【海外B級】なぜか「南ベトナムで評判」だという機内食の謎

ベトナム旅行で『フォー』を食べるのを楽しみにしていたのだが、現地の食堂で運ばれてきたのは “想像と違うヤツ” だった。私がイメージしていたフォーとは……ホレ、薄くて優し〜いスープに平らな麺、ゆでた肉や葉っぱが浮かんだ “よくある例のアレ” である。

しかし実際のところ本場のフォーには、辛いモノや酸っぱいモノなど様々な種類が存在しており、結局 “例のアレ” は1度として登場しなかったのだ。どれも非常においしいフォー達だったが、せっかくなら “例のアレ” にも出会いたかったなァ……ベトナム……さよならァ……

・ベトジェットは超ポップ

小さな心残りを感じつつ、私は『ベトジェットエア(通称:ベトジェット)』で帰国の途についた。運賃が安い代わりに荷物預け・飲食物・サービスなどが有料である場合が多いLCC(格安航空会社)だが、中でもベトジェットは機内物販が充実していることで知られる。

旅の便利グッズからぬいぐるみ、洋服に水着までも網羅する「ベトジェットブランド」。商品ラインナップを機内で眺める時間はと〜っても楽しい。

お待ちかねの機内食も他LCCより充実している印象である。ベトナム風、洋風、タイ風、中華風、シンガポール風……1食500円前後だから、かなり良心的なのではないだろうか。

『インスタントヌードル』コーナーもあった。生麺を好みがちな日本に対し、アジア諸国ではレストランでインスタント麺を食べることも珍しくない。現に機内メニュー表を見れば、インスタントとはいえ屋台さながらに豪華なトッピングがされているぞ。これは期待できそう!

『ベトナム・ビーフ・インスタントヌードル』は豪華に牛肉が乗せられている様子。隣の『タイ風インスタントヌードル』にはエビやキノコも見えるし……クーーーーッ! 迷うなァ〜!!! お次は……『ナンバンインスタントヌードル』?

「ナンバン」とは “南蛮漬け” のナンバンか、はたまた地名か何かだろうか? どーにもピンとこない。ただ幸いにも『ナンバンインスタントヌードル』には、他の商品にはない “説明書き” が印刷されていたのだ。それはズバリ……

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> 南ベトナムで評判 <
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・南ベトナムで!?

……つまりコレは「南ベトナム料理」ということなのだろうか? しかしそうなると「評判」が文法的におかしな感じである。また「北ベトナムでは全く評判じゃないのか」も非常に気になるところだ。説明書きのおかげで余計に深まるナゾ……。

考えても混乱するだけと察した私は『ナンバンインスタントヌードル』(5万5000ドン / 約250円)を注文することにした。ついでにCAさんに「これは南ベトナム料理なのか」と尋ねれば問題解決だ。かくして10分ほどで運ばれてきた『ナンバンインスタントヌードル』とは……

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> 普通のカップ麺 <
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・意外な結末

“見本と現物が違う” のはよくあることだが、日本だと「見本よりエビが小さい」「トッピングが少ない」くらいの誤差が一般的だ。「そもそも見本と別モノ」というパターンはある意味斬新である。

が、しかし! その感覚は国によって異なるのだろうし、考えてみればたった250円で屋台並みの料理が食べられるワケがない。ここは黙って食うべし! …………ン!? こ……これは!!!

これぞまさしく “例のフォー” !!!

・また乗りたいぜベトジェット

平たく透き通る麺、優しいスープ、強めに効いた化学調味料のうま味まで……『ナンバンインスタントヌードル』は、私の “漠然としたフォーのイメージ” そのままだったのである。こんなところで出会えるなんて……しかもよく見ると我らが『エースコック』の商品!

ベトナムどころか日本でも確実に大ヒットしそうに圧倒的なウマさだが、なぜ「南ベトナム」で評判なのだろう? 「北ベトナムでももちろん評判だけど、特に南で評判」の略かな? 謎が謎を呼ぶぜ『ナンバンインスタントヌードル』……!

私は帰国後、アジア食材店やネットなどでこの商品を探し回った。しかし残念ながら今のところ再会には至っていない。コロナ禍で海外への渡航は難しいのが現状だが、時が来たら私は真っ先にベトジェットに飛び乗ろうと思う。もちろん行き先は「南ベトナム」だ。

( ※ 本記事の情報は昨年12月の取材を元にしています)

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.



