犬や飼い主より態度の大きな猫は珍しくありませんが、そんな猫よりも偉そうなペットがいました。
ミミズク(フクロウ)です。
動画をご覧ください。
続きを読む手をかざすと自動でプシューとアルコールが出てくるスプレーには、どこか業務用というか、オフィス用の “やや高め” なイメージがある。だから、その価格が税込2580円だと知ったとき、私は「安い」と思った。同時に、「機能的にはショボそう」とも思ったのだ。ところが……
実際に使ってみたら、機能面もバッチリだった。特に、感度。手を少しかざしただけでも、アルコールがプシュー。何度やってもプシュー。しっかりと、手の存在を感知している。「こりゃいい。消毒がラクだわ」となったので紹介したい。
最初に言っておくと、私が気に入っている「非接触の消毒ボトル」は2020年8月12日時点ではネットで簡単に購入できない。私はアキバにあるサンコーレアモノショップの実店舗で入手したが、同店のオンラインショップでは現時点で「品切れ中、次回入荷判明次第予約開始」とある。
なので、ネットで購入する場合は取り扱いが再開するまで待つか、もしくは似たような商品を探すしかない。今回は、サンコーで入手した「非接触の消毒ボトル」についてレビューしていくので、購入を決める際の参考にして欲しい。
まず、商品名はそのまんま『触れずに消毒できるセンサー式消毒スプレーボトル』。価格は先述の通り2580円で、2020年7月31日にサンコーで発売されたらすぐに人気になったようだ。ポイントとしては、乾電池(単三 × 4本)で駆動すること。つまり、コンセントの場所などに悩まされることなく置けるのだ。
ただし、同商品に乾電池は入っていないから、そこだけ注意する必要がある。むしろ、注意点といったらそれくらい。あとは、説明書にしたがってアルコール等を入れたりすればいいだけなので、セット方法については省略したい。
それより大事なのはサイズ感。家に設置するとなると「どれくらいの大きさか?」ってことが気になる人は多いかと思うが、簡単に言うと「500ミリリットルのペットボトルより高さがちょい低くて、胴回りはちょい太い」と言ったところ。
数字的なところを言えば、幅152 × 高さ190 × 奥行105ミリメートルで、重さは423グラム。液体を入れるタンクの容量は300ミリリットルだ。よくあるアルコールスプレーボトルと比べても、そこまで変わらないサイズ感かと思う。
で、置き場所を決めたら、あとは1回あたりのアルコール噴霧量を決める。選べるのは2段階で、大(1ミリリットル / 1回)と小(0.6ミリリットル / 1回)。スプレーボトルの上部に「+」と「−」のボタンがあるから、そこで調整すればOKだ。
これで設定は終了。あとは手をかざすと……
緑のライトが点灯し、プシューとアルコールが噴霧される。そして先に述べた通り、その感度がなかなか良いのだ。たとえば……
オラオラオラオラオラオラオラオラ! っと、高速で手を出し入れしても……
しっかり反応する。なんだこいつ……! 2580円なのに……! 高そうな業務用のセンサー式温風機でもなかなか反応しないヤツはザラにあるというのに……!! やりおる!!!!
……という感動のあまり、何度もオラオラを楽しんだのちに私はこの記事を書いているのだが、説明書を見て愕然とした。というのも……
稼働回数 約3500回(※状況により異なります)
……というわけで、私のように楽しいからと何度もオラオラしていると、稼働回数に達してしまうのを早めるだけなのでお気をつけていただきたい。
まぁ稼動回数とはいっても、仮に3500回で終わるとした場合、1日に10回使っても約1年持つ。その時には新型コロナウイルスの騒動が収まり、消毒に対して今ほど神経質にならなくてもいいかも……。というか、そうなっていることを願ってやまない。
参考リンク:サンコーレアモノショップ
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
ベトナム旅行で『フォー』を食べるのを楽しみにしていたのだが、現地の食堂で運ばれてきたのは “想像と違うヤツ” だった。私がイメージしていたフォーとは……ホレ、薄くて優し〜いスープに平らな麺、ゆでた肉や葉っぱが浮かんだ “よくある例のアレ” である。
しかし実際のところ本場のフォーには、辛いモノや酸っぱいモノなど様々な種類が存在しており、結局 “例のアレ” は1度として登場しなかったのだ。どれも非常においしいフォー達だったが、せっかくなら “例のアレ” にも出会いたかったなァ……ベトナム……さよならァ……!
