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海外への渡航が厳しく制限されている今、現実的に我々が狙うべき地域限定ポケモンは『サニーゴ』一択だろう。赤道付近に生息するとされるサニーゴ。私がタイ、インド、カナリア諸島などで捕獲したいきさつに関しては、以前の記事をご参照いただきたい。
日本では沖縄県全域と鹿児島県の一部離島でのみ、サニーゴが出現するという話は多くのトレーナーが知るところだ。飛行機が那覇空港に到着し「電子機器の使用OK」とのアナウンスが流れるやいなや、私はポケモンGOを起動。
すると……さっそく付近にファーストサニーゴの影がァァ!!! よぉぉぉ〜し!!!!! この調子なら2週間の滞在で50サニーゴはカタいかな!? ( ※ 1サニーゴ = サニーゴ1匹)
・そうでもなかった
残念ながら飛行機を降りるとファーストサニーゴの影は消えてしまった。国際通りからほど近い宿泊先へ移動してみると、ジム・ポケストの数ともに申し分ない。コロナの影響かトレーナー数は少なめだが、まぁこの様子ならすぐセカンドサニーゴも登場するだろう。
ところが…………!
なんと5日間が経過したというのに、セカンドサニーゴの影ひとつ見当たらないのである。慌てて旅ポケ仲間に意見を求めたところ、どうもサニーゴは海辺にしか出現しないらしい……。
不覚にも私は「沖縄ならどこにでもサニーゴがいる」ものと思い込んでいた。ポケGO上級者の方々にとっては「そんなの常識」ってなもんかもしれないが、私と同様の思い違いをしているトレーナーも多いはず。旅行の際はくれぐれも注意してほしい。
慌てて国際通りから最も近いビーチ(徒歩約20分)へ移動し、立ち位置を変えつつ2時間粘ったものの……
悲しきノーサニーゴ。
・北へ南へ
そこから私のサニーゴ探しの日々が始まった。折しも台風が接近しており、沖縄の海はやや荒れ気味。危ないエリアに近づかぬよう細心の注意が必要だ。
まず理論上は赤道にかなり近づくはずの『糸満』エリアで約3時間。もちろん海沿いポジションをキープし、アプリは常に起動状態である。
結果はノーサニーゴ……。続いては『琉球村』や『紅芋タルトの工場』からほど近い『読谷』エリアを、今度は車で行ったり来たりしてみた。トータル約5時間。
しかしここでもノーサニーゴ……。今度は “島全体が海辺” と言っても過言ではない『古宇利島』でほぼ丸一日。
それでもやっぱりノーサニーゴ! どうなっとんねん!
短時間だったことに加え、イベント期間中で出現ポケモンが偏っていたという背景もあるため、これらのエリアでサニーゴが絶対に出現しないというわけではないはず。ただ「海辺をウロウロしておけばなんとかなる」といった程度の心構えでは、1サニーゴも捕獲できない可能性があることは確かなようだ。
・ついにゲットだぜ
ようやくセカンドサニーゴの影を見たのは『美ら海水族館』でのこと。
あいにく見学中だったため捕獲には至らなかったが、1時間ほどで付近に2つの影を発見することができた。『美ら海水族館』は沖縄旅行へ来た多くの人が訪れる場所。出現が確認できたことは朗報と言っていいだろう。
そして……
外国人が多く居住することで知られる『北谷エリア』を散歩中ついに……
サニーゴ1匹目ゲットォォォォォォ!!!!!!!
聞くところ、この場所からほど近い『美浜アメリカンビレッジ』内でもサニーゴが出現するようだ。水族館と並んで多くの観光客が訪れるスポットであるから、これは嬉しい!
・決戦は最終日
そんなこんなで目標の50サニーゴは程遠いまま、沖縄旅行は最終日を迎えてしまった。最後の望みをかけて、ツイッターで情報提供があった豊見城市の『しおさい公園』なる場所へ行ってみようと思う。
那覇から『ゆいレール』(モノレール)で途中まで行き、タクシーに乗って「しおさい公園」と告げる。
……と、運転手の方に「あんな所へ何しに行くの?」と逆質問を受けてしまったぞ。まさかサニーゴ探索とも言えず口ごもっていると、「あそこはな〜んにもないから『ウミカジテラス』へ行った方がいいと思うけどな〜」とアドバイスしてくれた。
「帰りのタクシーを拾えないかもしれないから」と配車の連絡先までいただき、沖縄の人の親切さに感動である。確かに『しおさい公園』はほとんど人もいない静かな公園なのだが、トイレと自販機、屋根付きのベンチがあってポケ活するには過不足ない。
潮風を浴びながらボンヤリしていると、30分ほどであっさりサニーゴゲット!
