誰でも1つや2つは、食べて感動した味があるはずだ。私(佐藤)にだっていくつかある。その “味リスト” に新たなものが1つ加わった。その料理とは「インド料理」である。インド料理にだって美味しいものはある。が! 私が食べたのはカレーではなく、パン(バンズ)だ。まさかインドのパンで美味しさに震えるような感動を覚えるとは!?
皆さんにもぜひオススメしたい! 特に女性は好きな味だと思う。東京・西武渋谷店の8階にオープンした「偏愛食堂」で、その美味いパンに出会うことができるぞ~!!
・2週間ごとに変わるお店
このお店はちょっと変わった飲食店だ。2週間ごとに「偏愛フーディスト」たちが全国から選んだお店を招いて偏食メニューを提供する、実験的なお店である。
最初の2週間(10月13日~26日)は「愛しのスパイス & カレー ~あなたの知らないインド料理~」と題して、東京・銀座の「バンゲラズキッチン」を招き、南インドの港町マンガロールの料理を提供する。料理の監修を務めたフーディストは、カレー細胞Matsuさんと一条もんこさんのお2人だ。オープン初日に取材し、Matsuさんに料理についていろいろとお話を聞かせて頂いた。
・マンガロールバンズが激ウマ!
オススメを尋ねると17時からのディナーメニューの「マンガロールバンズ」(2個税込990円)を教えてくれた。バナナの味がするというのだが、パンなのにバナナってどういうこと?
実物を見ると、ふっくらしていて美味しそうではある。バナナの香りはするけど、見た目からは “バナナな雰囲気”は感じられない。う~ん、ほんとに味がするの?
半割にしてみると、バナナの香りがさらに広がる。揚げパンなので表面はカリっとしていて、中はしっとり。さて、食べてみると……。
バナナだ! コレ、マジでバナナだ!! バナナよりもバナナしている気がする。信じられない、私は今たしかにパンを食ったはずなのに、口の中がバナナになっている。な……、何を言っているのかわからねえと思うが、俺も何を食ったのかわからない……。でも口の中はバナナだ。めっちゃうめえ!
これにココナッツチャトニ(チャツネ)をのせて食べると、美味さ倍増! こんな美味いものがインド料理にあったとは、46年間生きてきた今日のまでまったく知らなかったぞ!!
これ毎日食える! 毎日食いたい!! これは絶対女性が好きなヤツだ。パン好き女子はチェックして~!! きっと気に入るから~!
・フォアグラのような感触
次にオススメ頂いたのはディナーメニュ-の「ガラウティケバブ」(税込1430円)である。これは、羊肉を練って焼き上げたもので、Matsuさんいわく「フォアグラのような舌触り」とのこと。羊肉がフォアグラみたい? いやいや全然違うでしょ。とにかく頂いてみましょう。
ケバブそのものは、まるでさつま揚げのように見える。はたして、本当にフォアグラ感があるのか? 食べてみると……。
こ、これはフォアグラかも……。あらかじめ羊肉と知らなかったら「かなり味の濃いフォアグラ」と思ったかもしれない。それぐらい舌触りは滑らかだ。細かくすり下ろして練っているので、羊肉の感じはほとんどなくなっている。スパイスで味つけしているので、臭みはゼロ。羊が苦手な人でも安心して食べられるだろう。
ちなみに後味は結構スパイシーなので油断しないように。
・ラギの美味しさに笑う!
最後のオススメはランチについてくるデザートだ。ランチメニューは4種類あり「クイックカレーセット」以外の3つのメニューに、デザートがついている。「ラギ」と呼ばれるデザートが美味しいとのこと。
ビリヤニセット(税込1980円)にもラギがついている。
ビリヤニを食べ終わってラギを見てみると……。コンニャクかな? 高野豆腐かな? 見た目だけでは、その美味しさを判断できない。
胡麻豆腐にも見える。これがほんとに美味いのか?
Matsuさんにオススメしてもらったのに申し訳ないが、コレはさすがに見た目を裏切るってことはないでしょう。無機質な味がしそうなんだけど。どれ~、食ってみるか~……。
うん? コ、コレは!?
うめぇえええええええええええええええええええええ!
ラギの材料ははヒエ(稗)とココナッツミルク、それにギー(乳脂肪製品)。口当たりは滑らかで、優しく柔らかい甘さだ。食べていると、思わずニヤけてしまうほどの幸せ気分になる。バケツ1杯分食いたい!という訳で、ここのインド料理はあまり知られていないものばかり。渋谷でインド旅行を楽しんでみてはいかがだろうか。マンガロールバンズはマジで美味い!
・今回訪問した店舗の情報
店名 偏愛食堂
住所 東京都渋谷区宇田川町21-1 8F
時間 11:00~22:00(L.O.21:00)
定休日 なし(施設に準ずる)
「愛しのスパイス & カレー ~あなたの知らないインド料理~」は10月13~26日まで