【目からウロコの幸福論】科学的にみた「幸せになるための6つの秘訣」

【目からウロコの幸福論】科学的にみた「幸せになるための6つの秘訣」

どうやったら幸せになれるんだろう? 程度の差こそあれ、幸せに対する渇望を多くの人が抱えている。このあまりに大きな問いに対する答えはあるのだろうか? 「幸福感」に関する多くの科学的な実験や研究結果は、全ての読者の助けになるとは限らないけれど、それでも幸せになるためのヒントを与えてくれることも多い。

今回紹介したいのは米メディアのio9に掲載されていた「科学的にみた幸せになるための6つの秘訣」だ。この内容がかなり深く、目からウロコなのだ。幸せになりたかったら、絶対に読んでみてほしい! 以下がその内容だ。

1.幸せな人と一緒に過ごすべし
まずは幸せな人と一緒にすごしてみよう。えっ、幸せな人がまわりにいない? ならば、幸せな人と一緒に過ごしている人と一緒に過ごそう。米研究機関Framingham Heart Studyの研究によると、個人の幸福感は社会的なつながりを通して拡散されていくことが分かっている。「感情の伝染」のようなもので、幸せも病気のごとく伝染していくのだ。

ちなみに、その研究によると人の幸福は、その人の3つ離れた関係まで、つまりその人の友達の友達の友達まで拡散されるそうだ。幸せは自分のものだけではない。幸せな人と一緒に過ごして、あなた自身が幸せになって、さらにその幸せを他人に与えよう!

2.特技を身につけるべし
2009年に 『Journal of Happiness Studies』 という幸福学の学術論文に発表された論文によると、なにかの特技や能力を身につけるための努力をした人は、一時的には多くのストレスを感じることがあるものの、長期的にはその投資の結果、より大きな幸福感と満足感を得られるそうだ。

サンフランシスコ州立大学の心理学研究者ライアン・ハウエル氏はこう説明する。「何かを得るには痛みが伴うのです。大変だからという理由で目標を諦めてしまう人が多いけれど、何かをしっかり学ぶことによって人は最終的に利益を得られるのです」

3.自己管理をすべし
特技を身につけるには一時的なストレスが伴うが、そのストレスを軽減させる方法がある。キーワードは「自己管理」と「仲間」だ。

前項と同じ研究によると、何かの能力を身につけるために努力することに伴うストレスは、目的意識をもって自己管理をし、また同じ目標を共有できる仲間を得ることで軽減させることができるそうだ。

4.笑顔を作るべし
感情が笑顔を生むと思われがちだが、笑顔が感情を生むことを証明した実験も存在する。カーディフ大学の心理学者による研究では、ボトックス注射によって、顔をしかめにくくなった被験者は、注射を受けなかった人に比べて幸せであるという結果になった。

その実験では、25名の女性を対象に不安感や抑鬱感について調査分析した。女性の半数はボトックス注射を受けており、しかめっ面を作りにくい状態になっていた。調査の結果、注射を受けたグループはより幸福感が大きく、不安感も少ないという結果に。

ちなみに、注射を受けたグループは自分の容姿についてより魅力的になったとは感じていなかった。つまり、容姿に対する自信を得たために幸福感が増したわけではないということ。しかめっ面が作りにくいという状態が幸福感を増大させたのだ。

5.精神療法を受けるべし
プロによる精神療法に興味があるけれど、周囲の目が気になって一歩前に踏み出せない……それならば、勇気を振り絞って精神療法を受けるべきだ。理由はシンプル。受ける価値があるからだ。

興味深い一つの実験がある。心理的な苦痛を味わった後に、精神療法と金銭による補助のどちらが効果があるかを比較した実験だ。その結果、精神療法の方が金銭補助よりも32倍も費用効果が高いという結果になったのだ。

まずは以上の5つの方法を試してみてほしい。それでも、幸せが得られないというあなたに、とっておきの最終手段を紹介しよう。それは……

6.幸せになろうとすることをあきらめるべし
これまで紹介したどの方法もピンとこない、もしくは試してみたけど効果がなかったという場合の最終手段。それは、幸せになることをあきらめてしまうことだ!

