パラパラ漫画を映写できる「アニメーションプロジェクター組立キット」を作ってみたら…思っていたのと違った

パラパラ漫画……すべてのアニメーションの原理であり、授業中の究極の暇つぶし。普通は自分でページをめくって遊ぶだろうが、LED電球を組み込んで壁に映写できるキットを発見した。

学校教材や知育玩具を数多く作っている信頼のアーテック製。価格も手頃で、夏休みの自由研究にも役立つだろうと思い作ってみたら……想像と違う結果になってしまったのでご報告したい。

・「アニメーションプロジェクター組立キット」

価格は大手ネットショッピングサイトで1000〜1500円程度。本体となる紙パーツの他、LEDをつけるためのソケットや銅線、電池ボックスなどが入っている。

両面テープやボンドも同梱されている親切設計。こういった細かい気配りがあると、ユーザー目線のキットだなと安心できる。中には開発者しか作れないような、独りよがりなキットもたまにあるのだ。ただ、両面テープは粘着力が弱く、組立途中ではがれてしまうこともあった。

それでは作業開始。電球部分から作っていく。紙パーツはダンボール紙で、かなり丈夫にできそう。

アニメーションする部分は、印刷済みのイラストが同梱されている。クマのようなウサギのような動物のキャラクターだ。宙返りする動きかな?

ドラム状に丸めて、連続した静止画を作る。オリジナルのイラストを使いたい場合は上から貼り重ねることになる。完成後に貼ることもできるが、組立途中で貼ってしまうと簡単だろう。

説明書と見比べながら配線していく。ビニール導線をちょっとだけ切って金属部分を出し、同じく金属部分に巻き付ける。理科だったか技術家庭科だったか、学校の授業でよくやったな。

本体と機械部分を組み合わせて完成だ。ハンドルがついていて、ドラムが風車の羽根のように回る。

・さっそく上映会だ!

LEDの光は頼りないので、なるべく暗い場所、なんなら完全な暗室がいいだろう。筆者はクローゼットに閉じこもった。まだ日没前だが窓のないクローゼットで、しかも外は昼から大雨なので家全体が暗い。

LED電球にはちゃんとスイッチがあって、オン・オフできる。紙工作なのに凝っている。

スイッチを入れるとちゃんと点灯してホッとした。正しく配線できている証拠だ。それでは明かりを消して投影してみる。

わくわく……

ふぁっ!! なんか怖い!

もとは可愛いクマちゃん(?)だったはずなのに、なぜか心霊写真みたいになっている!

満面の笑顔なのも余計に怖い!

おかしい、パッケージの見本写真とはほど遠い。ピントが合っていないせいかと思ったけれど、どうやってもこれ以上は鮮明にならない。

ハンドルを回してアニメーションさせてみたが、かろうじてなにか映っている、というのがわかる程度で、動いているようにも見えない。ぼんやりと不鮮明で、キャラクターかどうかさえ判別できないのだ。いい大人が真っ暗なクローゼットに閉じこもってカメラを構え、なにをしているんだろうと我にかえる。

なお、筆者は1人でクローゼットにいたが、写真になにか気づいていないモノが映っていたとしても、決して知らせないで欲しい……。

・無念である

残念ながら、見た目は本格的なのだが、アニメーションを楽しむことはできなかった。なにが原因だろうか。作業工程は簡単で、説明書もわかりやすいので間違えるような部分はない。光源が弱いのかな? お子さんの自由研究にと考えている方は注意して欲しい。

なお、ダイソーサイエンス(DAISO)の「アニメのしくみをしろう!」は 光源もなく自分で動かすという単純な仕組みだが、本当に動いているように見えるのでオススメだ。

参考リンク:Amazon(販売ページ)
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.



重機はロマン! 実物は買えないからペーパークラフトでクレーン車を所有してみる

重機とはロマンである。自分ではたぶん運転したり所有する機会は生涯ないだろうけれど、家みたいに大きいクルマで、人力では成しえない作業がやすやすとできる。「働くクルマ」に憧れるのはなにも少年だけではないはずだ。

そんな重機を手のひらサイズに縮小して所有できるペーパークラフトがあるぞ。全8種あり、筆者は迷わず「ロマンなら絶対クレーン車だ」と手に取ったのだが、もしかしてあなたならダンプだろうか。それともパワーショベルかホイールローダー……。

・「カーズクラフト・ミニ / クレーン車」(税別500円)

株式会社あおぞらのペーパークラフトシリーズ「カーズクラフト」。レギュラーサイズとミニサイズがあり、今回ご紹介するのはミニサイズ。レギュラー(税別1200円)の方が大きくて迫力があり、主要なパーツが可動したりもするのだが、もともと巨大なものがどれだけ小さくなっているかが萌えポイントだろう。

材料はわずか2枚の厚紙だが、パーツ数は61ピースあるという。対象年齢12歳以上と結構高く、所要時間も40〜60分となかなかだ。

パーツはおなじみ、レーザーカット済み。何カ所かカッターを入れるだけで切り離すことができる。

折るべきところには線が入っていて、パキッと折れるのが小気味よい。

説明書はきわめてシンプルで、読解にちょっと苦労するところもある。ちなみに筆者の考える「わかりやすい説明書ナンバーワン」はレゴである。老若男女、言語が違っても必ず完成にたどり着くレゴの説明書は優秀だと思う。

もうひとつ、凸部をスリットに入れて固定するのだが、紙なので割れたり潰れたりしやすい。1度で入らず紙がクタクタになってしまうと作業が段違いに難しくなるので慎重に……。

紙の扱いには丁寧さが求められるが、作業工程そのものは単純である。クレーン車は運転席と操縦席が分かれていることを初めて知った。改めて考えてみれば当然だ。

順調にいけば作業時間は1時間くらい。車体に細かいパーツを載せて完成!

・完成した姿

本当に手のひらサイズ! トミカくらいだろうか。それでいて細部がよくできている。

ペーパークラフトのいいところは、紙ならではの渋さ! テカテカ光らないのがいい。

黄色と黒の2色しか使っていないのに、めちゃくちゃリアルだ。

これは1台だともったいない。たくさん作って工事現場にしたい!

・ラインナップは全8種

ガチャガチャ版もあるようだが、ビニール袋でパッケージされたキットは全国のホビーショップ、文具店、ミュージアムショップ等で発売中とのこと。筆者は手芸用品店で購入した。ガチャガチャとは違って自分で選んで買えるのがいい。

ラインナップは今回作ったクレーン車に加え、ダンプトラック、パワーショベル、ブルドーザー、ホイールローダー、ミキサー車、そして新発売のロードローラーとフォークリフトがある。

毎日乗っている人からすれば「そんな甘いもんじゃねぇ」と言われるかもしれないが、あえて主張したい。重機はかっこいい! 実物は買えないからせめてミニチュアで所有しよう。

参考リンク:株式会社あおぞら
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.



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