小さな心残りを感じつつ、私は『ベトジェットエア(通称:ベトジェット)』で帰国の途についた。運賃が安い代わりに荷物預け・飲食物・サービスなどが有料である場合が多いLCC(格安航空会社)だが、中でもベトジェットは機内物販が充実していることで知られる。
旅の便利グッズからぬいぐるみ、洋服に水着までも網羅する「ベトジェットブランド」。商品ラインナップを機内で眺める時間はと〜っても楽しい。
お待ちかねの機内食も他LCCより充実している印象である。ベトナム風、洋風、タイ風、中華風、シンガポール風……1食500円前後だから、かなり良心的なのではないだろうか。
『インスタントヌードル』コーナーもあった。生麺を好みがちな日本に対し、アジア諸国ではレストランでインスタント麺を食べることも珍しくない。現に機内メニュー表を見れば、インスタントとはいえ屋台さながらに豪華なトッピングがされているぞ。これは期待できそう!
『ベトナム・ビーフ・インスタントヌードル』は豪華に牛肉が乗せられている様子。隣の『タイ風インスタントヌードル』にはエビやキノコも見えるし……クーーーーッ! 迷うなァ〜!!! お次は……『ナンバンインスタントヌードル』?
「ナンバン」とは “南蛮漬け” のナンバンか、はたまた地名か何かだろうか? どーにもピンとこない。ただ幸いにも『ナンバンインスタントヌードル』には、他の商品にはない “説明書き” が印刷されていたのだ。それはズバリ……
_人人人人人人人人人人_
> 南ベトナムで評判 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
……つまりコレは「南ベトナム料理」ということなのだろうか? しかしそうなると「評判」が文法的におかしな感じである。また「北ベトナムでは全く評判じゃないのか」も非常に気になるところだ。説明書きのおかげで余計に深まるナゾ……。
考えても混乱するだけと察した私は『ナンバンインスタントヌードル』(5万5000ドン / 約250円)を注文することにした。ついでにCAさんに「これは南ベトナム料理なのか」と尋ねれば問題解決だ。かくして10分ほどで運ばれてきた『ナンバンインスタントヌードル』とは……
_人人人人人人人人人_
> 普通のカップ麺 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
“見本と現物が違う” のはよくあることだが、日本だと「見本よりエビが小さい」「トッピングが少ない」くらいの誤差が一般的だ。「そもそも見本と別モノ」というパターンはある意味斬新である。
が、しかし! その感覚は国によって異なるのだろうし、考えてみればたった250円で屋台並みの料理が食べられるワケがない。ここは黙って食うべし! …………ン!? こ……これは!!!
これぞまさしく “例のフォー” !!!
平たく透き通る麺、優しいスープ、強めに効いた化学調味料のうま味まで……『ナンバンインスタントヌードル』は、私の “漠然としたフォーのイメージ” そのままだったのである。こんなところで出会えるなんて……しかもよく見ると我らが『エースコック』の商品!
ベトナムどころか日本でも確実に大ヒットしそうに圧倒的なウマさだが、なぜ「南ベトナム」で評判なのだろう? 「北ベトナムでももちろん評判だけど、特に南で評判」の略かな? 謎が謎を呼ぶぜ『ナンバンインスタントヌードル』……!