実験や調査によって、幸福度が数値で測られることはしばしばある。だが、結局のところ「幸せ」はぼんやりとした概念であり、それが意味するものは人によって異なる。そんな境地に至ってしまえば、もはやある一つの形の幸せを求めること自体どうでもよくなるだろう。

昨今の幸せに関する研究調査で最も注目を浴びたものの一つがイェール大学の心理学者ジューン・グルーバー氏によって行われた研究だ。その研究結果は、これまでのポジティブシンキングの重要さを唱えてきた自己啓発本などとは全く逆の立場を示していた。つまり、「幸せを追い求めると負の影響が生じる」というものだ。

その研究は、これまで紹介してきたような方法が幸せにつながらない、と言っているのではない。この研究結果が意味しているのは「今やっていることが自分の幸せにつながるはずだという動機と期待を抱きながら行動をしていると、最終的に失望したり、幸福感の低下を招くことがある」というもので、幸福になりたいという過度な期待が逆に幸福感の低下につながることを指摘している。

以上が幸せになるための6つの秘訣だ。もう一度おさらいしよう。最初の5つの方法をまずは試してみてほしい。しかし、絶対にこれで幸せになれる!と過剰な期待を抱かないこと。そして、どれもうまくいかなければ、幸せになることなどあきらめてしまうこと。ありのままの自分らしくあること、それが一番の幸せなのだから。

……あれ、結局幸せってなんなのだろう? などと深く考えちゃダメだぞ!

(文=佐藤 ゆき
参照元:io9(英文)
写真:ロケットニュース24


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「かわいい奴ほどいじめたくなる!」というのは普通の反応であることが研究で証明される

「かわいい奴ほどいじめたくなる!」というのは普通の反応であることが研究で証明される

かわいい動物を目にしたとき、大切に世話したいと思う気持ちよりも先に、ぎゅーっと力の限りに抱きしめたくなったり、思わず「食べちゃいたい!!」という衝動に駆られたことはないだろうか? 人間についても同様。「かわいい奴ほどいじめたくなる」という感情に共感できる人は少なくないはずだ。

頭では大切に扱うべきと分かっていても逆の行動をとってしまうというあなた。大丈夫。実際、こうした「相手をかわいいと思うあまりに攻撃的になる」という反応は「普通の反応」であることが最新の研究によっても明らかになったのだ。

研究を行ったのはイェール大学で心理学を専攻している大学院生レベッカ・ダイアーさん。彼女は仲間の研究者との会話の中で、ネット上のかわいい動物の写真を見たときにその対象を強く抱きしめたり、握り締めたくなる理由に興味を持ったとのこと。

これまでの心理学の研究では反対のことが主張されていた。つまり「人はかわいいものを見たとき、その対象を優しく、大事に扱いたいと思う」というものだ。この「常識」に疑問をもったダイアーさんは研究を開始した。

ダイアーさんら研究チームは109名の実験参加者を募り、調査を開始した。まず、参加者にかわいい動物、面白い動物、普通の動物という3種類の写真を見てもらった。たとえば「普通の動物」というのは真面目な表情をした大人の犬の写真、「面白い動物」は車の窓から頭を突き出している犬の写真、「かわいい動物」はふわふわの毛並の子犬の写真というようなものだ。

参加者には各写真の「かわいらしさ」「おもしろさ」、そしてどれだけ自己抑制が効かなくなるかを評価してもらった。自己抑制が効かなくなるかどうかは、「我慢できない」という気持ちを抱くか、「うーっ!」とうなり声を出したくなるか「何かを強く握りしめたい」と思うかといった点で評価された。その結果、かわいい動物を見たときほど、うなりたくなったり、何かを握り締めたくなる傾向にあることが明らかに。

更に、実験結果の確証を得るために研究チームはもう一つの実験を行った。90名の実験参加者に先の実験同様にかわいい動物、面白い動物、普通の動物の写真を見てもらいながら、プチプチシートのプチプチ部分をつぶしてもらうという実験だ。

