IQでは知性は測れない? 「IQテストはシンプルすぎて無意味」と研究者が主張

IQでは知性は測れない? 「IQテストはシンプルすぎて無意味」と研究者が主張

「頭の良さ」を測る基準は様々だ。日本でいえば、学歴や偏差値で頭の良さが判断されることが多い。世界レベルでは、知性を測るテストとして最も信頼のおかれているものの一つが「IQテスト」だ。

しかしこのIQテスト、人の知性を測るには「シンプルすぎて、無意味である」という意見が専門家から出ている。彼らによると人の知性はもっと複雑で様々な能力が絡み合っているというのだ。

IQテストの信頼性に異議を唱えたのはカナダのウェスタン大学の研究チーム。彼らは様々な年齢層、文化的背景、宗教、国籍をもつ10万人を対象に計画力、論理的思考、記憶力、注意力を測る12のテストを実施した。

そして、一部の対象者の脳をテストを受けている最中にスキャンした。その結果、短期記憶、論理的思考力、言語能力を試されるテストを受けているときには、脳の異なる部位が活発になっていることが判明。人の知性はこれらの3要素が影響し合っており、一つの要素をとって知性を説明することはできないと結論づけた。

「10万人の脳の能力をテストした結果、たった一つの普遍的な知性の概念を示すものを見つけることはできなかった」と研究チームは語る。

「知性を形作るものとして、なんとか3つの要素を挙げることができるが、それら3つも全く違う能力を表すものであり、お互いに相関関係は存在しない。1つの要素に長けていながら、他の2つの要素に劣っているということもありえる」のだそうだ。

「知性は複雑」と主張する研究チームは、選択肢式に頭の回転の速さを測るIQテストは「あまりにシンプルで無意味」だという。「実際にはとても複雑な機能をもつ脳を点数に落とし込んで、単純化するのはやめるべき」と力説している。

IQ=知能指数を測るテストが開発されたのは1950年代、60年代のことで実はかなり旧い。脳の研究の進歩と共に、人の知性を測るテストの内容も見直すべき時がきているというのにはうなずける。

そもそも「知性」や「頭の良さ」とは何なのか。それらの概念自体が漠然としているからこそ、IQテストの点数や偏差値といった数字に頼りたくなってしまうものなのかもしれない。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)


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