もともとYouTubeを主戦場に活動していたYouTuberはもちろん、テレビからYouTubeへと活動の場を移した芸能人や、何らかの事情で表舞台に出る機会を奪われた芸能人なども大挙して押し寄せ「戦国時代」に突入したYouTube市場。
悪戦苦闘する芸能人が多い中、ひっそりと始まりながら、確実に登録者数を伸ばしているチャンネルをご存じだろうか? そう、『太田上田』である。
・もともとは中京ローカルの番組
『太田上田』とは文字通り、爆笑問題・太田光とくりぃむしちゅー・上田晋也のトーク番組。もともとは中京テレビの深夜番組で、公式アプリ配信などでも放送していたが、着々と放送地域を拡大していき、この2020年5月に晴れてYouTubeに公式チャンネルを開設した。
過去番組の一部分をランダムに配信し、番組アーカイブのあるHuluのチャンネルに誘導するという、いわゆる番組の宣伝が主のこのチャンネル。しかし開設直後から大量の動画を一度に公開したり、その後もほぼ毎日動画を一本ずつ配信してくれるなどの太っ腹精神で、登録者数は4カ月ですでに20万人を超えた。しかも元「ガキの使い」の「ガースー」こと菅賢治のプロデュースと言うから面白くないはずがない。
【魅力①】トップを走り続ける芸人二人のダラッとしたトーク
この番組、若手時代から旧知の中である太田と上田が雑談トークをするだけなのだが、芸人として円熟期に入った二人の、テンポの良い、時にゆる~い、絶妙な掛け合いで、ひっそり始まった番宣チャンネルながら、急激に登録者数を伸ばしてきた。
ちなみに筆者はアプリ配信時代から見ていたが、あまりにひっそりとYouTubeチャンネルが始まったので、最初は無断転載だと思っていたほどである。
テレビのゴールデン帯での司会をこなす、言わずと知れた大物芸人の二人だが、テレビでの「ベテランなのに周囲を顧みずボケてフザケる太田」と、「固い番組からバラエティまでしっかり仕切る上田」というイメージを持っている方は、この番組を見ればその印象はかなり変わることだろう。
【魅力②】テレビでは聞けないプライベートな話
すでに売れっ子となった二人のプライベートな話を聞くことができるのも、この番組の大きな魅力。特に太田が繰り出す「光代社長(奥様)の話」と、上田による「家族の話」は、テレビでは見ることのできない素の部分が垣間見える。
もともと中京テレビのみで流れていたこともあり、太田の社長への愚痴、上田の昔の女性関係の話、お互いの相方についてなど全国ネットでは言えないぶっちゃけ話を聞くことができるのだ。
【魅力③】仲が良すぎる
何より二人の仲が良すぎることがこの番組の最大の魅力だろう。両者ともに今年50歳を超え、年齢は5つ違うというのに、まるで幼馴染かのように息の合った掛け合いをし、キャッキャイチャイチャしてる姿は病みつきになるほど微笑ましい(特に太田が上田を好きすぎる)。
その愛くるしさは、コメント欄でも「おっさんずラブ」と形容されるほどである。かわいいなこのおっさん達。
【魅力④】まれに見る平和なコメント欄
YouTubeならではの楽しみ方だが、コメント欄が開放されていて、二人のファンやラジオリスナーの感想でいつも賑わっている。そのほとんどが両者のトークを絶賛しており、太田光が出演の番組とは思えないくらい平和で、炎上の気配がない。
ちなみに、そんな平和なコメント欄を二人が読み上げる回があるのだが、筆者のコメントが読み上げられたこと(#253)もあるのでここに紹介しておく(自慢)。
いずれにしても、『太田上田』は動画ではあるものの、ほとんどが二人のトークで展開するため、ラジオ感覚で作業しながらでも楽しむことができる。たまにあるゲスト回やロケ回など、どれもこれも面白いので、在宅ワークのお共にいかがだろうか。