私は帰国後、アジア食材店やネットなどでこの商品を探し回った。しかし残念ながら今のところ再会には至っていない。コロナ禍で海外への渡航は難しいのが現状だが、時が来たら私は真っ先にベトジェットに飛び乗ろうと思う。もちろん行き先は「南ベトナム」だ。
( ※ 本記事の情報は昨年12月の取材を元にしています)
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
ハンバーグの名店といえば、静岡県では「さわやか」が有名だ。いっぽう、神奈川・横浜市にも名前の通った名店がある。「ハングリータイガー」だ。ハンバーグについて語られる時、この2つのお店が引き合いに出されることはよくある。それなのに! 私(佐藤)はハングリータイガーを知らずに今までの人生を歩んできてしまった……。
「いつか行ってみてえなあ~」なんて思ってたら、そのチャンスが突然訪れた! 横浜に取材に行くタイミングで、自分が店舗の近くにいることが判明。これは今しかない! そう思ってお店に行き、念願の “初ハングリータイガー” を果たすことに成功した。これが浜っ子を魅了するハンバーグステーキか~!!
ハングリータイガーは1969年、横浜・保土ヶ谷に誕生した。車社会の到来を予見した創業者が、郊外に大きなレストランを作ったのがその始まりなのだとか。それから半世紀、現在は横浜市内を中心に10店舗を展開し、浜っ子のソウルフードとしてしっかり定着している。
そして今回、私が足を運んだのは2019年10月末にオープンしたばかりの横浜ハンマーヘッド店だ。「横浜ハンマーヘッド」とは、客船ターミナルに食をテーマとした体験型商業施設である。
食べるのはもちろんハンバーグ! ステーキも気にはなったけど、「ハングリータイガー初心者なんだから、ハンバーグ食うべきだろ」と自分に言い聞かせた。ステーキはまたの機会に……。ということで注文したのは、ダブルハンバーグステーキのスペシャルセット(税込3370円)にチーズをトッピング(税込180円)することにした。
ハンバーグの重量は1つ220グラム、ダブルなので合計440グラムである。これにスープ・サラダ・ドリンク・パンまたはライスの付いたスペシャルセットをチョイスした。この選択で間違いないはずだ。これを食えばハングリータイガーがわかる! はず……。なお、ここでは油跳ね防止に紙ナプキンを使用する。鉄板が到着する直前にテーブルの上に敷いて、豪快に跳ねる油に備えよう。
そして待ちに待ったハンバーグ登場! しっかり焼き目のついたハンバーグが2個、鉄板の上に転がっている。コレをスタッフが手際よくカットして、ギュッと鉄板に押し付けて仕上げていく。最後にオリジナルソースをかけて完成! 「いただきます」と言いたいところだがちょっと待った! 油跳ねが落ち着くまで約60秒待つことになる。ジューッ! と心地の良い音がしている。う~ん、早く食べたい!!
付け合わせはソテーした玉ねぎとラタトゥイユ(野菜をトマトで煮込んだもの)、それにいんげんとベイクポテト(フレンチフライポテトの変更可)だ。ハンバーグの味に干渉しない、シンプルなものを付け合わせに置いている。
早速ハンバーグの感想を言いたいところだが、先にこれだけ言わせてください! このベイクポテトがめっちゃ美味い!!。ホクホクかと思いきや、トロトロでその甘さはスイートポテトかよ! ってくらい甘くてトロける。これだけお替りしたいと思ったほどだ。
ではハンバーグの話をしようか……ハンバーグはつなぎゼロ。肉の旨味をギュギュっとラグビーボールの形に閉じ込めている。カットしたらその旨味が中からジワリとあふれ出してくる。肉の挽き目は粗くて、食感はワイルドだ。ブラウンソースはに味が濃そう見えるけど、あっさりしていてハンバーグにコクを添えている程度。主役はあくまでもハンバーグ、肉感を楽しませようというお店の姿勢がうかがえる。
食べ終わってみると、440グラムの重量感は全然感じない。脂っぽさもなく、胃にもたれる雰囲気もない。なるほど! このあっさりとした食べ応えなら子どもからお年寄りまで、安心してハンバーグの味を楽しむことができる。幅広い層に支持される理由は、これなんじゃないのか? 世代を超えて愛される味の秘密に触れた気がした。
ちなみにお店の混雑状況はホームページの「店舗情報」で確認できるので、その情報を確かめてお店を訪ねて欲しい。8月中盤は暑さが厳しくなることが予想されている。今のうちにスタミナつけて、今後の猛暑に備えよう!
