「昔からいますよ」みたいな顔をして、実は『ポケチキ』は昨年5月に発売されたばかりだ。累計販売数は1年で約3億粒! そんだけヒットすりゃ普通そのまま突っ走るはずだが、本日ファミマは大胆にも味のリニューアルを敢行。なんでも「これまでの課題を解決した」らしい。
う〜ん……そもそもポケチキに問題点があっただろうか? こういう場合ありがちなのは「大幅に」とか言いつつ、実際はほとんど変化がないというパターンである。そのあたりを正直にお伝えするべく今回、特別に新旧それぞれのポケチキを食べ比べさせて頂いた。
その結果ひとつだけ言えるのは……これがコンビニ史に残る「ガチの大幅リニューアル」だったということ。ちょっとファミマ、大企業なのに思い切りが良すぎるな……!
・見た目もチェンジ
ややこしいので『新ポケチキ』『旧ポケチキ』と区別させていただくことにしよう。新ポケチキの容器は中身が確認しやすい箱型になったほか、イメージカラーも大幅チェンジだ。黄色だった『プレーン』は緑・赤・白色のデザインに変更。なんだかクリスマスに食べたくなるな。
ちなみに私は以前、限定発売された『すっぱムーチョ梅味』にハマり、累計100粒は食べてきたポケチキ中級者である。全体的に「しっとり」が特徴の旧ポケチキについて今さら語るまでもないが、最後の記念に噛み締めておこうか。ムシャリ……
うん、超ウマい! 別にリニューアルする必要なし!
・こんにちは新ポケチキ
……とはいえ、リニューアルはもう決定事項である。覚悟を決めて新旧2つを手に取ってみると、見た目にも新ポケチキはかなり “サクッと” しているようだ。
なんでも旧ポケチキの衣は『小麦粉』が主体だったのに対し、新しい衣は『コーンフラワー』がメインに使用されているらしい。コーンフラワーって “とうもろこしの粉” か……あまりイメージのわかない食材だ。コーンフレークなら分かるけどね! ま、食べてみましょう!
いただきま〜す!
サクリ……
…………
ワーーーーーーッ!!!
これポケチキとちゃうやないか!!!!!
・もも肉のポテンシャル
旧ポケチキが比較的「均一でなめらか」だったところを、新ポケチキは「ジューシーでゴロゴロ」へと大幅に路線変更されている。分かりやすく言うと『チキンナゲット』的ポジションだったものが、『鳥のからあげ』市場へ突如参入してきた感じだ。
この衝撃的な大変身の秘密は「鶏モモ肉」にあるらしい。ムネ肉100%だった旧ポケチキに対し、新ポケチキはモモ肉がブロック状態で混ぜ込まれているとのこと。何度も言うが、このゴロゴロ感はマジでハンパじゃない。
正直モモ肉がこれほどのポテンシャルを秘めていたとは知らなかった。そりゃスーパーでムネ肉の2倍くらいの値段がするはずである。それでいてポケチキの価格は今後も据え置き(税込200円)なのだから、このリニューアルはファミマの男気というほかない。
・オススメはチーズ味
ちなみに今日から発売の新ポケチキ3種類(プレーン・ホット・チーズ)のうち、個人的イチオシなのが『チーズ』である。このチーズ感たるや「本物のチーズよりチーズの匂いが強い」と感じるほどだ。逆に「チーズ嫌いの人は絶対やめとけ」と忠告しておこう。
これまでプレーン、ホット、チーズの3種類がポケチキレギュラーだったのだが、実は新ポケチキのレギュラーはプレーンとホットの2種類だけに絞られた。残りの1枠が約1カ月のターンで入れ替わる予定になっており、その第1弾がチーズ味、というワケなのだ。つまり……
我がイチオシたるチーズは、なんと早くも来月姿を消すのである! こんだけホメたのに!? ただしファミマの人に詰め寄ったところ「再登場の可能性もアリ」という答えだ。いつか大好きな『すっぱムーチョ梅味』が戻ってくる可能性だってある、と前向きに捉えるべきだろう。
また新ポケチキが以前よりおいしくなっていることには間違いないのだが、旧ポケチキを2度と食べられないと思うと少し悲しくもある。いつか期間限定枠に『元祖ポケチキ』が登場する可能性も、密かに期待しておきたいところだ。
唯一無二の「ファミマのからあげ」へと変貌した新ポケチキは、本日から全国のファミマ(沖縄県除く)で販売開始されている。肉や衣、味付けの調味料まで「一から見直した」というファミマの心意気、どうか体感してみてくれ!