皮が本体と言っても過言ではないメロンパン。「メロンパンの皮焼いちゃいました」の大ヒットにより、多くの人が思ったはずだ。メロンパンにパンは必要なかったんだ──と。
そんなメロンパンの概念に一石を投じた山崎製パンが、またもやメロンパン界に問いを投げかけているためお伝えしたい。今度は「メロンパンの皮をクリームパンに、のせちゃいました!!」DA!
・新商品
その名の通り、クリームパンの皮がメロンパンになっているこのパンは略して「メロクリ」。私(中澤)がメロクリと出会ったのはイトーヨーカドーだ。菓子パンコーナーで新商品として税抜き98円でシレッと販売されていたのである。
税抜き98円と言えば、普通のメロンパンと大して変わらない価格ではないか。しかも、大きさもヤマザキの「高級クリームパン」くらいのサイズであり特に小さいわけではない。私がこのパンを購入するのに迷いはなかった。
・言うまでもなく激ウマ
ヤマザキのサイトによると、どうやらメロクリは2020年11月の新商品であるもよう。メロンパンとクリームパンを合わせたハイブリッド菓子パンとのことだ。一体どんな味なのだろうか?
と、思う余地もなく大方の予想通り激ウマである。外側のクッキー地はヤマザキ従来のメロンパンと同じくサクッと甘い。その中から口の中にクリームが広がり、天使が微笑むような甘みのハーモニーが奏でられる。
・予想外だったポイント
個人的に衝撃を受けたのは食感だ。中身がクリームパンのためか、しっとりしており、のどに詰まるような感じがないのである。
──メロンパンを食べる者は、その甘みの代償に口の中の水分を差し出さなければならない。得ようと思ったらまず与えよ! それがメロンパンだと思っていた。
だが、メロクリにはそんなゲーテ的厳しさは存在しない。あるのはただ優しさのみ。クリームのなめらかなのど越しのためか、パンが非常に活きている。メロンパンにパンは必要だったんだ!
欲を言えば、クリームがもう少し入っていても良いとは思う。が、逆にこれくらいだからこそパンが活かされている気もするため、そこは好みの問題かとも思った。
「メロンパンの皮焼いちゃいました」から6年、またもやメロンパン界にコペルニクス的転回を突き付ける山崎製パン。再びヒットとなるか。今、我々のメロンパン観が問われている。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.