9月30日より中国では秋の連休に入った。最長で11日間という休みに外国へ旅行に出かける市民も多い。尖閣問題の影響があるとは言え、ここ数日は日本でも中国からのツアー客をよく目にするのではないだろうか。世界中に中国からの旅行客があふれている。
だが、人気の旅行先のひとつであるフランス・パリから中国人にとってショックなニュースが飛び込んだという。パリで開業予定のホテルで「中国人はお断り」の方針が打ち出されたのだ。
この驚きの発表をしたのはパリっ子も人気のハイファッションブランド『Zadig & Voltaire(ザディグ エ ヴォルテール)』だ。同ブランドは2014年にパリにオープン予定している。しかし、誰でも泊まれるわけではないらしい。なんと中国人客の利用を禁止するというのである。
その理由を、同ブランドの創始者であるティエリ・ギリエ氏は「新しいホテルには部屋が40室の予定ですが、誰でも利用可というわけではありません。我々は中国人客は受け入れません。なぜならパリの要求は高く、人々はみな自分の空間と静かな環境を必要としているからです」と話している。
暗に「中国人はうるさくてウンザリ。ホント勘弁」と言い放った形である。中国メディアはこの発表を受け、同ブランドをはじめパリは中国人旅行者のフランス経済への影響力をみくびっていると批判した。
この一報に中国ネットユーザーからは
「人権侵害だ」
「Zadig & Voltaireなんて聞いたことねーよ!」
「それならこっちだってフランス人はお断りだ」
「こんなホテルは遅かれ早かれつぶれる」
と怒りの声が見られる。
しかし、意外なことに
「何も言えない……」
「確かに中国人はうるさいと思う」
「悔しいけど、まずは我々のマナー向上が先」
「確かにお金にモノを言わせる人もいるよね」
「こんなことを言われてしまって恥ずかしい!」
と、自らを振り返る反応も多い。
確かに中国人旅行者の購買力は目を見張るものがある。日本もその恩恵を受けている部分もあるが、そのマナーや“常識” の違いからトラブルになることも少なくない。
今回の「中国人利用禁止」は世界中の注目を集め賛否両論だ。だが、「フランス経済に影響を与えているのに!」という中国メディアの意見は一種の驕りに見えるのは気のせいだろうか。海外旅行の楽しみのひとつは現地の空気に触れることだ。現地の人と旅行者をつなぐのが「金」だけというのは寂しすぎる。
海外旅行の原則は「郷に入れば郷に従え」である。互いを尊重し気持ちよく過ごしたいものだ。
(文=澤井恵)
参照元:21世紀網(中国語)、Daily Mail(英語)
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オリジナル記事: 中国人にはもうウンザリ!? フランスのホテルが「中国人はお断り」方針を発表
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