃん。むしろ、絶対死なないのになんで怖いの?」
──とのこと。いや、あの迫力は気の持ちようとかそんな話じゃない。だって衝動が気持ちを追い越していくんだもの。っていうか、絶叫マシンってスリルを味わうために乗るものなんじゃないのか? サンジュンはサンジュンで逆に楽しめていないような気もする。
そんな悲しき絶叫マシンモンスターの言葉は置いておいて、私はYoshioとP.K.サンジュンの行動を見るにつけ、1つの真理に思い至った。絶叫マシンに乗る意味が分からないので体験してみた結果、私は分かってしまったのである。
世の中には分からないこともある──と。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
【懺悔】初めての『としまえん』で不謹慎にも感じてしまった1つの想い
2020年8月31日、日本有数のアミューズメントパーク「としまえん」が、94年に及ぶ歴史に幕を閉じた。開園はなんと1926年、つまり第二次世界大戦前だというから驚くしかない。としまえんに携わった全ての方々、本当にお疲れ様でした。サンキュー、としまえん。
で、我々ロケットニュース24は、そのとしまえんのフィナーレに花を添えるべく、公式キャラクター「カルーセル」に成り切って同園に降り立った。個人的にはほぼ人生初のとしまえんであったが、心に残ったことはただ1つ “アレ” のことだけだ。
・初めてのとしまえん
ロケットニュース24の創業者、Yoshioの地元・練馬区のランドマークとして栄えた としまえん。どうやら私は幼い頃に1度だけ遊びに来たことがあるようなのだが、正直その時の記憶は1ミクロンもない。ややこしいので、ここでは「初めてのとしまえん」と言い切ってしまおう。
さて、その「初めてのとしまえん」ではあったものの、閉園というノスタルジーも手伝ってか、個人的にはなかなか感慨深い体験であった。正直、としまえんには全く思い入れはなかったが「あと数時間で歴史が終わるのか……」と思うと、やはり普段とは違う感情が湧いてくる。
・溢れる としまえん愛
明るく前向きなキャストさんたち、としまえんを全身全霊で楽しんでいる子供たち、そしてキャッキャと楽しそうな学生さんたち。さらに、子供を見守る親たち、としまえんの少し後輩くらいの年配の方たち。園内にいる全員から “としまえん愛” がよく伝わってきた。
私自身は縁もゆかりもないが、最終日のとしまえんで、としまえんを愛する人たちと同じ時間を共有したという事実は生涯忘れない。チープな表現で大変恐縮だが、最終日のとしまえんにはそれくらい愛に満ちあふれていた。
……のだが。
・愛よりも印象に残ったこと
結果として、ほとばしる「としまえん愛」よりも強烈に私の心に刻み込まれたことがある。冷やかしでも何でもなく、ただ純粋に湧きあがってきた隠し切れない感情。むしろ閉園直前のとしまえんでこんなことを感じるなんて不謹慎なのかもしれない。それでも言わずにはいられない、
「なぜあんなにインドカレー屋が多いのか?」と──。
ことの始まりはランチタイム。としまえんの常連Yoshioに「としまえんっぽい料理って何ですか?」と訊ねたのがきっかけだった。Yoshioの答えはまさかの「インドカレー」──。というか、アミューズメントパークの名物がインドカレーって……どういうこと?
これがインドの遊園地ならば話はわかる。ネパールの遊園地でも納得しよう。……が、ここは東京都練馬区のとしまえんである。なぜその名物料理がインドカレーなのか? ここだけの話、当初はYoshioが私のことをおちょくっているのかと思っていた。
……が、それなりに規模の大きい室内インドカレー店は満席で、なんなら長蛇の列が出来ているではないか。その後も、あるわあるわインドカレー! 少なくとも園内で3つのインドカレー店を発見したし、さらに言えばプールエリアにもインドカレー屋があるという。どんだけインドカレー好きなんだよ!!
・安くて超ウマい
しかも、悔しいことにコレがウマい!! 驚いたのは、いわゆるフードコート的な小さな店舗にもナンの焼き窯が設置されていること。つまり、普通にインド料理屋で出てくるレベルの焼き立てナンとカレーが園内の至るところで提供されている、というワケだ。
それでもここまでインドカレーが多い理由はわからなかったが、としまえんの来園者たちがとりあえずインドカレーを頼みたくなる気持ちは理解できた。そりゃ遊園地のよくわからんラーメンとかよりも専門店レベルのカレーを食うよ……。めちゃめちゃウマくて600円くらいなんだもん……!
