旅行ガイドブックの老舗「地球の歩き方」が、創刊40周年を記念してシリーズ初の国内版『東京2021~22』を発刊した。「地球の歩き方」といえば、海外旅行のお供として最も頼りになる存在。旅の予算や安全情報、トラブル対策まで教えてくれる優れモノだ。
んで、この東京版がめちゃくちゃ売れているらしい。なんなら東京在住の方にも人気なのだとか。マジかよ。たしかに国内がどんな感じで紹介されているのか気になるぞ。ってことで、さっそく買って読んでみたのだが……もう東京に行きたくて行きたくて死にそうです。
・東京版の圧倒的な情報量
ありそうでなかった東京版、とにかく分厚い。まるで国語辞典レベルの重量・迫力なので、書店のガイドブックコーナーでも圧倒的な存在感を放っていた。さすが地球の歩き方、かなりストイックに情報をまとめたのだろう。持ち運ぶなら電子書籍版の方がいいかもしれない。
ただ、もちろん年月が経ってボロくなった地球の歩き方もイイ。バックパックに突っ込んでメモまみれになるうちに愛着もわくし、本当の意味での「旅の相棒」となるからだ。1冊の中で “本気で必要な部分” は、旅のプランや目的によって違うからガンガン書き込んで使いたい。
さて、表紙イラストは浅草雷門、おなじみの雰囲気でとても落ち着く。中身は東京都の基本情報から始まり、観光モデルプラン、エリアガイドにパワースポットなど……これまで通り、1冊で十分すぎる情報量なのだが、はじめて東京に行くことを想定して読むとけっこう面白い。
たとえば、東京ではエスカレーターを利用する際に右側を開ける習慣があることや、大規模イベント(ハロウィンなど)が開催される時の渋谷の治安などについても言及し、注意を呼び掛けている。たしかにハロウィンとW杯は、ほぼほぼ無法地帯になるからな。要注意だろう。
あと、満員電車も甘く見てはいけない、とのこと。つまり、東京名物「満員電車」はアトラクションではありません、なめんなよってことですね。その通りですね。
・歴史と文化が勉強になる
また、個人的には歌舞伎や能楽、大相撲の楽しみ方が勉強になった。基礎知識からチケットの買い方まできっちり説明されているから、チャンスがあればぜひ鑑賞してみたいと思ったぞ。国立能楽堂は千駄ヶ谷(せんだがや)にあったのか、知らなかったな。
それと「今こそ行きたいレトロ & 進化系銭湯7選」や「0円で楽しめる展望スポット7選」は、東京在住の方こそ参考になるのではなかろうか。まさに “江戸とTOKYOの魅力が満載” で読み応え抜群である。東京、行きたくなったぞ。東京行きたすぎるぞオオオ!
・全464ページ
そもそもはオリンピックで日本中から集まる旅行客をターゲットにしたそうだが、海外版と同様、エリアごとに地名の由来や歴史の解説もあるため、東京在住者からも人気を集めたのだろう。
──といった感じで、老舗の名品や伝説グルメまで網羅して全464ページ、別冊マップ付きで1836円(税抜き)だ。気になった方はぜひ早めにチェックしてみてくれ!
参照元:地球の歩き方「東京」、PR TIMES
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.