・欲を出してみた
時刻は正午。このまま公園でボンヤリしたいところだが、少々小腹が空いてきた。周囲に食堂やコンビニなどは見当たらない。
ふと先ほどタクシーで聞いた『ウミカジテラス』についてネットで調べると、公園から正面に見える『瀬長島』内にある施設のようだ。見たところ歩いて行けそうだから、ちょっと移動してみることにしよう。
……と、思ったのが間違いだった。
『しおさい公園』から『瀬長島』までは歩いて30分弱とさほど遠くなかったのだが、それはあくまで結果の話。とにかく途中に日光を遮るものが何もない。10月とはいえ沖縄はまだまだ夏だ。
そうとは知らず飲み物などを用意していなかった私は、あまりの暑さに途中何度も倒れそうになった。
この島は “飛行機が上空スレスレを飛ぶ” ということで人気のようだ。
途中の景色は最高なのだが、正直足を止める余裕はない。マジで周囲の車に助けを求めそうになった頃……
突如『ウミカジテラス』が出現! まさにオアシス!
『ウミカジテラス』は斜面に沿ってレストランや雑貨店などが軒を連ねる商業施設である。何度も言うけど景色とリゾート感は最高だ。
ただしここには見渡す限り、長時間滞在できる日陰がないのである。強烈な直射日光を遮るためにはお店に入るしかないのだが、どの店も座席数が限られているため、1人で長時間居座るのも気が引ける雰囲気だ。
おまけに付近に影が出現したところで、そのたびに店を移動したり島を歩き回ることは現実的に厳しいだろう。ポケストップから近い飲食店も限られている。夜に来れば良かったのかもしれないが……それはそれで交通事故やハブ遭遇の危険度が増しそうだしな〜。
いたたまれなくなった私はサニーゴを見つけられぬまま、2時間ほどで瀬長島を後にした。この島にサニーゴが出現することは確かなようだが、訪れる際はくれぐれもグループ行動、もしくは自動車で移動することを強く推奨する。間違っても1人で歩いて来てはいけない。
・1カ所短時間で集中すべし
結果として2週間で私が見つけたサニーゴは捕獲2匹と影5つ。費やした時間を考えると惨敗と言っていいだろう。
今になってみれば “弁当を持って『しおさい公園』へ行く” というのが最も効率のいい方法だったような気もするが、季節や旅のスタイル、運によっても状況は変わってくるため何とも難しい。
ただひとつ言えるのは沖縄において、皆さんが想像しているよりサニーゴの出現率は低いということだ。旅行中ずっとスマホを見ているわけにもいかない。あらかじめ情報収集のうえ綿密に計画を立て、短時間集中でサニーゴゲットを狙うべし。
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ポケモンGO (iOS),Google Maps(iOS)
【ポケモンGO】増殖中の『ポケふた』は旅に飢えたトレーナーたちの新たなモチベーションとなるのか?
最近「バトルに詳しい人がガチトレーナー」という風潮が強まりつつあることに、私はど〜も納得いかないのである。負け惜しみと言われればそれまでだが、プレイスタイルが多様化してきた昨今、各ジャンルにガチがいるのだ。個体値など分からずとも全く恥じる必要はない。
そもそもポケGOにおける “元祖” ガチとは「どこにでも行っちゃう人」を指す言葉だったのではないだろうか。西にピカチュウがいると聞けば電車に飛び乗り、夜中にミニリュウの影を見つけてはチャリンコで爆走した狂気の日々。人々は彼らを『旅ポケ者』と呼んだ……。
いつしか旅ポケ者の中には「ポケGOしに海外まで行っちゃう派閥」も多く出現したのだが、新型コロナの影響で渡航が現状ほぼ不可能なのはご存知の通りである。旅ポケ者の1人たる私はすでに虫の息だ。早く別の生きがいを見つけないとモチベーションが途切れてしまう。
・何かと話題の『ポケふた』
『ポケふた』とはポケモンがデザインされた “マンホールのふた” のこと。2018年の鹿児島県指宿市を皮切りに増え続け、今年8月に記念すべき100枚目のふたが東京都町田市に設置された。各市区町村にちなんだデザインを施した「世界に1枚だけ」のふたなのである。
『ポケふた』と『ポケモンGO』は全然別モノなのだが、ひとつだけ「ポケふたにポケストップがある」という点のみリンクしている。今回私は旅ポケ者たちの新たなモチベーションとして『ポケふた巡礼』がけっこう有力なのでは……と考えたのだ。
とりあえず我が故郷・鳥取県へ、今年設置されたばかりのポケふたを見に行ってみた。「とっとりふるさと大使」に任命されているのは『サンド』と『アローラサンド』。ちなみにポケふたのマンホールは「ディグダが掘った穴の跡」という設定らしいから、そういう目で見ることにしよう。
グーグルマップを頼りに山間の道を進んでゆくと……
地元民の私も知らぬ曲がりくねった場所に……
ポツンとポケふたは、あった。
ポケふたは大きめの市区町村だと、駅前など分かりやすい場所に設置される傾向のようだ。しかし田舎ではメイン観光地と駅とがかなり離れていることも多く、「嘘だろ」みたいな場所に設置されていたりする。土地勘や車がなければ辿り着くまでに相当苦労することだろう。
ほとんど宝さがしの領域だ。
・可能性①ポケストップ
それではポケふたのどういった部分にポケGOのモチベーションが見出せるか、個人的主観で考察してみようと思う。まず先に述べた「ポケふたのポケストップがある」という点だが、これは残念ながら可能性が低い気がした。
なぜならポケストップを訪れたからといって “誰かにアピールする手段も証拠もない” からだ。「図鑑を埋める」「レアポケモンを入手する」「リーグで上位に食い込む」等の行為全て、 “そもそも自己満足” であることは重々承知している。
ただ、そこには多少なり「こんなレアポケモン持ってるぜ」「こんな遠くへ行ってきたぜ」と、誰かにアピールしたい気持ちも潜んでいるのではないだろうか。少なくとも私はそうだ。画像をSNSで拡散するという手はあるが、ちょっと違う。そういうことじゃないんだよなぁ。
・可能性②ギフト
ならばポケストップから入手できるギフトはどうだろう。フレンドさんに送れば喜ばれること間違いなしのレアモノだ。たぶん好感度も急上昇!