店名 ハングリータイガー 横浜ハンマーヘッド店
住所 横浜市中区新港2丁目14番1
時間 11:00~22:00
※新型コロナウイルスの影響で営業時間変更の場合有り
既報のとおり全国の劇場で『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ゲド戦記』の4作品が異例のヒットを記録中。
さらに「金曜ロードSHOW!」では3週連続でスタジオジブリ作品をノーカット放送。8月14日『となりのトトロ』、8月21日『コクリコ坂から』、8月28日『借りぐらしのアリエッティ』という豪華ラインナップとなっています。まさに今年はジブリづくしの夏!
が、筆者はいいたい。なぜ『風立ちぬ』がないのかと。評価の分かれる作品であることも 、昨春に放送したばかりだというのも承知しているけれど……新型コロナと闘う今こそ見るべき作品じゃないか! メフィストフェレスとか魔の山とか、難しい暗喩がわからなくても大丈夫な同作の魅力をぜひお伝えしたい。
この作品への評価はおそらく賛否両論。胸のすくような冒険活劇でもなく、少年少女の成長物語でもなく、心理描写は難解で哲学的。好みじゃない、というのを通り越して「何を伝えたいのかまっっったく理解できない」という声もあるのでは。
本作は「生と死」の物語。背景に、昭和初期の暗い時代設定があります。飛行機は最初から爆弾のイメージとともにあり、関東大震災、金融危機、あふれる失業者、特高警察による取り締まりと、物語の随所で観客をどこか不安にさせるような、不穏な空気が流れています。謎の人物カストルプも不吉な予言をしますね。
零戦を作った天才設計者が主人公ということで、戦争賛美だという批判も一部で聞かれましたが、物語全体をおおう暗さは、宮崎監督がこの時代を悲痛なものとして捉えていることを色濃く示しています。
菜穂子のかかっている結核は、当時「亡国病」と呼ばれた不治の病。そしてユーミンの主題歌『ひこうき雲』は若くして亡くなる「あの子」を歌った死の歌です。常に画面にただよう死の気配……。
それでいて軽井沢での2人は、子どもみたいにはしゃいで青春の輝きを見せます。暗い時代の中にあっても、確かな希望や前向きさが感じられますよね。「死」の悲しさや虚しさと、「生」の輝きとが1つの映画に同居しているのです。
本作のキャッチコピーは「生きねば。」(実は漫画版『風の谷のナウシカ』最終巻・最終コマの言葉!)
そしてポール・ヴァレリーの「風立ちぬ」の詩と、「自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたいのである」という宮崎監督の企画書……
この映画のテーマをひと言で表現するならば「どんなつらい時代でも、人は力を尽くして生きなければならない」ということだと思います。時代だけでなく、生まれた場所、性別、家族、健康状態、仕事などなど、自分の力ではどうしようもできない環境の中でもベストを尽くすべきだ、という力強いメッセージを感じるのです。
物語はひたすら淡々と進んでいき、ちょっと退屈ともいえます。「3~4日に起こった出来事」を描くことが多かったというジブリ作品の中で、本作は30年にわたる1人の人間の生涯を描いています。「設計者の日常は地味そのものであろう」とは宮崎監督の弁。
作中で心の師カプローニが二郎に「創造的人生の持ち時間は10年」というアドバイスを与えます。狭い意味では「ものづくりの才能を発揮できる期間」でしょうが、筆者は「人が輝ける時間」だと受け止めました。
サラリーマンにせよ、スポーツ選手にせよ、もしかしたら恋愛のような人と人との関係も、スポットライトが当たったかのように輝けるのはせいぜい10年なんじゃないかと。連続した10年でなくとも「あのときはよかった」と思える時間。
それ以外の時間というのは、食べて仕事して寝て……同じような日常の繰り返しで、ドラマチックなことなんて起きやしない。人生の99%はそもそも、めちゃくちゃ地味なものだと思います。ごくたまに訪れる幸福な瞬間のために、日々つらいことや、つまらないことを繰り返しているのではないかと。
その営みをリアルに描いているのが『風立ちぬ』なんじゃないかと思います。感情の嵐は起きないけれど、見終わってからジワジワと胸にしみてくる。まさに人生そのもの。それが本作の魅力です。
