全世界に衝撃を与えた、アメリカ・コロラド州で発生した映画館乱射事件。2012年7月20日に発生したこの事件では、多くの死者が出ており、今もなお世界中の人がその事件の犠牲者たちに追悼の念を送っている。
しかしアメリカは、ただただ悲しむだけでは終わらなかった。このショッキングな事件を受けて、ヒューストン市が動いたのだ。同市は、アメリカ合衆国国土安全保障省からの資金協力を得て、同じような銃乱射事件に遭遇した場合、どう対処すべきかを解説した動画を制作。「RUN. HIDE. FIGHT. Surviving an Active Shooter Event – English」というタイトルのその動画では、銃乱射事件に遭遇した時に行うべき行動として、3つの行動を挙げている。
それは逃げる・隠れる・戦う! 行うべき行動の優先順位としては、逃げる > 隠れる > 戦う。つまり逃げられるのなら、「真っ先に逃げろ!」ということ。そしてもし逃げられないような状況にあるのなら、隠れるべし。そしてそして、逃げも隠れもできないのなら、最後は「戦え!」ということである。
以下が動画のなかで紹介されている、生き残る上で大切なポイントである。
【逃げる】
・逃げ道があるのなら、避難する
・他人が避難することに賛成しようとも反対しようとも、とにかく逃げる
・所持品は置いていく
・可能なら、他の人も逃げられるよう助ける
・他人が、事件が起こっていることを知らずに、犯人がいるところに行こうとしていたら、止める
・自分が安全な場所にいる時は、緊急電話番号(日本の場合、110番や119番など)に電話する
【隠れる】(逃げることが不可能な場合、隠れる場所を見つける)
・ドアの鍵を閉める。もしくはドアのところに物を置いて、ドアが開かないように封鎖する
・携帯電話の音が鳴らないようにする
・何か大きなものの後ろに隠れる
・音を立てない
・犯人の視界に入らない場所に隠れる
・犯人が、自分がいる方向に撃ってきても大丈夫なように、自分を守るものの後ろに隠れる
・自分の動きを制限するような場所には隠れない
【戦う】(最後の手段。自分の命が危険にさらされた場合に限る)
・犯人を無力化する
・物理的な攻撃をする
・その場で武器を作る
・自分の行動に集中する
【救助部隊が現場に到着した時】
・騒がず、指示に従う
・常に自分の手が、救助部隊に見えるようにしておく
・何かを向けたり、大声をあげたりしない
・負傷者のための助けが来ていることを知っておく
これらの行動をどう実践するかは、動画のなかで分かりやすく説明されているので、ぜひ動画をチェックして頂きたい。
しかしこの動画を見ても、日々平穏な生活を送っていると「こんなこと、自分の人生ではまず起こらないだろう」と心のなかでついつい思ってしまう。しかしその心の緩みが、実際に凶悪事件と遭遇した時に、「えっ? これは一体なに? どうすればいいの?」というパニックを呼んでしまうのだ。
普段から「もし自分が凶悪事件に巻き込まれたら」を想定して心の準備をしておくことが、自分の命を守る上でとても大切なことなのである。
(文=田代大一朗)
参照元:YouTube/RunHideFight, Daily Mail(英文)
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