飛行機のビジネスクラスに乗ってみた / ローマ→成田(アリタリア航空)

飛行機のビジネスクラスに乗ってみた / ローマ→成田(アリタリア航空)

アリタリア・イタリア航空のビジネスクラスに乗ったのでレポートをしたいと思う。今回はイタリア・ローマのフィウミチーノ空港から乗り、日本の成田空港まで飛んだ。フィウミチーノ空港は別名レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港と呼ばれているので、そちらの名称で知っている人のほうが多いかもしれない。

ファーストクラスとビジネスクラスの乗客は、アリタリア航空の特別ラウンジを使用することが可能。ここではピザやサンドイッチ、カプレーゼ、生ハムなどの食事のほか、ソフトドリンクやアルコールを無料で楽しむことができる。レビューは以下の通り。
 
・アメニティグッズがブルガリ
ビジネスクラスの座席は1列に4席。窓際の座席は壁があるため、よりプライベート空間のような雰囲気で旅をくつろぐことが可能。当然ながら映画や音楽を楽しむことができ、ビジネスクラス専用ヘッドフォンも用意されている。アメニティグッズがブルガリのオリジナル製品なのもディモールト(すっごく)嬉しいところ。特に女子には嬉しいのでは?
 
・いちばん良いポジションを選ぶことができる座席
座席は水平にすることが可能で、足、腰、頭の位置を細かく調整して自分にとっていちばん良いポジションを選ぶことができるので、快適な状態で休めるのがベネ(良い)。当然ながら、足をまっすぐ伸ばして自宅やホテルで寝るときと同じように快眠できる。
 
・飛行中に提供される機内食のメニューが渡される
席に座るとウェルカムドリンクとしてジュースまたはワインやビールなどを飲むことができる。同時に、飛行中に提供される機内食のメニューが渡される。ファーストクラスやビジネスクラスの旅で機内食ほど楽しいものはない。しかもイタリアを代表する航空会社であり、かなり期待が高まる。ワインリストもあり、ヴィンテージものから最近作られたものまで多種多様。さらにあらゆる産地のものが用意されている。
 
・アンティパスト
アンチョビとオリーブ入りサラダ『リンフォルツォ』、カンパーニア産水牛のモッツァレラチーズ、リコッタチーズとサラミを詰めた半月型の揚げパン『パンツァロッティ』。モッツァレラチーズは、一緒に添えられているバジルとトマトと一緒にひとくちで食べよう。ジュワッと甘味を感じるかもしれないが、それはトマトではなくチーズのほのかな甘味。
 
・プリモ
ソーセージとグリーンピース入りリゾットのオーブン焼き、生のトマトソースあえマカロニのアマルフィ産レモン風味。マカロニがやや硬め。これは長時間機内に保存しておくためそうしているものと思われるが、そうだとしても硬すぎる。トマトソースが大味ではあるが、ローマの観光客向けレストランのレベルには達している。つまりローマの下の中の上レベル。
 
・セコンド
牛の腰肉のロール巻きナポリ風。濃い味付けだが、ローズマリーのロールパンと一緒に食べると香草の風味が強くなり、赤ワインが美味しい状態が出来上がる。小瓶にドレッシングが入っているが、サラダはそのまま何もつけずに食べたほうが利用理全体のバランス的に良い。ワインを飲みながら食べていると「料理の塩辛さがどうでもよくなってくる」から不思議だ。そんな感想でスマン。
 
・ベジタブル
なすとにんにくのオリーブオイル炒め、パン粉をのせたトマトのオープン焼き、ズッキーニのミント風味、季節のサラダ。サラダ以外はどれも味付けが濃く、それ単体だと満足できる味を堪能することはできない。ここは少量のオカズに全粒粉のロールパンやスピゲッタを合わせて食べ進めたい。これもまた赤ワインが良く合う。
 
・どれだけ飛行時間を短く感じさせるかが鍵
ファーストクラスもビジネスクラスも、時間の流れがとてもはやい。12~13時間の飛行でも、気がつけば日本列島の上空を飛んでいる。高額なチケット代金を支払って乗っているのだからもっと乗っていたい気分になるが、「どれだけ飛行時間を短く感じさせるか」が、航空会社が快適な座席を目指すにあたり重要なポイントといえるだろう。
 
関連記事: 飛行機のファーストクラスに乗ってみた / 成田→バンコク(タイ航空)
Correspondent: Kuzo
 


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オリジナル記事: 飛行機のビジネスクラスに乗ってみた / ローマ→成田(アリタリア航空)
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