ちなみにインド料理店は全て「MASALA(マサラ)」というお店で、としまえん以外にも江古田と大泉学園で店舗を展開しているそうだ。Yoshioいわく、練馬区民にとってはごくごく当たり前の情報らしいが、万が一知らなかった人はぜひ覚えておいて欲しい。
としまえんからの帰り道、来園者たちの幸せそうな笑顔を思い浮かべると同時に、私の脳内にはそれを上回る勢いでインドカレーが浮かんでは消えていった。としまえんの跡地にはハリーポッターのテーマパークが出来ると聞くが、ぜひそこにもインド料理……いや、MASALAがあって欲しい。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
【悲報】最終日を迎えた「としまえん」の公式キャラクター、誰にも知られていなかったことが判明…!
本日2020年8月31日、東京都練馬区にある老舗遊園地「としまえん」が94年の歴史に幕を閉じる。そこで我々ロケットニュース24は、「としまえん」公式キャラクター・カルーセルになって別れを告げに行くことにした。大盛況の園内では「写真撮ってください!」と声を掛けられることも多かったのだが……。
なぜかほとんどの人が、公式キャラであるはずのカルーセルに気付いてくれなかったのである。一体これはどういうことなのか? もしかしてみんな、「としまえん」に公式キャラがいることを知らない……?
・最後の日
「としまえん」にはエルちゃんこと馬のエル・ドラドと、カルちゃんこと豚のカルーセルという2匹の公式キャラクターが存在する。今回、我々編集部5名は感謝と労いの意味を込め、身も心もカルーセルになりきって最終日の「としまえん」へと馳せ参じた。
実は私(あひるねこ)は「としまえん」初体験であり、このカルーセルのことも恥ずかしながら知らなかったのだが……由緒ある遊園地の、しかも公式キャラだ。ポジション的にはディズニーランドにおけるミッキーとほぼ同格であろう。来園者の目を釘付けにすることは間違いないと思われる。
・温かい歓迎
事実、園内では老若男女問わず、多くの人々からカメラを向けられ、ありがたいことに「一緒に写真撮ってください!」と声を掛けられることも多かった。
小さい子からは高い確率でドン引かれたが、
みんな「としまえん」のことが大好きなんだろう。
いい笑顔だ。
……ところが一つだけ、どうしても気になることがあった。「としまえん」の象徴であるカルーセルになりきっているにもかかわらず、我々に声を掛けてくれたり写真を撮ってくれたりした方々は皆、口を揃えてこう言うのだ。
「で、それは何の格好をされてるんですか?」
・まさかの事態
な、何ィィィィィィイイイイ!? みんな、カルちゃん知らんのか!? ほら、入口とかに描いてある豚のキャラクターの! カルーセルやがな!! マジかよ……これではディズニーに行って「あのネズミ何?」と言っているようなものである。公式キャラなのに……。
結局、スタッフの方を除くと、一発でカルーセルと分かった人は0人という驚異の結果となった。何でや? 何で誰も知らんのや!? 園内に漂うこの穏やかでピースフルな空気、そしてみんなの「としまえん」への想いは虚構でしかなかったのか? しかしここで、我々はとんでもないことに気付く。
カルーセルと全然色ちげぇ……!
そう、カルーセルが豚らしい薄ピンクなのに対し、我々のまとった色はあまりにもショッキングピンクすぎたのだ。今にして冷静に写真を見返すと、もはや何の恰好をしているのかサッパリ分からない。ただのピンクのおっさん5人組である。
・またな
こんな愚かな我々に、温かい声を掛けてくださった来園者やスタッフの皆さんには感謝の言葉でいっぱいだ。そしてすべてを受け入れてくれた「としまえん」、本当に本当にありがとう。ゆっくり休んでくれよな。長い間、お疲れさまでした。
としまえん最終日に出会った「水プリンター」がすごかった! リヤカーを引くと地面に文字が!!
2020年8月31日、日本でもっとも古い遊園地の1つ、「としまえん」が閉園した。この日をもって94年の歴史に幕を下ろしたのである。その最後を見に行ったところ、「水プリンター」と呼ばれるすごいマシンに遭遇した! これは、地面に水で文字や絵をかけるというものだ。その印字速度がすげえ速い! リヤカーを引くだけで、スムーズに文字や絵が描かれていくじゃないか!! 何このマシン!?
・リヤカーを引くと文字が!
