実際の韓国旅行は当分難しそうだが、カルディで “韓国屋台の人気おやつ” だという「もち米ホットックミックス」なるものを見つけた。少し前から韓国式アメリカンドッグ「ハットグ」も話題になっているがそれとは別。
ホットックまたはホットクは日本の「おやき」のような庶民の味で、本場韓国はもちろん、コリアンタウンでも定番なのだとか。よし、作ってみよう。
・「ホットックミックス 270g」(参考価格360円)
使用したのはこちら、CJジャパン株式会社「ホットックミックス」だ。韓国から輸入しており「本場韓国10年連続売上ナンバーワン」だそうだが、作り方などはすべて日本語なので大丈夫。
中には「ミックス粉」と「ホットックシュガー」、さらに「ドライイースト」が入っていた。家で用意するものは「ぬるま湯」だけ。牛乳も卵もいらず、思い立ったらすぐに作れる。
はじめにドライイーストとぬるま湯をボウルに入れてよく混ぜる。このとき、独特の匂いがする。酵母菌の匂いなのだろうが、小麦粉などの穀物加工品の匂いを何倍にも強烈にしたような……。輸入食品はときどきすごい「ハズレ」があるから、今回も失敗したかなと一瞬思った。
続いて「ミックス粉」を混ぜる。その瞬間、バニラのような甘い香りに変わって一安心。「ヘラなどでやさしく5〜10分程こねます」とある。
もち米粉が入ってるためか、ものすごい粘り気。とても「やさしく」はしていられない。渾身(こんしん)の力でこねる。というか、ひねって、押しつぶして、叩きつける。
生地ができたので、このまま成形に入る。発酵時間がいらないのは手軽でよい!
5等分にして手のひらサイズに広げ、同梱の「ホットックシュガー」をのせる。黒砂糖のような見た目で、ピーナッツが入っているようだ。代わりにチョコレートやチーズを入れてもいいとのこと。
中身がこぼれないように包み込む。
初めて作るので正解がわからないが、まんじゅうのような丸っこい形になってしまった。どう見ても「おやき」ではない。これでいいのか?
・生地ができたら焼くだけ
最後にフライパンで焼く。このときにフライ返しで押しつけながら平らに焼くのだそう。「ホットックプレス」という専用器具もあるらしい。たしかにフライ返しだと押しつけた方向に柄(え)が歪み、スプーン曲げのようになってしまった。
ちょっと焦げたけれど、いい感じに焼けた!
ホットケーキを平べったくしたような見た目。テカっているのは、ホットックシュガーが溶け出てきたところ。
しかし食べてみると、ホットケーキとはまったく違う食感! まさしく「もち」のような弾力で、ナイフでは簡単に切れない。それでいて熱々の甘々だ。
ホットックシュガーが「あん」のようになっていて、ピーナッツのカリカリがアクセントになる。そしてすごくシナモンがきいている。和菓子にも似て、でもどこかエスニックで、複雑な味わい!
チョコレートバージョンも作ってみた。押しつぶすとチョコが出てきてしまうので、ちょっと「ぽっちゃり」になってしまったが……
熱々のチョコが溶け出すのが素晴らしい! これも美味しい。けれど断然おすすめは「ホットックシュガー」。ちょっと懐かしいような、でも異国情緒もあり、めちゃくちゃ美味しい。
今回は撮影のため食器を使っているけれども、これが屋台なら紙で挟んだ程度でポンと手渡されるはず。無造作にかぶりつきたい!
・リピート決定
筆者宅では「食べるものがなにもない」「でも外に出たくない」という自堕落デイに備えてホットケーキミックスなどを常備しているのだが、ホットックもリピート決定だ。牛乳すらいらないのだから。
生地をこねる時間は必要だけれども、フライパンで簡単に焼けるのもいい。なによりもっちもちで美味しい。シナモンが苦手な人はダメかもしれないけれど、筆者はとても気に入った。ぜひお試しあれ!
参考リンク:カルディオンラインストア、CJジャパン
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.