参加者には、運動神経と記憶力に関する調査であると告げて、本来の意図は伝えなかった。その結果、かわいい動物を見ているときの方が、より多くのプチプチをつぶす傾向にあることが判明。つぶしたプチプチの数はかわいい動物を見ているときには120、普通の動物は100、面白い動物は80とその差は歴然だった。

かわいいものを見たときにこうしたある種の攻撃性が生じる理由については未だ不明であるものの、ダイアーさんは二つの仮説を唱えている。一つは「かわいい動物を見ると、世話をしたくなる衝動にかられるものの、実際は単なる写真で世話をすることができないため、欲求不満が募り攻撃的な反応を示してしまう」というもの。

もう一つは「対象を傷つけまいと慎重になるあまりに逆の行動をとってしまう。例えば、ペットの世話をしたいと思う子どもがうっかり強く抱きしめ過ぎてしまうというように」というものだ。

人が喜びのあまりに号泣してしまうことがあるように、「好きだ!」「かわいい!」「嬉しい!」というようなポジティブな感情もそれが度を超してしまうと逆の反応を示してしまうという現象に通じるものがあるのだろう。

かわいいものほど大切に扱うべきと頭では分かっていても、逆の行動をとってしまうという今回の研究結果。自分だけじゃなかったと胸をなでおろした読者も少なくないのではないだろうか。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
photo:flickr Maarten Dirkse


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「固い友情で結ばれているカップルは関係が長続きしセックスの満足度も高い」という研究結果

「固い友情で結ばれているカップルは関係が長続きしセックスの満足度も高い」という研究結果

かつてパートナーに対して抱いていた燃えるような恋心も、時とともに落ち着いていくものだ。では、パートナーとの関係が安定期に突入した後も関係が長期的に続く秘訣はどこにあるのだろうか?

米プルデュー大学の研究によると、その秘訣は「友情」にあるとのこと。さらに、固い友情で結ばれたカップルはより強い愛情を感じており、ベッドでの満足度も高いのだそうだ!

研究チームはパートナーと長期的な関係を築くには何が重要かを探るべく、2つの調査を行った。

まず最初の調査で、パートナーがいる190名の学生を対象にアンケートを実施。その時点での彼らの平均交際期間は18カ月だ。アンケートではパートナーとの関係構築のために努力をしたか、将来期待することは何かなど、相手との関係について様々な点を評価してもらった。

4カ月後、同じ学生に対して再度調査を実施。その時点で、27パーセントの学生が前回調査時のパートナーと別れていたという。学生に対して、パートナーとの関係について質問調査を再度行ったところ、相手との友情関係を築く努力をしていた人ほど、仲が親密であり、愛情、セックスの点でも満足度が高いという結果が明らかに。また、強い友情を築く努力をしていた人ほど、別れる確率が低いことも判明したそうだ。

2つ目の調査では、184名の学生を対象にパートナーとの関係で重視する項目を1-9段階で評価してもらった。その結果、友情関係を重視する人ほど、深い絆で結ばれており、セックスの満足度も高いという結果に。逆に、自分の望みを満たすことを優先している人ほど、パートナーに対する献身的な関わりやセックスの満足度が低いことも明らかになった。

友達のようなカップルはセックスレスになりやすいなどと言われることもあるが、固い友情関係で結ばれたカップルはセックスの満足度も高いという今回の結果は興味深い。

また、相手に対して自分の望みを満たすことばかりを期待している人は大事なパートナーを失いかねないという今回の結果にドキリとした人も少なくないのではないだろうか。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
photo:flickr donjd2


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「肥満のドライバーは衝突事故で死亡する確率が80パーセントも高い」という研究結果