このマシンは「ドゥサイエンス」という会社のレンタル商品で、8月29~31日の3日間、としまえんでデモンストレーションが行われていた。水プリンターの搭載されたリヤカーを引くと、その後ろに文字や絵が水で地面に印字される仕組みだ。実機は箱でおおわれていて、その中を見ることはできない。スタッフの方に「どうなってるんですか?」と仕組みを尋ねたけど、企業秘密とのことで教えてもらえなかった。どうなってんのコレ?
実際にリヤカーを引かせてもらうと、後から後から文字が続いていく。描かれる文字がまた泣ける……。
「おもいで」
「たくさん」
「ありがとう」
マジで思い出たくさんありがとう! 子どもの頃にここに連れてきてもらったのは、本当に良い思い出だよ! ありがとう!!
文字だけでなく、ハートや星、牛などのカンタンな図案も地面に描くことができてしまう。水で描くから時間が経てば消えるのでとってもクリーンだ! 素晴らしい。
・思い出は消えない
驚きのマシンにせっかく会えたのに、今日でとしまえんともお別れだ。またどこかで会えるだろうか? 2023年前半にはこの地がハリーポッターのテーマパークとして生まれかわるらしいので、その時にはきっとまた会えるのかも……。
とにかく、94年の長きにわたって楽しませてくれたとしまえん、ありがとう! 人々の思い出は、水プリンターの文字のように、消えることはないだろう。でも、寂しいよう~、ぴえん……。
参照元:としまえん、株式会社ドゥサイエンス
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
【としまえん最後の日レポ】公式キャラ「カルーセル」になってカルーセルエルドラドに別れを告げてきた / ハリーポッターが来ようとお前を忘れない
本日2020年8月31日、一つの時代が終わる。それは東京都練馬区の子供たちの夢と希望と誇りの歴史。そう、94年間人々を楽しませ続けた遊園地「としまえん」が本日閉園するのだ。
創始者Yoshioが生まれも育ちも練馬区である我々ロケットニュース24にとって、としまえんは育ての親のようなものである。そこで公式キャラ・カルーセルになってカルーセルエルドラドに別れを告げてきた。ハリーポッターが来ようと俺たちはお前を忘れない。
・カルーセルとは
カルーセルちゃんは、からくり豚。生まれは100数年前のドイツで、当時の機械技術と美術工芸技術の全てを投入して制作されたという話だ。相棒はエル・ドラドちゃんでこちらはからくり馬。2匹合わせてエルちゃん&カルちゃんとして一部で知られている。
としまえん好きならばピンと来るかもしれないが、この2匹は回転木馬「カルーセルエルドラド」をモチーフに誕生したキャラだ。100年以上の歴史を持つ文化遺産として2010年8月7日に『機械遺産』に認定されたカルーセルエルドラド。ヨーロッパからニューヨークに渡り2度の世界大戦を乗り越えた。
・としまえんの象徴
ニューヨークの遊園地スティープルチェイスが閉園後、としまえんにやって来て49年、2度目の閉園を迎えることになる。その運命は数奇と言わざるを得ない。練馬チルドレンのYoshioにカルーセルエルドラドについて聞いてみたところ……
Yoshio「やっぱりとしまえんの象徴だよね。子供もお世話になってるよ」
──と、日本でも今日まで子供に夢を振りまき続けてきたことが分かる。海を渡りたくさんの子供たちの夢を紡いできたカルーセルエルドラドが今後もどこかで回り続けることを願わずにはいられない。
・最後の日
さて置き、本日で閉園するとしまえん。園内は朝から別れを惜しむような人々でいっぱいとなっていた。特にグッズ販売や人気のアトラクションは長蛇の列。しかし、混雑特有のイライラした雰囲気は伺えず、むしろのんびりとさえしているのは、としまえん特有の空気感と言えるだろう。なんとなく居心地の良さを覚えた。
それにしても、何年ぶりだろうか。こんな大人数で遊園地に来るのは。ふと、隣を見ると、2020年で47歳の佐藤英典がめちゃんこ無邪気な笑顔をしていた。これがとしまえんのマジックだと言うのか。
自然と、仕事を忘れ子供の顔に戻っていくロケットニュース24編集部のカルーセルたち。としまえんとは今日でお別れだけど、最後にみんなで来れて良かった。
この時間をいつか懐かしむ日が来るかもしれない
きっと、その度我々は思い出すことだろう
としまえんという遊園地があったことを
さよなら、としまえん
そして、ありがとう
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.