2020年10月14日から、一部を除く全国のコメダ珈琲店にて新作シロノワール『シロノワールくまもとモンブラン』の販売が始まった。熊本県のマスコット「くまモン」とコラボし、熊本の栗を使用したシロノワールだという。
HPを見る限り、おなじみのシロノワールにモンブラン的な栗のクリームがたっぷりかけられている……というのが大まかな仕様のようだ。ソフトクリームにモンブランのクリームとは、とても甘くて糖分チャージがはかどりそうだ。さっそく食べてみた結果……コメダよ、今回はそう来たか。
・全国2位
どうでもいいことだが、実は筆者は人生の12%くらいを熊本で過ごした経験があり、熊本もまたたくさんある故郷のうちの一つと言えなくもないくらいになじみがある。しかし、熊本が栗の名産地とは知らなかった。
熊本について特に語られるべきは、鶴屋と辛子蓮根と馬刺しと阿蘇山と肥後ずいきくらいだと思っていたが、栗もあったんですね。今回のコラボは、熊本の栗の知名度上昇に少なからず貢献することだろう。ちなみに令和2年4月に公開された農林水産省の統計によると、茨城県に続き全国2位だそうだ。1位との差はわずか280トン。
・モンブラン
それはともかくシロノワールである。見た目についてはまあいつも通りだ。クリームは安定感などはガン無視でそそり立っており、刻一刻と自重で崩れ去っていくが、それもまたコメダの日常。
表面のモンブラン感のあるクリームも、なんとなく味の想像がつく。ソフトクリームにモンブランのクリーム。
そしてデニッシュの間にもモンブランのクリーム。とにかく特定の方向に極振りしていくという、いつものコメダらしいブレーキが未実装な車のごときスタイル。今回は全力でモンブランなのだろう。食べてみると……
上品……だと?
なんということだ。狂ったような怒涛の甘さで責めたててくるものとばかり思っていたが、このシロノワールにはブレーキが実装されていた。まさかの程よい甘みと、上品な栗フレーバー。
・栗
コメダは往々にして控えめ感ある商品写真やキャッチコピーで安心させつつ、常軌を逸したドカ盛りや、怒涛の激甘な味付けなどで予想を裏切ってきた。コメダを利用するにおいて、コメダの裏をかいた予想と覚悟が必須なのはもはや常識。
しかし、今回はその裏の裏をかいてきたもよう。てっきり激甘モンブランで糖分攻めにあうものと覚悟していたが、実態は割と上品で繊細な和栗フレーバー。本格派である。そこまで甘くなく、栗がウマい。
甘さに対するカウンターとしてコーヒーも頼んでおいたものの、それは杞憂(きゆう)であった。だが栗の味は、これはこれでコーヒーとよくあう。栗のフワッとした香りをブラックのアイスコーヒーでキュッと締めると実にナイス。
ノーマルサイズは750円~770円で、ミニサイズは550円~570円。公式HPによると、11月下旬までの販売予定だが、変更になる場合もあるそうだ。ああ、ちなみに甘くないわけではないので。一般的にはかなり甘い部類だと思います。でもコメダ的には甘さ控えめな部類かなって。