真夜中にしか営業しないラーメン屋がある。夜がふけてナイトライフを楽しむ人たちが集まるころ、ようやくシャッターを開けるのだ。そしてその店は翌朝7時までラーメンを作り続ける。
単に「深夜営業」というだけのラーメン屋は他にもあるかもしれない。しかしその店、あまりにも美味すぎて、深夜にもかかわらず行列ができる絶品ラーメン屋として有名なのだ。実際にそのラーメン屋に行ってみた。
・ラーメン屋『いそのかづお』
札幌・ススキノの繁華街。新宿歌舞伎町よりもソフトで和やかな雰囲気があり、「どこの繁華街よりもススキノが好き」という人が多くいるという。そんなススキノには、隠れたグルメの名店がいくつかある。ラーメン屋『いそのかづお』もそのひとつで、ススキノで一番行列ができるラーメン屋としても有名だ。
・ドンピシャで「絶品」なラーメン
これは筆者(私)の経験でしかないが、絶品な醤油ラーメンに多いパターンとして「濃い色をしているのに飲めばアッサリ」という傾向があると思っている。『いそのかづお』の醤油ラーメン「札幌ブラック」はまさにそれで、ドンピシャで「絶品」だった。
・油膜の奥には漆黒の闇のごとく真っ黒なスープ
レンゲでスープをすくうと、見ただけでコッテリ感が伝わってくる脂が浮かんでいる。その油膜の奥には漆黒の闇のごとく真っ黒なスープの層。「ギトギト&塩辛い」と思うかもしれないが、文句を言う前にそのままレンゲを口に運んでみてほしい。
・醤油と脂とダシの良いところだけを味覚神経に伝達
脂には、たっぷりのウマミ成分が含まれている。「ラーメンの美味しさのキモ」ともいうべきそのウマミは「脂っぽさ」という弊害を生むが、このラーメンはそんな脂っぽさを微塵にも感じさせない秘密がある。スッキリとした黒醤油の性質によりクセのないスープに仕上がっており、その味により脂っぽさを軽減させ、醤油と脂とダシの良いところだけを味覚神経に伝達させることに成功しているのである。
・膜を作りつつ食す者の前に姿を現す
麺をスープから箸で持ち上げると、スープが浸透した麺の表面に脂がコーティングするかのように膜を作りつつ食す者の前に姿を現す。このスープに この極太麺あり。麺の表面はスープによって小麦の細胞が干渉を受け、融合した美味しさを出している。しかし麺の奥はスープに侵略されておらず、コアの部分は小麦の味をしっかりと残している。そのコアが食す者によって破壊され、そこにスープが流れ込んで新たな味を作りだす。
・ちょびっとごはんは重要
札幌ブラックと一緒に「ちょびっとごはん」(ライス小盛)を注文しよう。スープのキリッとしたテイストがご飯の持つ甘さとマッチして、お茶漬けのごとくサラサラと食べることができる。無料のオロシニンニクをラーメンに入れると、さらにキリッとした味になって新鮮なテイストに変化する。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 いそのかづお
住所 北海道札幌市中央区南5条西5丁目21 第2旭観光ビル1F
時間 22:00~07:00(しかしスープがなくなり次第閉店)
休日 日曜日
Correspondent: Kuzo
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オリジナル記事: 真夜中しか営業しない激ウマ行列ラーメン屋『いそのかづお』に行ってみた / 開店22:00 閉店7:00
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