この映画の評価を分ける遠因に、キャラクターに共感できない、ということもあるようです。よく評されるとおり二郎は飛行機オタクです。宮崎監督の言葉を借りると「狂的な偏執」で、寝食忘れて飛行機づくりにのめり込み、ちょっと浮世離れした人物として描かれます。しかし “心” がないわけではありません。
泣きながら東京に向かうシーン、駅で必死に菜穂子を探すシーンなど、深い愛情が感じられる場面がたくさんあります。(というか、マイペースな二郎をあんなに慌てさせられる人物は菜穂子しかいません。相当ホレているんですね)変わり者ではありますが、十分に人間的な人物です。
それなら物語の終盤、二郎は菜穂子を連れ戻したり、あるいは自分が療養所に行って付き添うべきだったでしょうか? 筆者はそうは思いません。どんなにつらくても、与えられた使命をまっとうしなければならない、というのが宮崎監督のメッセージだからです。
余談ですが、本職ではない庵野秀明氏が声優を務めたことについてもいろいろな意見がありました。しかし、宮崎監督がこの配役に大変に満足していたことはよく知られています。
菜穂子もまた波紋を生んだヒロインかもしれません。特に療養所を脱走してくるくだり。
思うに、菜穂子は病気さえなければ、基本的には快活で行動力のある女性です。そして最初のうちは病気を治して二郎と結婚する、そのために自ら療養所に入って治療をするという前向きな目標がありました。
しかし、その願いは叶いそうもないことに2人は気づき始めます。療養所からの飛び出しや、なかば強引な結婚&同居は「もう残り時間がない」ことを悟った末の行動です。座敷で1人寝たきりになっている菜穂子が可哀想、というセリフもありますが、たぶん菜穂子は幸せでした。二郎を待つ時間や、二郎の仕事を見ながら眠る暮らし。
とはいえ、ささやかな同居生活は、長くは続けられないことが最初からわかっていました。病気の終末期には、食事から排泄まで看護もなく過ごすことはできません。まして二郎にその役目はできないのです。なので菜穂子は療養所に帰りました。
「美しいところだけ、好きな人に見てもらったのね」という黒川夫人のセリフ、これは女性らしさや外見の美しさというよりは、美しい記憶という意味でしょう。
病み衰える姿が汚いということではなく、身体が不自由になったり、恐怖で取り乱したり、病気の進行で苦しんだりする姿を見せたくない、元気な姿だけを覚えていて欲しい。「嫌われる」とか「申し訳ない」という負い目とも違い、ただただ「悲しませたくない」という気持ち。
相手が親であれ子であれ恋人であれ、筆者は結構共感できます。「それでもいいから一緒にいる!」となるかどうかは相手次第ですが。
ちなみに、何度も登場するキスシーンなど、結核が移るようなスキンシップを平気でするのはまさか道連れ? それとも心中? という疑問はありますが、たぶんどちらでもないのでは。
感染しても発症しないケースが多いこと、家庭で身近な家族が看病する例が相当数あったこと、当時の医学的知識などから、感染の心配については二の次だった、と考えるのが自然ではないでしょうか。菜穂子は二郎が生きることを願っていたと思わせるラストシーンもありますし。
ただ、もしかしたら二郎の方は純国産の戦闘機を作るという仕事を終えさえすれば、自分も死んでもいいというくらいは思っていたかもしれません。菜穂子を失い、また自分の作った戦闘機でたくさんの人が死に、罪を背負っていきますから。
ただしその二郎も、ラストシーンで菜穂子の意思を感じて考えを改めたように思います。これからも生きていく、そんな悲壮な決意を感じます。
『風立ちぬ』は明らかに大人向けの作品です。楽しいこともつらいことも、ある程度の経験を積んだ人にこそ刺さる、そんな作品のような気がします。筆者は126分間、自分の人生と重ねっぱなしでした。
というわけで、人生80年とされる道のりもそろそろ下り坂にさしかかり、酸いも甘いもかみ分けて「創造的人生の持ち時間」を使い切っちゃったかもしれない筆者にはバイブルのような映画になったのでした。「力を尽くして生きているか?」と宮崎監督に問われているような気がします。
夏のジブリにもう1作品、『風立ちぬ』いかがですか?
