【DCEXPO2012】注目の最新技術「新感覚タッチパネル」「次世代ビデオ会議システム」など

【DCEXPO2012】注目の最新技術「新感覚タッチパネル」「次世代ビデオ会議システム」など

東京・日本科学未来館で開催中の「デジタルコンテンツEXPO2012」(以下、DCEXPO2012)。これは、デジタルコンテンツ分野の最新技術を展示発表するイベントである。運転席から後部座席が透明に見える「透明プリウス」を筆頭に、驚くべき最先端の技術が多数展示されている。今回は取り分けユニークな出展作品についてお伝えしたい。
 
・新感覚タッチパネル(京セラ株式会社)
日々進化を続けるタッチパネル技術。画面の感度が上がる一方で、タッチしている実感がないと思われる方もいるかもしれない。京セラが研究開発を行っているのは、多彩な触感を再現する、新感覚のタッチパネルだ。これは圧電素子を使い、まるでアナログキーに触れているような感覚をタッチパネル上で再現するというもの。

実際にデモユニットに触れてみたのだが、つるっとしたパネルに触れると、あたかもボタンに触れたような「カチッ」としたフィードバックを得られる。スマホの扱いに苦慮しているという年配の方や、誤作動を頻繁に行ってしまうという人には、ありがたい技術だろう。
 
・次世代ビデオ会議のための会話場再構成システム(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
従来のビデオ会議では、対面の会話ではえられないような、話者の微妙なニュアンスを得ることができなかった。たとえば「視線」や「頷き」など、言葉にならないメッセージ(非言語行動)をビデオで伝えるのに限度がある。そこでNTTコミュニケーション科学基礎研究所は、臨場感のあるビデオ会議のシステムを開発した。

これは「視線」や「頷き」を再現し、人物を投影したスクリーンが話者に連動して稼動する。これにより、言葉と画像だけでは伝わりにくかった微妙なニュアンスを、会議参加者に伝えることができる。これで、ビデオ会議をより円滑に進めることができるかもしれない。
 
・瞬刊少年マルマル(神奈川工科大学)
会場では、第20回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト決勝大会(日本科学未来館7F)が同時開催されている。これは学生による、先端技術を用いた作品のコンテストで、出展作品はいずれも大変優れている。なかでもとくにユニークなのが神奈川工科大学の「瞬刊少年マルマル」。

背面投影されたスクリーンに、マンガのコマと吹き出しセリフ、背景が表示されており、体験者のリアルタイムのポーズが投影される。つまり自分が漫画の主人公のようになって、アクションすることができるのだ。ただ投影されるだけでなく、実際に漫画としてプリントアウトも可能だ。
 
このほかにも、魅力的な作品が多数展示されている。会場を訪ねる予定の方は、最新のデジタルコンテンツ技術を存分に体感して頂きたいものだ。

Photo:Rocketnews24
参照元:DCEXPO2012,Youtube Yuto Nara


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【DCEXPO2012】端末の画面をつまむと画面が同期するインターフェース「Pinch」

【DCEXPO2012】端末の画面をつまむと画面が同期するインターフェース「Pinch」

2012年10月25日より、東京・日本科学未来館で三日間の日程で開催されている「デジタルコンテンツEXPO2012」。すでに以前の記事でご紹介したとおり、このイベントでもっとも注目を集めているのは、光学迷彩技術を使った「透明プリウス」である。

しかしそのほかにも、素晴らしい最新技術が多数出展している。なかでも記者(私)が興味深いと感じたのは、東京工科大学大学院の「Pinch」だ。これは別々の端末の画面をつまむだけで同期してしまうというもの。これが普及すれば、今までにないスマホ端末の利用が可能になるだろう。
 
この技術は、同大学のコム・メディア・デザイン研究室(太田高志准教授)によるものだ。経済産業省主催する、優れたコンテンツ技術を発掘・評価する「Innovative Technologies」に選ればれ、イベントでの展示発表にいたっている。

別々の端末の画面をつまむだけで、実行しているアプリ画面をつなぎ、連携して動作することが可能だ。たとえば動画を視聴している場合に、ふたつの端末を隣り合わせにしてつまむと、ひとつの画面として表示が可能になる。

現在、開発者向けにのみ提供されているとのことだが、この技術がリリースされれば、もてあました端末(たとえば型落ちしたもの)を、拡張ディスプレイのように使用することができるようになるだろう。そのほかにも、端末の可能性を広げてくれそうだ。とにかく、リリースに向けて今後の研究開発に期待したい。

Photo:Rocketnews24
参照元:DCEXPO2012,東京工科大学


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