「肥満のドライバーは衝突事故で死亡する確率が80パーセントも高い」という研究結果

自動車事故の際にドライバーの生死を分けるのは、事故自体のひどさだけではない。ドライバーが肥満かどうかという点も生死を分ける重要な要因になるという。

米カリフォルニア大学バークレー校が行った研究によると、肥満のドライバーは健康的なドライバーよりも衝突事故における死亡リスクが高いことが判明した。BMI指数が40を越える極度の肥満ドライバーは、健康的なドライバーよりも死亡するリスクがなんと80パーセントも高いそうだ。

研究チームは今回の研究を実施するにあたって、6806名のドライバーと3403件の衝突事故の情報を集め、分析した。調査対象者のうち18パーセントが肥満、33パーセントが過体重、46パーセントが健康的な体重だった。

「肥満」と分類されたのはBMI指数が30以上の人だ。体重を身長の二乗で割った数値であるBMI指数は肥満度を測る上で基準となることが多い。この指数が35以上であると「かなりの肥満」、45以上は「超肥満」とみなされれる。

今回の分析の結果、BMI指数が40以上という極度な肥満のドライバーは、健康的なドライバーよりも事故で死亡する確率が80パーセントも高いという結果に。BMI指数が低くなるほど、死亡リスクも低くなるという結果になったが、それでもBMI指数が35以上40未満のドライバーは51パーセント、30以上35未満のドライバーは21パーセント、死亡リスクが高いという結果になった。

この大きな差は一体どこから生じるのか? 肥満のドライバーの死亡リスクが高くなる理由については「柔らかい体内組織のせいで、骨盤周りのシートベルトの締まりがにぶくなるため、前方に身体が投げ出されてしまう」と研究者は説明している。

通常、車のデザインは平均的な体格のドライバーにフィットするように設計されているが、肥満ドライバーの死亡リスクが高いという今回の研究結果は、自動車の設計にも将来影響を与えることになるかもしれない。

だが、肥満のドライバーに設計を合わせたら、今度は痩せているドライバーに対するデメリットが増えかねないというジレンマも生じる。むしろ今回の研究結果によって肥満の恐ろしさに対する認識が高まることを期待したいところだ。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
photo:flickr OpenSkyMedia


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「小さい頃から2カ国語話せると年をとっても脳が効率よく機能する」という研究結果

「小さい頃から2カ国語話せると年をとっても脳が効率よく機能する」という研究結果

日本でも子どもに外国語を習わせる親が増えてきた。子どもをバイリンガルやマルチリンガルに育てることはお金もかかるし、労力もいる。しかし、その分将来得られるメリットも大きいかもしれない。

米ケンタッキー大学医学部の研究チームが論文に発表したところによると、子どもの頃から2カ国語を話しているバイリンガルの高齢者はモノリンガル(母国語のみ話す人)の人に比べて脳が効率よく機能するというのだ。

研究チームは60歳から68歳の実験参加者に次の3つの課題を与えた。まず、いくつかの物を見てもらい、その形が丸いか四角いかを特定してもらった。次に同様に複数の物を見せ、それが赤いか青いかを特定してもらった。最後の課題は、この2つの課題を組み合わせたもの。つまり、物を見せてその形と色を同時に特定してもらうというものだ。

その結果、バイリンガルの参加者もモノリンガルの参加者も与えられた課題を正確にこなすことはできたが、最後の課題において差が見られた。バイリンガルの参加者は、色と形を同時に特定するという課題をより早く終わらせることができたのだ。

また、MRIで脳をスキャンした結果、最後の課題の時は、異なる課題を同時にこなす時に働く前頭葉部分が消費していたエネルギーが、モノリンガルの参加者よりバイリンガルの参加者の方が低いことが判明した。

この結果に関して「バイリンガルの人は一つの言語しか話さない人よりも効率的に脳を使っている」と研究者はコメントしている。

なお、今回の研究では子どもの頃から複数の言語を話していたかどうか、という点で参加者を分類した。大人になってから第二言語を身につけることが、同様に脳の機能の効率を高めるのかどうかはまだ分かっていない。研究チームは、その点も今後追究していく予定だそうだ。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online
photo:flickr Jesse Gardner


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濡れた指がふやけるのには理由があった!! 研究者「進化の結果だと考えられます」

濡れた指がふやけるのには理由があった!! 研究者「進化の結果だと考えられます」

長風呂をしたり、長時間洗い物をしたりすると手や足の指がしわしわにふやけてしまう。この指のふやけが起こる理由を考えたことがあるだろうか?