参考リンク:スタジオジブリ、金曜ロードシネマクラブ
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
イギリスは日本に比べて涼しい国で、真夏のロンドンでも例年の最高気温平均は25度を下回ります。
しかしこの数年は異常気象や天候不順の傾向が強く、今年もこの数日はかなりの猛暑だったとのこと。
暑さに負けた、ロンドンのキツネをご覧ください。
続きを読む普段当たり前に接するものほど、そのありがたみは忘れがちである。例えば、かつ丼。以前、福井県出身者の友達は言っていた。「東京でかつ丼を初めて食べた時は感動した」と──。
なぜならば、福井県ではソースかつ丼が主流であり、卵とじにされていることにめちゃくちゃスペシャル感があったのだとか。もちろん、これは福井県出身者全てがかつ丼に感動するという話ではない。その友達がたまたま知らなかっただけだろう。だが、その時私(中澤)もまた目からウロコの気分になったものである。
言われてみれば、かつ丼はかなりスペシャルなメニューだ。とんかつに卵まで惜しみなく使われているのだから。そんなかつ丼が税抜き299円で売っているという。バ、バカな!? 一体かつ丼に何があったと言うんだ!!
ヤケを起こしたような値段でかつ丼を売っているのはディスカウントスーパーのオーケーストアである。私がその情報を得たのはTwitterから。以前ご紹介した「最強激安スーパー『オーケーストア』のカツサンド」の記事にかつ丼をオススメする声が届いたのだ。
しかし、そこまで安いと、逆に味が心配になってくる。肉が薄切りすぎたり、つゆが単調な甘い味で、安っぽかったりするかもしれない。
特に、つゆが安すぎる味だと、全体に響いて「買わない方がマシ」というのもありえるので調査が必要だ。さっそく、オーケーストアの惣菜コーナーを見てみたところ……ええッ!?
かつ丼だけでなく弁当系がほぼ税抜き299円だ! サバの塩焼きもガパオライスも299円!! 野菜天重に至っては税抜き199円じゃないか! なんだこの大特価パラダイスは!? それでいて、特に割引されているというわけではない。通常価格である。通常って何だろう?
見たところ、分量的にも他のスーパーや弁当屋に劣るものではない。だが、さらなる調査のため、ロースかつ重を購入してみた。間違いなく299円である。
どうやら、ロースかつ重はオーケーストア的にもおすすめの品であるようだ。売り場に貼られていたポップによると、オーケーのロースかつ重には3つのこだわりがあるという。
まずは、とんかつ。きめの細かさと上質な味わいのカナダ産三元豚を使用し、ロースかつを店内にて調理しているのだとか。次に、だし。「甘さが引き立ち食欲をそそる」と書いているため甘めなのだろう。オーケー特製オリジナル出汁のようだ。最後に、ごはん。甘みと旨みにこだわった富山県産米を店内で炊き上げ使用しているという。
この3つの情報から客観的に判断できることは、少なくとも店内で作り、出来立てを提供しているということ。それはスーパーでは特に珍しいことではないかもしれないが、やはり299円という価格はありえない。味に秘密が隠されているのだろうか? 食べてみたところ……
普通にウマイやん。
ロースかつの肉は厚く、噛むと衣に染み込んだつゆがじゅんわりとにじみ出す。その味は確かに甘めだが、深みがあり決して安っぽいものではない。
さらに、かつとつゆの旨みが染み込んだご飯もまた美味。ちゃんと「かつ丼食ってるなあ」という実感が味わえた。スーパーのかつ丼で考えると上出来だろう。まして299円となれば「激ウマすぎる」と言っても過言ではない味だ。
知れば知るほどにその安さの謎が深まるオーケーストアのかつ丼。事実は1つ。これが299円で売っているということだ。安かろう悪かろうでないことは食べたら分かる。オーケーストアに行った時はぜひ確認してみてくれ。
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
最強のスポーツマスクを追い求め、会社の経費でマスクを買い、週に3度のキックボクシング通いで実際に装着しながら練習して……を繰り返していたが、ついに「もうコレが最強なんじゃ……?」と思うマスクに巡り合った!
