夏と言えばそうめん。しかし、長かったそうめんの時代にもピリオドが打たれるかもしれない。「星児流冷やしペペロン」によって。
おっと、「星児流冷やしペペロン」とは私(中澤星児)が最近よく食べている創作料理だ。ひんやりピリッとした味がめちゃんこウマイ。しかも安上がりで手間もかからず、作り置きまで可能なので、面倒くさい時はコレを2食食べているくらいだ。まさに夏を楽しめるグルメ。本記事では特別にそのレシピを公開したい。
・作ろうと思った理由
まず私が冷やしペペロンを作ろうと思った理由はこうだ。ペペロンチーノが大好きな私はペペロン星児と名乗るくらいペペロンチーノの記事を執筆している。さらに、最近の私の流行はコンビニの冷製パスタ。これもローソン、ファミリーマート、セブンイレブンを食べ比べるくらいにハマっているのだが……
あろうことか、コンビニの冷製パスタにペペロンチーノ味があるのを見たことがないのである。な、なんでやねん! ペペロンチーノはパスタの王様ちゃうかったんか!? そこで思ったのだ。冷やしペペロンチーノを作れないだろうか……と!
・立ちはだかる壁
思い立ったが吉日。私が、冷やしペペロンの開発に向けて動き出したのは1カ月前のことである。まず、フライパンで作った後に冷やすのは手間がかかりすぎるのでパスだ。そこで、ニンニクはおろしニンニク、唐辛子は一味を使い、調味料を混ぜるだけでパスタにぶっかけてみたところ……
ペペロンチーノの味はしなくもないのだが、ちょっと生臭い。あと、味が分散しているようにも感じられた。これをなんとかしたい。
・ひらめき
そこで思いついたのが、ソースをジュレにしてみるという手段。このアイデアは、富士そばの広報に聞いた『冷やしバクテーそば』を開発する時のエピソードにインスピレーションを受けた。つゆをジュレにして試したんだとか。
しかし、ジュレを作る際のゼラチンの量は、混ぜる素材によって結構違うみたいだ。基本液体の2~3%とのことだが固形にならなかったりする。かと言って入れすぎるとジュレがカチカチになる。ワイが欲しいのはもっとプルプルのジュレなんや!
・その時歴史が動いた
とは言え、カチカチのジュレでも、味見したらこの方向が間違っていないことは分かった。生臭さがなくなり、味も濃厚に感じられるのである。あとはゼラチン量の調整だけだ。そして、そこからさらに1週間……
ついに星児流冷やしペペロンが完成した。
これぞ私が追い求めていた理想の冷やしペペロン! 濃淡のある味はスッキリしていながらも、唐辛子やコショウの辛みもしっかり感じられる。さらに卵黄を乗せた時、歴史が動く味がした。
卵黄のトロみでペペロンジュレがさらに麺によく絡むようになったのだ!! コンビニどころじゃなくサイゼリヤでも十分戦えるぞコレェェェエエエ!
この時、そうめんの時代は終わったのである。私の中では。というわけで、宴もたけなわ。歴史も動いたことだし、以下にレシピをご紹介しよう。
【星児流冷やしペペロンの材料】
パスタ
刻みねぎ
オリーブオイル 大サジ2杯
おろしニンニク 好み
塩 少々
一味唐辛子 小さじ半
コショウ 小さじ半
ゼラチン 小さじ1杯半
卵 1個
【星児流冷やしペペロンの作り方】
1. お湯を沸かす
2. 沸騰したら火を止め、オタマ2杯分取る
3. 2にゼラチンを溶かす
4. 塩、一味唐辛子、コショウ、オリーブオイル、おろしニンニクを投入して混ぜる
5. 4を冷蔵庫で1時間ほど冷やす(ジュレ完成)
6. 残っているお湯を再度沸騰させパスタを茹でる
7. ジュレをフォークで細かくする
8. パスタに刻みねぎをかけ、ジュレをかける
9. 卵黄を乗せたら完成
──以上である。工程が多く見えるが、詰まるところジュレは混ぜて冷やすだけ。あとは、パスタにかければ完成だ。味付けの面で注意点を言うと、塩を入れすぎると一味唐辛子が塩のしょっぱさに負けるので、パッと2~3回振りかける程度で良い。おろしニンニクについては、参考までに言うと私は大サジ1杯くらい入れている。まあこれは完全に好みだ。
ペロッと食べられて、ニンニクでスタミナもつくこのメニュー。食欲もなくなる暑い日にはうってつけな味だ。むしろ、暑さが星児流冷やしペペロンをよりウマくする! もうすぐ8月、夏も本番。ペペロンパワーで乗り切ろう!!
Report:ペペロン星児
Photo:Rocketnews24.