東京・秋葉原といったらアニメをはじめとしたジャパニーズカルチャーの土地だけに、街を歩けば “らしい” 体験がすぐそこにある。萌え、メイド、さらにはおもしろ電気製品など他の土地にはないものも多い……のだが、不思議とかなりの頻度で遭遇するのが「ケバブ屋」だ。
な、なぜアキバにケバブ……!? 以前からそう気にはなっていたものの、なかなかケバブに対して一歩が出ない。なにせ、秋葉原はガッツリ系のカレーやラーメン店が多いので、どうしてもそっちを食べちゃう自分がいるのだ。でも……でも……!!
・ちょっと変わったケバブ
ケバブ屋のメニューをよく見たらど〜しても気になるものがあって、今回ばかりはスルーできなかった。それもそのはず、店頭でも猛プッシュされていたのはなんと……
ケバブのり巻きである!
それを売っている「スターケバブ」の店頭ポップには「世界初」と書いてあるが、まぁ普通に考えてそりゃそうだろう。ぶっ飛んでないと、ケバブをのり巻きにしようとは思わない。ははぁ〜ん、これは奇をてらった系のものだな。きっとそうだ、なんでも巻けばいいってもんじゃない。
──とも思ったが、カリフォルニアロールしかり、寿司ブリトーしかり……巻いて奇跡が生まれるような革命は起きてきたし、常識とは非常識の中にあるもの。これは物は試し……見た目も意外とウマそうだから食べてみることにした。
・マジのマジでウマいケバブのり巻き
ちなみにケバブのり巻きの種類は2つでビーフ(税込600円)とチキン(550円)。今回はチキンをチョイスしてみた。ぱっと見たところ、スパムの進化系的な感じがする。
ケバブのり巻きは海苔を1枚丸ごと使用。コンビニのおにぎり2個分以上のボリュームで350gとのことだが、手に持つと確かにずっしりと重い。秋葉原のガッツリ系の食事に慣れている人からすると、おやつ以上主食未満ってところだろうか。それではいざ実食。ガブリと食いついてみると……おぉ……!!
マジのマジでウマい。どれくらいかというと、何度も「あぁうめぇ」と連呼してしまうくらいウマい。というのも、まずは米の炊き方がお上手なのだ。固めで美味しい。おそらく研究に研究を重ねた結果だろうが、これはお見事というほかない。
んでもって、肉もモリモリ入っていてピクルスもモリモリだから食べ応えも抜群。こういうの巻きもの系は中身がスカスカでガッカリするパターンも珍しくないが、逆に「これでもか」と肉を詰め込んでくれているのは気持ちがいい。それでいて、時にピリッとした辛さが滑り込んでくるから米が進むのなんの。この味ならば2本はペロリと食べられそうだ。
いやぁ、これはイイ……。食べ終わった頃には「ネタ商品かな?」と思っていた自分を叱り飛ばし……いや、張り倒したい気持ちになっていた。もはやこれまで秋葉原のケバブをスルーしていたことに後悔しかない。くっ、名物だと言われているのだから素直に食べておけばよかった……!
・8年くらい前からある商品
ちなみにいつから売っているのか店員さんに聞いたところ「確か2011年の震災後だったので、もう8年以上はやってますね〜」とのことだった。前に並んでいたお兄さんもケバブのり巻きを買っていたし、きっと長年人気メニューなのだろう。それにしてもウマかった……また今度、行こう、食べよう、かぶりつこう。
・今回紹介した店舗の情報
店名 スターケバブ 秋葉原本店
住所 東京都千代田区外神田1−8−10 バウハウスビル1階
時間 11:00~21:00
定休日 年中無休