少し前に紹介した『NAROO MASK X5S』が西の横綱なら、今回紹介する『D&M ランナーマスク』は東の横綱。個人的な感想としては……スマヌ! ブッチギリの優勝候補だ!! それでは何がどうスゴイのか簡単に説明しよう。
まずはパッケージを見て、様々な魅力を感じ取ってほしい。「日本製」で、「ランニングでも息ラクラク!」で、「メガネ、サングラスが曇りにくい」ときて、「口元立体&前面メッシュで超高通気」ときた。
箱から出しても……まだ驚く。今までになかった特殊すぎる構造にビックリ仰天。「V」のような形状をしたスポンジ的な特殊フィルターの存在も前代未聞。どのように使うのかというと……
特殊フィルターを内側のポッケに入れることにより、「外部のホコリ」と「飛沫拡散」を防ぐという。この構造と、説明書きを読んで、まっさきに私は「真打ちキタな」と思った。なぜならば……
ハッキリ堂々と「飛沫拡散を防ぐ」と書いてあるスポーツマスクは、あまり記憶にないからだ。ついに本気の「新型コロナ用」のスポーツマスクが登場したな……と嬉しくなると同時に、「こんな分厚いフィルターを入れて苦しくないのかな?」と不安にもなった。
しかし……
その不安は、杞憂に終わった!
かんっっっっっぺきに苦しくないのである。あんなに分厚いスポンジみたいな特殊フィルターを入れているのに、超絶ハードな運動をしても、まっっっっっっっっったく苦しくないのである! 魔法か!? ってくらいのスースー感だ。
なぜ苦しくないのか? まずは、特殊フィルターを入れることによって生じる「立体構造」が効いていると私は思う。カップ的なカタチ。イメージ的には、女性用のブラジャーを口元に当てているような感じである。
このカップ的構造により、いくら汗をかいても、口や鼻に「ペタリ」と布が張り付くことがない。これはデカい。非常にデカい。
次なる理由は、やはり「特殊フィルター」の存在に尽きる。メッシュ&分厚いスポンジ的な特殊フィルターの組み合わせが、これほどまでに通気性が良いとは完全に想定外。とんでもないマスクを作ったなと感心しきりな今日この頃だ。
ちなみに、このマスクの検証は、念には念を入れて2回行った。まず1回目で「すごい!」と感動。しかし、マグレの可能性もあるため、念のためもう一度『D&M ランナーマスク』で練習してみたが、苦しさのあまりマスク交換することもなく、自然に呼吸しながらバッチリ練習することができた。こんなにありがたいことはない。
この革命的なマスクを作った「D&M」は、1902年創業の歴史あるスポーツ用品メーカー。サポーターやテーピングが有名なようだが、今回の『ランナーマスク』は同社を代表する商品になりうると私は思う。それほどまでに感動した。
なお、気になる価格は大人用2420円(税込)の、子供用1980円(税込)。いま注文すると9月中旬以降のお届けになるとのことであるが、私は追加でもう1枚注文したぞ。ハードな運動には必須のアイテム。自信をもってオススメできる商品だ。私は言いたい。「こんな素晴らしい商品を作ってくれてありがとうございます!」と。脱帽! 押忍!!
参考リンク:D&M ランナーマスク 大人用、同こども用、新宿レフティージム
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24