NASA(米航空宇宙局)が非常に興味深い報告をしているのでご紹介したい。2012年8月30日に打ち上げられた二機の探査衛星「RBSP(放射帯嵐探査機)」が電波を捕捉。その音が「地球の奏でる歌」なのだという。公開された音を聴くとまるでイルカの鳴き声のように聴こえ、非常に神秘的なのである。
NASAが10月1日に公開した内容によると、現在探査機は地球の磁場環境を解明するため高放射線領域(ヴァン・アレン帯)にとどまり、約二年間にわたって探査を続ける。9月5日に電波信号をとらえたそうだ。
米アイオワ大学の科学者クレイグ・クレッツィング博士は、これを「コーラス(歌)」と説明し、今までもっとも鮮明にとらえた音であると語っている。「もしも私たちの耳にアンテナがついていたなら、放射帯は人間の声のように聞こえるだろう」というのだ。
しかし、地上での音響波とはまったく別物とのこと。探査機のコイルアンテナは、特殊な電波を見つけ出すように設計されている。それによって、0キロから10キロヘルツの周波数帯で構成された地球の歌を記録することに成功したのである。
博士は今回の報告を大きな成果と賞賛している。宇宙空間には「殺人電子」とよばれる電子が存在しており、これによって衛星や宇宙船員は常に危険にさらされている。地球の歌との関係が判明すれば、この危険を事前に察知して対処することも可能になるかもしれない。
博士は今後、地球の歌のステレオ録音を試みることを検討している。また、どれくらいの範囲にまでこの電波が広がっているのかも調査する予定である。それにしても神秘的で、あたたかい音ではないだろうか。もしかしたら、イルカはこの地球の歌と共鳴しているのかもしれない。
参照元:NASA SCIENSE,Youtube ScienceAtNASA
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オリジナル記事: NASAが「地球が奏でる歌」を公開 / イルカの鳴き声に似ていて神秘的!
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