急な雨降りの時に、コンビニでビニール傘を買った経験はないだろうか? 雨をしのげるのでその場は助かるけど、家や会社に何本もビニール傘がたまりがちだ。そんなムダをなくすために生まれたのが、傘のシェアリングサービス「アイカサ」である。
そのアイカサが旭化成ホームプロダクツなどと協働で、「ジップロック(Ziploc)」をリサイクルした傘のシェアリングサービスを開始した。実際に利用してみると、あのZiplocが本当に傘になってる! めっちゃくちゃ雨から守ってくれそうだーっ!
・4社協働でジップロックの再利用
アイカサは2018年12月に誕生した傘のシェアリングサービスだ。当初は東京都内で約50カ所、2019年5月には福岡市内に約40カ所のシェアリングスポット(傘立て)を設置。その後に、JR東日本をはじめとする大手鉄道会社や商業施設と提携し、スポットは全国的に拡大しつつある。2020年5月には傘・傘立て・アプリをアップデートして、さらに利用しやすいサービスへと進化した。
そして7月末にアイカサの運営元の「株式会社Nature Innovation Group」は、家庭日用品の製造・販売を行う「旭化成ホームプロダクツ株式会社」、回収とリサイクルの事業を行う「テラサイクルジャパン合同会社」、そして「株式会社ビームス」と共に、『ジップロック リサイクル プログラム』をスタートすると発表した。これは食品保存用品「ジップロック」をリサイクルして、 “シェア傘” として再利用するというものだ。
・1日70円
ジップロック傘のシェアは2020年9月16日から始まっている。まずは西武池袋線の池袋駅~飯能駅にある傘立てに設置されているそうなので見に行ってみると、ジップロック傘があった!
傘を借りるためには、アイカサの専用アプリを利用しなければならない。アプリの利用方法については、アイカサの公式サイトならびに、アプリに表示される説明内容を確認して欲しい。
ちなみに利用料金は1日単位で70円、もしくは使い放題の月額280円のプランも用意されている。なお、決済はクレジットカード・LINE Pay・エポスカード(マルイ系列のクレジット)・d払いのいずれかとなっている。
・傘の借り方
西武池袋線西武口地上1階の傘立てで、ジップロック傘を借りることにした。傘立てまで行ってアプリを起動し、まず画面下の「借りる」をタップする。
するとカメラが起動するので、傘立てに記載されているQRコードを読み取る。
そうするとピコっ! と音が鳴るので、好みの傘を選んで取り出す。これだけだ。
・二酸化炭素の削減に貢献
さっそく傘を開いてみると、本当にジップロックって書いてあるぞ! 市販のビニール傘とは比べものにならないほど、傘地がしっかりとしている。おまけに軽い! 骨もしっかりしていて丈夫だ。いいねえ!
あいにく利用した日は晴れていたので、雨をしのぐ威力を確認できなかったが、ゲリラ豪雨の時でもしっかりと守ってくれそうな気がするぞ。
なお、返却する際は先ほどのアプリで「返す」をタップして、同じく傘立てのQRコードを読み取り、傘を傘立てに戻して終わりだ。返却時にアプリを見ると、「CO2 約692gの削減に貢献しました!」と表示された。Ziplocを再利用して、なおかつビニール傘を買わないだけで、そんなに二酸化炭素の削減に貢献できるのか! 知らなかったよ!!
日本は傘の消費量世界1位なのだとか。それだけ手の届くところにビニール傘が売られていて、みんなが買っている訳だ。アイカサがもっともっと普及すれば、「傘を買う」が当たり前ではなくなるかも。とにかくジップロック傘は急な雨降りでも頼りになりそうだ。見つけたらチェックしてみてくれ!
参照元:PR TIMES、アイカサ
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
ScreenShot:iOS「アイカサ」