似ているようで違うもの、世の中にはたくさんあります。ウナギとアナゴ、レギンスとスパッツ、マナとカナ……。そのなかから今回は、「嘘をつくことと、あえて黙っていること」に注目してみましょう。
嘘をつくことと、あえて黙っていることは全くの別物です。これを混同してしまうと、男女間にはトラブルが起きてしまいます。たとえば、貴女の彼氏が、貴女と出会う前にホストクラブでの勤務経験があるとしましょう。それをずっと知らされず、ある時何かのきっかけで知るところとなります。その際、何故か烈火のごとく怒る女性のなんと多いことでしょう。「隠し事するなんて酷い!」と彼氏を責めたて謝罪させる前に、よく考えてみてください。彼氏は何故、貴女に打ち明けなかったのでしょうか?
まず、隠し事には大きく分けて2パターンあります。意図的に隠しておきたい事柄と、わざわざ言うまでもないだろうという事柄。前者のほうは、趣味・嗜好に関する隠し事が多いようですね。「実はフィギュアのコレクターだ」や「マニアックな地下アイドルの追っかけをしている」、「下着女装の愛好家だ」等々。後者のほうは、過去の女性遍歴が中心でしょうか。「初体験を小学生のうちに済ませている」とか「経験人数は4ケタ超え」等々。
前者のほうを言わない理由は、貴女の賛同を得られない確率が高いからでしょう。「くだらない趣味に大金使うなんて信じられない!」と否定されるくらいなら言わないほうが賢明です。否定されずとも、趣味・嗜好の世界には、いかに恋人といえども踏み込んでほしくないという思いがあるのかもしれませんね。いずれにせよ、彼氏は、自分の趣味・嗜好を貴女と共有する気がないのです。
後者のほうを言わない理由は、貴女が苦悩することを慮(おもんぱか)っていると考えられます。過去の女性遍歴を話すことによって、二人の交際がよりよいものになるならいくらでも話すでしょうが、そうではないですよね。彼氏が黙っていたのは、貴女を思いやってのこと。また、貴女にとっては聞き捨てならぬ内容でも、彼にとっては所詮は過去の出来事、さかのぼって語るまでもないとジャッジしたのでしょう。
いずれにせよ、彼に話す意志がないのに、「隠し事はしないで!」とわめき散らすのは強要でしかありません。「フィギュアなんて大嫌いだ」や「地下アイドルに興味はない」、「下着女装なんて考えたこともない」と嘘を雄弁に語られたというなら話は別ですが、そうではなく黙っていただけですよね。「初体験はキミだよ」、「経験人数も、素人はキミ一人さ」という発言は嘘にあたりますが、黙っていたのは罪ではありません。
貴女にだって、あえて言わないでいることがあるはずです。女子大時代にスナックでバイトしていた・プチ整形している・彼氏のケータイをこっそり見た等々。それらについて問い詰められたら、きっと貴女は「あえて言わなくてもいいと思って……」というでしょう。彼氏とて同じです。恋人同士だからといって、何もかもあけっぴろげにする義務はないですよ。
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オリジナル記事: 【三十代女子の恋愛奮闘記】「嘘をつくこと」と「あえて黙っていること」の違いとは!?
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