英国ニューカッスル大学の研究チームによると、この指のふやけは「進化的発生」によるものだという。滑りやすい場所で走ったり、川の中から食料を採取することができるようになるために身体が進化していった結果だというのだ。

英国ニューカッスル大学の研究チームは次のような実験を行った。実験参加者にビー玉や釣り用のおもりといった物を一つの入れ物から別の入れ物に移動させるように指示した。移動させる物の一部は水に浸かっており、また参加者は乾いた手でつかむ人と30分ほどお湯に浸かってしわができた手でつかむ人に分けられた。

その結果分かったことは「移動させる物が水に浸かっていた場合、ふやけた指でつかんだ方がすばやく移動できる」ということである。一方で、水に浸かっていない乾いた物を移動させる場合には、指が乾いていても、ふやけていても移動のスピードに差は無かったそうだ。

この結果に関して「太古には水に濡れて指にしわが生じることで、湿った草木や小川の中からも食料を採取しやすくなった可能性がある」と研究チームの1人はコメントしている。

水に濡れてしわができるのは手の指だけでなく、足の指も同様だ。足の指についても「湿った場所で走ったり歩いたりするときに、しわによって大地との摩擦が生じるように進化していった可能性がある」と論じている。

この「指のふやけ=進化発生」論。今となってはあまり実感がもてないが、もしかしたら指がふやけるおかげで洗い物をする時に食器が手から滑り落ちたり、風呂場やプールで走って転ぶといったことも結構防げているのかもしれない。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)


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IQでは知性は測れない? 「IQテストはシンプルすぎて無意味」と研究者が主張

IQでは知性は測れない? 「IQテストはシンプルすぎて無意味」と研究者が主張

「頭の良さ」を測る基準は様々だ。日本でいえば、学歴や偏差値で頭の良さが判断されることが多い。世界レベルでは、知性を測るテストとして最も信頼のおかれているものの一つが「IQテスト」だ。

しかしこのIQテスト、人の知性を測るには「シンプルすぎて、無意味である」という意見が専門家から出ている。彼らによると人の知性はもっと複雑で様々な能力が絡み合っているというのだ。

IQテストの信頼性に異議を唱えたのはカナダのウェスタン大学の研究チーム。彼らは様々な年齢層、文化的背景、宗教、国籍をもつ10万人を対象に計画力、論理的思考、記憶力、注意力を測る12のテストを実施した。

そして、一部の対象者の脳をテストを受けている最中にスキャンした。その結果、短期記憶、論理的思考力、言語能力を試されるテストを受けているときには、脳の異なる部位が活発になっていることが判明。人の知性はこれらの3要素が影響し合っており、一つの要素をとって知性を説明することはできないと結論づけた。

「10万人の脳の能力をテストした結果、たった一つの普遍的な知性の概念を示すものを見つけることはできなかった」と研究チームは語る。

「知性を形作るものとして、なんとか3つの要素を挙げることができるが、それら3つも全く違う能力を表すものであり、お互いに相関関係は存在しない。1つの要素に長けていながら、他の2つの要素に劣っているということもありえる」のだそうだ。

「知性は複雑」と主張する研究チームは、選択肢式に頭の回転の速さを測るIQテストは「あまりにシンプルで無意味」だという。「実際にはとても複雑な機能をもつ脳を点数に落とし込んで、単純化するのはやめるべき」と力説している。

IQ=知能指数を測るテストが開発されたのは1950年代、60年代のことで実はかなり旧い。脳の研究の進歩と共に、人の知性を測るテストの内容も見直すべき時がきているというのにはうなずける。

そもそも「知性」や「頭の良さ」とは何なのか。それらの概念自体が漠然としているからこそ、IQテストの点数や偏差値といった数字に頼りたくなってしまうものなのかもしれない。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)


