今年広く普及した「オンライン飲み会」や「リモート飲み会」は、基本的には家の中で行うコミュニケーションである。お酒はスーパーで買ってきたもので、料理は自炊やテイクアウト、デリバリーが主だったはず。ところが……。
居酒屋チェーン「甘太郎」は本日2020年7月8日より、東京・秋葉原店と大阪・宗右衛門町店に新たに『リモート飲み専用席』を設置するという。これにより、ついに居酒屋の中でもリモート飲み会が楽しめるようになったのだ。なんたる新発想。だが甘太郎よ、これだけ言わせてほしい。家でやれ……!
・本日スタート
『リモート飲み専用席』なる珍妙なスポットを設置する理由について、甘太郎は以下のように説明している。
甘太郎「このリモート専用席は、“リモート飲み” の利点と店舗ならではのサービスの相乗効果で、東京と大阪での楽しい飲み会をサポートする席として、稼動させます」
なるほど。先述した通りリモート飲みの場合は、遠く離れた友人と飲めるのはいいが、お酒も料理もすべて自分で用意しなければならない。その点、居酒屋なら好きなお酒やつまみを好きな時に注文でき、後片付けも不要というワケか。たしかにリモート飲みと外飲みのイイトコ取りみたいなものだな。
・新たなスタイル
東京と大阪に住んでいる友人同士でそれぞれ甘太郎に集合。距離は大きく離れているのに、出てくるお酒と料理はまったく同じ。そんなちょっと不思議な感じのする飲み会が、コロナ以降の日本では割と普通になったりするのかもしれない。
外で飲むのが大好きな人間からすると、家でのリモート飲みってのはどうも味気ないような気が以前からしていた。冒頭では「家でやれ」と完全に本音を書いたが、なんだかちょっと試してみたくなってきたぞ。
・今後に期待
甘太郎によると、リモート飲み用のiPadの貸し出しも行うそうで(数量限定)、 さらに今後はリモート飲み用メニューの開発も進めていくとのことだ。外食業界にとって受難の時期が続く中、こういったチャレンジングな試みはぜひ応援したいものである。