世界的に禁煙の機運が高まりつつあるなか、「いつかタバコを止めよう」と考えている喫煙者は多いはず、記者(私)もその一人だ。最近健康診断を受けたところ、医師に「ただちにタバコを止めなさい!」と言われた。しかしそう簡単に止められたら、とっくに止めていると言いたい。
一度でも禁煙にチャレンジして、挫折を味わった人ならわかることだが、ニコチンの「離脱症状」は驚くほどキツイ。そんな禁煙失敗者に朗報がある。イギリスの研究者によると、少しずつタバコの量を減らしていく方が、突然禁煙に踏み切るよりも効果的かもしれないというのだ。離脱症状を軽減できるかもしれないぞ。
喫煙者のために、記者が医師に言われた喫煙に関する目安をお伝えしておこう。医師によれば、「一日の本数」 × 「喫煙年数」で喫煙の危険度がわかるらしい。記者の場合、一日20本を20年間にわたって吸っている。つまり先の計算式で出てくる数字は「400」だ。この「400」が体に深刻な影響を与える限度であり、これ以上になると危険ゾーンに踏み込むことになるようだ(医師は科学的な根拠を示さなかったので、あくまでも参考にして頂きたい)。
とはいえ、いざ禁煙しようと思うと、恐怖しかないのだ。過去に禁煙チャレンジした際の離脱症状が思い出されるからだ。まずめまいがして、頭がボーっとし出し何も考えられなくなる。そのうちに立ちくらみがして、立っていることもままならない。ひどくなると吐き気さえ覚える。
残念なことに、これらはタバコを吸うと和らぐのだ。完全に体からニコチンが抜け切るまで、先に挙げた症状が、波のように押し寄せては引いていく。「止めたい」という意志は、これらの症状によってことごとく打ち砕かれていくのだ。
そんな恐怖に対峙する方法を、英国国立臨床研究所のマイク・ケリー氏が唱えている。彼によれば、「徐々に喫煙量を減らす方法が、健康上有益かどうかは明らかになっていない」としながらも、「いっぺんに喫煙を止めることをできない人にとって、きっかけ作りになる」として推奨している。
そのうえでニコチン代替薬品の利用について、「(代替薬を)5年間利用しても、体に安全であると保証すべき」と主張し、気長に禁煙と付き合うことをすすめている。「絶対に禁煙はムリ!」とかたくなに考える人は、ケリー氏の意見を参考にして頂きたい。そして長期的に、タバコを減らしていく方法を模索していくと良いだろう。
参照元:Medical Daily(英語)
Photo:Rocketnews24
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オリジナル記事: 「禁煙はムリ」と考える人に朗報! 英研究者が「少しずつタバコを減らすことが有効」と主張
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