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アルコールが脳組織に悪影響を与えるのに対して、マリファナは脳に無害という研究結果

アルコールが脳組織に悪影響を与えるのに対して、マリファナは脳に無害という研究結果

2012年12月初旬に、ワシントン州で嗜好用のマリファナが合法となったばかりのアメリカ。今もマリファナ合法化をめぐる議論が熱く繰り広げられている。

そんな折にまたしてもマリファナ摂取に関する新しい研究結果が発表された。それは「ティーンエイジャーがアルコールを継続的に摂取すると脳組織に悪影響を受けるのに対して、マリファナの使用は脳組織に悪影響を与えない」というもの。この研究を紹介した米メディアのハフィントンポスト上でも議論が大加熱中だ。

今回の研究はカリフォルニア大学サンディエゴ校の脳科学研究者たちが行った。研究対象は16歳から20歳の92名で、半数は以前からアルコールとマリファナを使用しており、研究期間の一年半の間もアルコールとマリファナをそれぞれ継続して摂取した。もう半数の被験者は、アルコールとマリファナを全く摂取しないか、ごくわずかな量を摂取した。

研究チームが一年半の研究期間の前と後で対象者の脳をスキャンして調べたところ、週二回以上、5杯以上のアルコール飲料を飲んでいた被験者グループは、脳の白質が減少していたという。白質が減少しているというのは、記憶力、注意力、意思決定力が低下する可能性があるということらしい。

一方で、そうした白質への影響はマリファナを調査期間、週に最高で9回吸っていた被験者グループには認められなかったという。

脳の白質は青年期から20代にかけて発達する部分。意思決定力を司るこの大事な部分が悪影響を受けると負のサイクルに陥る可能性があるという。「ティーンエイジャーが脳組織に悪影響を受け、自分を管理する力を失えば、さらに多くの薬物を摂取するようになるリスクが高まるのです」と今回の研究を行った研究者は語る。

また、マリファナ摂取者にはこうした脳組織への影響が認められなかった理由に関しては、まだ具体的なことは分かっていないらしい。

かなり衝撃的な研究結果であるが、今回の結果は決定的なものではなく、更なる研究が必要と研究者自身も話している。遺伝的な要因や家庭環境、その他の薬物の使用量なども考慮して、より深い研究が必要との意見も。

しかし、アメリカではマリファナを危険とみなさない若者は増えており、今回の研究結果もそうした傾向を後押しする要因になりかねない。なお、ティーンエイジャーのマリファナ使用率は上昇中で、ミシガン大学によるある研究では、調査対象の高校3年生のうちの23パーセントが前の月にマリファナを吸ったと回答している。

高まる若者のマリファナ使用率を後押しするかのような今回の研究結果。しかし、当然ながら日本ではマリファナは法律で禁止されている。決して手を出してはいけない!

(文=佐藤 ゆき
参照元:The Huffington Post(英文)
Photo:Rocketnews24


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夫をやせさせるには優しく励ますよりもガミガミうるさく言う方が効果的という研究結果

夫をやせさせるには優しく励ますよりもガミガミうるさく言う方が効果的という研究結果

結婚後、夫が太ってしまうというのは世界中でよくあること。いわゆる「幸せ太り」だ。だが幸せだとはいっても、日々膨らんでいくおなかに残念な気持ちを抑えられない新妻もたくさん存在するだろう。

そんな新妻が夫のダイエットをうまくサポートするには、優しく励ますべきか? それともキツい言葉で批判すべきか? 意外なことに、最新の研究によると、夫を痩せさせるには優しく励ますよりも、ガミガミ批判する方が効果があるという。

これまで多くの研究によって新婚夫婦は結婚後の最初の数年で、男女ともに体重が増加する傾向にあることが分かっているが、今回の研究は結婚後に太ってしまった新婚夫婦がダイエットに成功するためにはどのような方法が最も効果的なのかという点に焦点をあてたものだ。

