今年も恒例のオリオン座流星群の季節です。毎年10月21日前後にピークを迎える流星群ですが、今年は21日の15時ごろ。ピーク時にはまだ昼間なので、見ごろとなるのは21日の夜から22日の未明にかけての予定。
今夜の月は20時半ごろに沈んでしまうため、観測において月明りの影響を気にする必要はありません。例年通りであれば、1時間に10個くらいは流星が流れることとなるでしょう。ただし、重大な問題が1つあります。
・天気が悪い
それは天気。気象庁の天気予報によると、21日の日中は晴れていても、夕方以降は全国的に曇や雨に転じるもよう。日本気象協会やウェザーニュースなど、複数の予報で同じ内容です。オリオン座流星群の観測は絶望的な予感。
それでも流星群を見たいという方も多いでしょう。そこで、確実に観測するための簡単な方法を2つほどご紹介したいと思います。1つ目は、夜中に雲よりも高い場所に行くこと。飛行機をチャーターするなり、標高の高い山に登るなりするだけでOKです。頑張ってください。
そしてもう1つは、晴れてそうな国に行くこと。オリオン座流星群は南半球からでも見られますので、選択肢は多いと思います。雨の心配も不要な砂漠とか良いんじゃないでしょうか。やはり頑張ってください。
・オリオン座流星群とは
観測手段が決まったところで、どんな流星群なのか簡単に触れていきましょう。オリオン座流星群の母天体はハレー彗星です。地球は1年で2回ハレー彗星の通ったあとを通過します。その際にハレー彗星が残した塵が地球の大気に侵入すると流星群が生じます。
2回通過するので流星群も2回あり、1つは5月のみずがめ座η流星群。そしてもう1つが今回のオリオン座流星群なのです。名前の由来は、見かけ上の流星の発生地点である「放射点」が、オリオン座の近くにあるから。
・今夜は無理でも
今夜のために雲より高い場所に行ける方や、観測に適した海外に飛べる方はともかく、そうでもない方もいることでしょう。ピークこそ21日の15時で、見ごろは21日夜から22日未明にかけてですが、アメリカ流星協会によれば流星群の活動期間自体は10月2日から11月7日まで続くもよう。
オリオン座流星群は、ピーク時とそれ以外で、流星の数にそこまで差はありません。たとえピークを過ぎても、活動期間中であればそれなりに流れ星を期待できるでしょう。夜中に晴れ間が広がった日には、少し時間をとって夜空を眺めてみるのもいいかもしれません。
参照元:気象庁、日本気象協会、ウェザーニュース、国立天文台、AMS(英語)
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.