「麻薬やアルコールの中毒になると長期にわたって性的機能が低下する」という研究結果

「麻薬やアルコールの中毒になると長期にわたって性的機能が低下する」という研究結果

飲み過ぎた日の夜、ベッドで下半身が思うように機能しなくなるという話はよく聞くが、アルコールの過剰な摂取や麻薬摂取の影響は一時的なものではないようだ。長期間にわたって、性的機能に影響を与えることが明らかになったのだ。

スペインのグラナダ大学とコロンビアのサント・トーマス大学が行った研究によると、過去にアルコールや麻薬中毒であると、その後の性的機能にも大きな影響を及ぼすことが分かった。

研究チームは906名の男性を対象に研究を実施。906名のうち550名はアルコール、コカイン、マリファナ、スピードボール(コカインとヘロインを組み合わせたもの)のいずれかに中毒であると診断された過去があるが、研究実施中は中毒状態からは回復していた。

研究チームは参加者の性的機能を次の4つの点で評価した。性欲、セックスの満足度、セックス中の興奮度、オーガズムに達するか否か、という基準だ。こうした点に基づいて分析を進めた結果、過去に麻薬やアルコールの中毒であったかどうかでその後の性的機能に違いが生まれることが明らかに。

まず、過去に薬物を摂取したことのあるグループは摂取したことのないグループに比べて性的機能が「いくらか」または「非常に」低いことが判明した。また、アルコールは勃起不全の最も大きな要因となること、そしてアルコール、ヘロイン、コカイン、スピードボールに以前中毒だった場合、オーガズムに至りにくいという結果になった。

中毒である薬物の種類によっても影響に違いが見られた。例えば、コカイン使用者は中毒状態がピークの時には性欲が高まること、スピードボールはセックスによる快感を高めるものの、性欲は落ちるといったような影響があるとのことだ。

なお、麻薬に限らず処方薬に関しても、性的機能に影響があるそうだ。例えば、神経伝達物質セロトニンが含まれる抗うつ剤であるプロザックやSeroxatといった薬はセックスへの意欲を低下させ、オーガズムも得にくくなることで知られている。それ故に、早漏の男性にこうした薬が処方されることもあるほどだ。

アルコールも薬物も中毒になると健康や生活が破壊されてしまうことはよく知られているが、回復後も性生活にマイナスの影響を与え続けるとはなんとも恐ろしい。中毒の恐ろしさをさらに示す研究結果である。

(文=佐藤 ゆき
参照元:Mail Online(英文)
illustration:Rocketnews24.


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カテゴリー アルコール, セックス, 中毒, 生活, 知識, 麻薬

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