研究を実施したのはカリフォルニア州立大学等、アメリカの複数の大学の心理学者。研究チームは165組の新婚夫婦を対象に調査を実施した。結婚後の数年間で体重が増加したことがある、ほとんどが20代前半の夫婦だ。

彼らを対象に、ダイエットに成功したかどうか、そしてダイエットに取り組んでいる期間、パートナーのサポート方法が肯定的な励ましだったか、それとも批判的なものだったかを調査した。

その結果、夫の場合、妻に愚痴や嫌みを言われた方が、ダイエットや運動を始める傾向にあることが判明。共感よりも批判の方が効果的だったのだ。しかし、こうした傾向は妻には見られなかったという。この男女の差は一体どこからくるのか?

研究者曰く「女性は既に社会の至るところで痩せるべきというプレッシャーを受けているため、夫がさらにプレッシャーを与えられる余地がないのです」という。こうした見方以外に「男性の方がパートナーにとって性的に魅力的になりたいという願望があるため、批判を受け入れる傾向にあるのでは」という意見も。

女性に痩せろとガミガミ言っても意味がないとしたら、妻を痩せさせたい夫にできることはないのだろうか。ロンドンの心理学者アン・トーマス博士の意見では「夫にできることはない」という。

「容姿に関しては、女性は夫よりも友達からの影響に反応する傾向にあります。女性は他の女性の容姿を気にして洋服を選びます。他の女性に対するライバル意識が働くからです」とトーマス博士。「夫から太っていることを指摘されても、妻はとうに自覚済みで、太っていることに対する感情と既に向き合っている場合が多い」のだそうだ。

男女でダイエットに対する動機付けがこんなにも異なるとは……。とにかくパートナーのダイエットを手助けするには、相手の心理を読んだ「適切なサポート」が必要のようだ。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)

photo:Rocketnews24.


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大学研究チーム「友人とのコミュニケーションに Facebook を使う人は太りやすい」「さらにクレカ負債も多い傾向にある」

大学研究チーム「友人とのコミュニケーションに Facebook を使う人は太りやすい」「さらにクレカ負債も多い傾向にある」

親しい仲間とやりとりをする手段として Facebook を使っている人、けっこういるのではないだろうか? コメント欄でのやりとりやチャットなど、便利なツールがそろっているが魅力的だし、カンタンに意思伝達ができるので便利だ。

しかし、便利さの一方で負の影響が指摘されている。「親しい友人とのやりとりに Facebook を使っていると太ってしまう」という研究結果だ。座りっぱなしで Facebook を使うことが原因なのではない。自己管理能力が下がってしまうことが原因だという。

今回の研究を行ったのは米コロンビア大学とピッツバーグ大学の研究チーム。研究チームは Facebookユーザーを対象に、彼らが Facebook 利用後にどのような行動をとるかを分析する実験を行った。

その結果、友人に連絡をとることを主な目的に Facebook を使っているユーザーは、サイト利用後に食欲を抑えられずに食べ過ぎてしまい、体重が増加する傾向にあることが判明。また、またクレジットカードの負債も多い傾向が見られたという。

一方で友人とのやりとりがそこまで多くないユーザーに関しては、こうした傾向は見られなかったそうだ。研究チームは「Facebook にはユーザーの自尊心や幸福感を高める効果がありますが、一方で自尊心が向上することが行動習慣に与える負の影響もあります」と言う。

どういうことかというと「親しい友人とのやりとりを中心に Facebook を使うユーザーは、友人に対する自己イメージを気にかけるため、使用中は自尊心が高まる傾向にある」のだそうだ。しかし「こうした瞬間的な自尊心の向上は、SNS利用後の自己管理能力の低下を招く」とのこと。その結果、食べ過ぎてしまったり、お金を使い過ぎてしまうという。

以前本サイトでもSNSにはまってしまうことによる「中毒症状」を紹介したが、こうした形でも負の影響が表れてしまうとは恐ろしい。自己管理能力を失ってしまう前に、ほどよいタイミングでFacebookから離れた方が賢明だ!

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
photo:flickr English106


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