が、ここにも「送ってしまえば終わり」という問題点がやはり生じてくる。記念にストックしようにも所持数制限があるため、すぐ使用するしかないのが痛い。
例えば “ポケふたを○○個制覇した” というメダルや、ポケふたでのみ入手可能なアイテム、ステッカー、特典など、何か「アプリ内で形に残る」システムが実装されれば話は全然変わってくるのだが……今後ポケGOとポケふたの繋がりが強まることを切に願う。
・可能性③ポケふたグッズ
また今回私がかなり期待を寄せていたのがビレッジバンガード (ビレバン)から発売中の『ポケふたグッズ』である。新たなポケふたが登場するたび同デザインのステッカーやポストカードが発売されており、これはコンプリート欲を多いに刺激してくれそう!
と、思ったが……
よく見たら通販でも買えるっ…………!
コレ、全国各地のビレバンならびに通販で購入できちゃうのである。ビレバン側の立場で考えてみれば「そりゃそう」なんであるが、できればご当地限定にしてほしかった……! これじゃ現地で買っても東京で買っても同じということになってしまう。
それはそれで別のコンプリート欲を満たしてくれそうではあるポケふたグッズ。しかし旅ポケのモチベーション維持という意味では、やはりちょっと違うのかもしれない。こうなったらいっそ、ポケふたの横にスタンプ台を設置する案はどうだろうか。
・旅ポケ仲間に聞いてみた
さて意気消沈の私が家路につくと、旅ポケ仲間でもあるフレンドさんが「ポケふたのギフトをありがとう」と連絡してくれた。きけばコロナ以前からポケふた巡りをしており、撮影方法にもこだわりを持っているのだという。いくつか見せてもらったところ、私が撮影した画像とは雲泥の差だったため、ここにご報告しておきたい。
なんとフレンド氏は実際に訪れた証として、ポケふたのポケストップにルアーモジュールを使用した状態で撮影するのだという。それなら自分の名前が残せるし、見た目にも美しいスクリーンショットが撮れるというワケだ。う〜む、その手があったか!
またリアルのポケふたを撮影する際もぬかりなくARモードを使用し、モデルを務めるポケモンを出現させている様子。グヌヌ……その手もあったか! 単にシャッターを押すだけの画像なら確かに誰が撮っても同じだが、ひと工夫することで満足感はかなり変わってきそうだ。
・自己満足の向こう側
フレンド氏に意見を求めてみると、やはり私と同様「現地のみのグッズや現地でしかドロップしないアイテムなど、何か特別なものがあれば……」という気持ちはあるらしい。しかし「ついでに旅行」と考え、わりと楽しくポケふた活動を行えているのだという。
旅ポケ者には元来「自分なりの楽しみ方を見つけ出せる能力」が備わっている。たくましくコロナ禍を生きる仲間たちを見て、「私もまだまだ」と痛感した次第だ。旅ポケの喜びは自己満足を超えたところにある。忘れてはいけなかった……。
今後ポケふたの新たな展開に期待したいのはもちろんだが、アイデア次第でモノスゴイ楽しみ方がすでに潜んでいるかもしれないな。国内移動は現在一部自粛が推奨されているものの、近い将来また旅行を楽しめる日がくるはずだ。その時はぜひ『ポケふた巡礼』にトライしてみてほしい。もし意外な楽しみ方を見つけたら教えてください!
参考リンク:ポケふた公式サイト
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ポケモンGO (iOS)